空いた時間にサクっと指先ひとつで申し込め、稼ぐことができる“スキマバイト”。ライター歴15年、40代主婦の筆者はこの物価高の中、生活費の足しにとスキマバイトをはじめました。
今回の現場は配送拠点での仕分けです。宅配の仕分けは何度か経験がありますが、今回は同業他社でのチャレンジ。慣れているし…とのんびり構えていたら、意外な「年齢の壁」にぶち当たることになったのです。
勤務者の年齢が若い。気にするべき?
宅配の仕分け作業というと、早朝出勤、そして体力を使う仕事です。避けられがちなためか、いつもコンスタントに募集があります。朝型で自称・そこそこ体力がある私にとって、そこまで大変な現場ではなさそう。しかも、なんとなく勝手をわかっています。
余裕の心持ちで現場に向かうと、勤務者の平均年齢が意外と若いことに気づきました。
年齢がいちばん上ではないにせよ、私より年少と思われる方がほとんどです。そういえば、募集要項のひとつに謎の条件があったことを思い出しました。
「細かい文字を読むことが困難ではない方」――と。読解力が必要ということでしょうか?しかし、細かい文字を読むとは?
文庫本の小説や文字の細かい資料を日常的によく読む筆者。こちらの条件も自己判断でクリアとみなしましたが、その注釈がなぜ必要なのか分かりませんでした。事務作業でもないのに……?
視力1.0なのに…もしや老眼が始まった?
すると、すぐにその条件の意味が分かりました。こちらの配送センターでは、コンベアに流れてきた荷物を即座に判断し、担当の地域のカゴに振り分ける作業だったのですが、その住所に書かれた文字がなんと小さいこと!
次々流れてくるのでじっくり読んでいる暇はありません。10年ほど前にレーシックを経験し、直近の健康診断で視力は1.0ほどだった私ですが、細かい字の瞬時の判別に苦労の連続でした。
その時に私は気づきました。「もしやわたし、老眼がはじまっているのでは?」
突きつけられた「老い」。若さに感心する
幸い、初回勤務で配送量の少ない地域の担当に融通されていたために、なんとか他に迷惑をかけずに乗り切ることができました。
一方で、隣には荷物の多い地域担当の年下とみられる先輩方。どんどんやってくる荷物の住所を一瞬で判断して仕分けています。体力とは違った「若さ」に感心してしまいました。
40代、多少「あれ?」と思っても、自身の老いを見て見ぬふりをしてきましたが、老眼は40歳前後からはじまると、コンタクトレンズメーカーやどの病院のサイトにも記載されています。つまり、自覚症状が出てきてもおかしくない時期です。
「気持ちと体力が若ければ、年齢は関係ない!」と思っていましたが、確実に老いと衰えが自らの身にやってきていることを、文字通り目の前に突きつけられてしまいました。
人気のアイドルがわからない!
大型の荷物の仕分けが終わると、今度は小型荷物の仕分けに入りました。いつもはさほどの量はないようですが、この日は、予期せぬ大量の荷物が届いたようで、皆さん「聞いてないよ」とヒーヒー言いながら仕分け。
結局1時間ほどの残業となったのですが、その元凶はとある若手アイドルのファンクラブから送られてきた大量の配送物でした。そのアイドル、私にとって多少は名前を聞いたことがある程度。
郊外の一地域の配送センターでもこんな感じだったのですから、全国的にもたくさんのファンがいるのでしょう。
エンタメ業界をかじっていながら、そこまで人気があるものだと認識していなかった自身の感覚の鈍りに、こちらもある種の「老化」を感じてしまいました。
「やんわり制限」はあなどれなかった
タイミーに限らずどんな求人でも一定の例外を除き、男女雇用機会均等法及び労働施策総合推進法によって、年齢・性別の指定は禁止されています。
だからこそ、面接などで選別ができないタイミーの募集を見ていると「20代女性が活躍中」「男性中心の現場です」というグレーな文言を多く目にします。
自分がその条件に該当しない場合はできるだけ避けてはいますが、実際には20~30代活躍中の現場に50代の方、男性歓迎の引越し作業に女性の方の口コミがあることも。
自身が気にせず申し込めば、意外とこなせるのかもしれません(キャンセルされることもあると聞きますが)。
しかし、若者向けの現場に無理して行き少々ショックを受けた私のように、就業側と雇用側、お互いが幸せになるためには、素直に募集要項のやんわりとした制限に従った方が無難かもしれません。
不安があれば正直に相談しても
もし不安であれば申し込み後、メッセージから企業に質問してみるのもいいでしょう。
性別・年齢制限の話ではありませんが、筆者の友人は「レジ経験者」に申し込んだのはいいものの、経験したのは20年前。不安を正直に申告したところ、快く受け入れてもらい、難なく現場をこなすことができたそうです。
今回の現場で、意識していなかった老いを実感した筆者。家でひきこもって執筆業をしているだけでは気づかなかったことです。
少々ショックでしたが、外の世界で現実に直面したことで目が覚めました。こういう外部との刺激で世界や現実を知ることも、タイミーに入る醍醐味なのかもしれません。
<文/小政りょう>
【小政りょう】
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦
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