SUUMOジャーナル
10月14日(水) 7:00
大和ハウスグループのコスモスイニシアが、「中古マンション購入検討者・購入者の価値観と購入行動に関する調査」を実施した。その結果を見ると、中古マンションを直近2年以内に購入した人の半数以上が「リフォーム・リノベーション済み物件」を選択したという。詳しく見ていこう。
【今週の住活トピック】
「中古マンション購入検討者・購入者の実態調査」を実施/コスモスイニシア
調査対象は、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)在住の20~60代男女のうち、「直近2年以内に中古マンション購入を検討している」500人と、「直近2年以内に中古マンションを購入した」500人の計1000人で、2026年8月31日~9月4日に調査が実施された。
まず、中古マンション購入者に対して、購入したマンションの種別を聞いた結果を見よう。なんと「リフォーム済み・リノベーション済み物件」が53.2%と過半数に達した。ここまで多いというのは、意外な結果だ。
一般的に、不動産会社が中古マンションの住戸を買い取ってリノベーション工事を行い、新築並みの設備仕様を備えた内装にして販売するものを「リノベーション済み物件」と呼び、その仕組みから「買取再販物件」とも呼ばれている。ただし、この調査では、リフォーム・リノベーション済み物件を「売主・不動産会社がリフォーム・リノベーション済みの状態で販売している物件」と説明しているので、売主である個人の所有者がリフォームをした物件も含まれる結果という前提だ。
また、複数回答で「中古マンション+自分でリノベーション工事」も23.0%いることから、リフォームされていない中古マンションだけでなく、リフォーム・リノベ済み物件をさらにリノベーションした人もいるのかもしれない。
いずれにせよ、中古マンションにおいて、リフォーム・リノベ済み物件が大きな選択肢になっていることがうかがえる結果といえるだろう。
検討者は「価格が割安」、購入者は「即入居」が選択理由にでは、なぜ「リフォーム・リノベーション済み物件」を選択したのだろう。その理由を見ると、中古マンションの検討者と購入者で少し違いもあるようだ。
検討者で理由第1位になったのは「価格が割安だから」だ。これは、リフォーム工事費用を考えると、個人で工事するよりも工事済みのほうがトータルで安く済むと考えた場合もあれば、新築マンションと比べると割安と考えた場合もあるだろう。第2位は「リフォーム・リノベーションによる内装・設計の魅力があるから」。買取再販型のリノベ済み物件は、不動産会社がそのとき人気の設備や仕様を採用している。また、売主によっては自分好みの個性的なリフォームをしている場合もある。こうした内装や設計が気に入れば、大きなメリットになるのだろう。
一方、購入者で理由第1位は「即入居できるから」だ。リフォームをしていない中古マンションの場合、居住中で売り出す場合もあるし、自身でリノベーションをする場合はマンション取得後にリフォーム工事をすることになり、実際に入居するまでに時間を要する。買取再販型のリノベ済み物件なら、購入後に即入居できる。購入者が入居タイミングに重きを置いている点が興味深い。
また、検討者・購入者ともに「立地の良さ」が上位になっている。特に買取再販物件の場合は、不動産会社がマーケットを分析して売りやすい物件を買い取るため、築年が古くても立地条件が良い場合が多い。立地条件で探した場合に、リノベ済み物件が見つかったということもあるのだろう。
マンション価格の上昇や住宅ローン金利の上昇の影響は?さて、近年はマンション価格の上昇や住宅ローン金利の上昇といった市場環境に変化が見られる。それについては、直近2年以内の検討者・購入者はどう思っているのだろう。
「以前より慎重・保守的な判断をするようになった」が40.6%、「以前より積極的・早めに動くようになった(待つより今の方がいいと感じた)」が28.5%、「特に変化はない」が30.8%という結果だった。
ただし、世帯年収別に見ると、世帯年収2000万円以上では、「積極的・早めに動くようになった」の割合が高くなっている。金利や価格がさらに上昇する前に購入しようと考えた人が多いということだろう。
中古マンションの購入者・検討者で住宅ローンを「利用する予定/利用した」と回答したのは53.8%。その人たちが「選択した/選択予定の借入期間」を見ると、「21~35年」が50.4%で最多ではあるものの、「超長期ローン(36~50年)」が16.9%を占めた。
近年、金融機関で返済期間が超長期の住宅ローンを提供し始めたこともあり、若い世代を中心に超長期の返済を選択する事例が増えている。超長期の返済の場合、毎月の返済額を抑えることができるが、利息の総額は増え、借入額の元金はなかなか減らない。変動型で借りて返済中に金利が上昇すれば、さらに元金の減り方が鈍る。返済途中で売ろうとしたときに、住宅ローンの残高が売却額を上回るといったことも起こりうる。ローンの残りを貯金などで埋めなければ、売るに売れないということもあるので、慎重に検討してほしい。
近年は、マンション価格や住宅ローン金利の上昇など、中古マンション市場の環境が大きく変化している。一方、物件の選択肢は広がっている。従来の中古マンションに加え、リフォーム・リノベ済み物件が増えているうえ、それぞれのニーズに応じたリノベーションをする事業者も増えている。中古マンションを賢く選んでほしい。
●関連サイト
コスモスイニシア【中古マンション購入検討者・購入者の実態調査】
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