「5人の女性に好意を寄せられて悩んでいます」30歳男性の勘違いを、佐藤優がバッサリ

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「5人の女性に好意を寄せられて悩んでいます」30歳男性の勘違いを、佐藤優がバッサリ

10月13日(火) 8:52

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“外務省のラスプーチン”と呼ばれた諜報のプロ・佐藤優が、その経験をもとに、読者の悩みに答える!今回は、職場や社外の女性5人から好意を寄せられていると感じ、今後の恋愛関係に悩む30歳男性からの相談。結婚を視野に入れて交際したい女性がいる一方、ほかの女性たちが嫉妬してトラブルになることを心配しているという彼に、佐藤が指摘したのは――。

5人の女性に好意を寄せられて悩んでいます

★相談者★ヒカルキミ(ペンネーム)事務職30歳男性

職場で5人ほどの女性から、異性として見られている気がします。1人は別部署で別フロアの5歳下の方です。3人が同じフロアで仕事部屋も同じです。もう1人は、社外の若い既婚女性です。既婚者からこっそりと付箋メモで携帯番号を渡されました。相手を探る目的で、1度だけ、私からお互い休みの水曜日の昼に2コールだけ発信をして、切りました。折り返しが1分以内に来たので、間違えて電話したと、とっさに言いました。5歳下の独身女性は昨年5月、私に一目惚れした可能性があり、結婚を見据えたアプローチを受けています。私も5歳下の人と結婚を視野に入れて交際したいです。5歳下女性の連絡先は近日中に入手します。残り4人の嫉妬爆弾の処理方法をお聞きしたいです。

佐藤優の回答

まず、「5人の女性から好意を寄せられている」という前提を疑ってみる必要があります。あなたの文章から事実として確認できるのは、既婚女性から電話番号を渡されたことに限られます。それ以外には「異性として見られている気がする」「一目惚れした可能性」というあなた独自の解釈がかなり含まれています。ここで参考になるのが’26年3月まで山口大学教授を務め、現在は青山学院大学で公共哲学や哲学プラクティスを専門にしている小川仁志氏の指摘です。

〈「こだわり」という言葉に「信念がある」「自分の軸を持っている」など、ポジティブなイメージを持っている人も多いかもしれませんが、ここでは、こだわりという言葉は「●●は××であるべきだ」といった固定観念のことを指しています。/たとえば、問題に直面したときや新しい環境に適応しなければならないとき、柔軟に考え多角的に状況をとらえるのではなく、「これが正しい」「こうでなければならない」などと、既存の自分の中の基準に固執してしまうこと。それが、「こだわりが強すぎる」状態です。/中でも「自分が特別であること」へのこだわりは、判断を狂わせ、人を苦しめます。〉(『悩まず、いい選択ができる人の頭の使い方』279頁)

あなたの場合、「自分は5人の女性から異性として好意を持たれている」という物語を先につくり、女性たちの行動をその物語に沿って解釈している可能性があります。特に気になるのが「残り4人の嫉妬爆弾」という表現です。まだ誰も嫉妬すると決まっていません。あなたが5歳下の女性と交際すれば、ほかの女性が嫉妬し、何らかの問題を起こすというところまで、頭の中で物語が進んでしまっています。ですから、現時点で「嫉妬爆弾」を処理する必要はありません。存在するかどうかわからない爆弾を、自分の想像によってつくり出さないことです。本当に交際したいのが5歳下の女性なら、その人との関係だけを丁寧に築いてください。ただし、「一目惚れした」「結婚を考えている」と先回りして決めつけず、実際の会話と行動から相手の意思を確認してください。

恋愛でもインテリジェンスでも、自分にとって都合のよい仮説ほど慎重に検証しなくてはなりません。「5人に好かれている自分」という前提をいったん外して、「実際に確認できた事実は何か」と考えてみてください。小川氏の言う「自分が特別であること」へのこだわりから少し離れることができれば、「嫉妬爆弾」という悩み自体が消えてしまう可能性があります。

★今週の教訓……自分に都合のよい仮説ほど、慎重に検証せよ

※今週の参考文献『悩まず、いい選択ができる人の頭の使い方』小川仁志アスコム

【佐藤優】
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数

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