【ドラフト2026】強すぎるソフトバンクは誰を獲る? 盤石の常勝軍団が唯一見据える「数年後の戦力図」

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【ドラフト2026】強すぎるソフトバンクは誰を獲る? 盤石の常勝軍団が唯一見据える「数年後の戦力図」

10月11日(日) 9:40

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現有戦力から読み解く「2026ドラフトで獲るべき選手」〜ソフトバンク編

今年もドラフト会議の季節がやってきた。各球団ともシーズンを振り返りながら、来季に向けた補強ポイントを洗い出し、アマチュア選手の最終的な絞り込みに入っていることだろう。10月22日に迫る「運命の日」を前に、本当に獲得すべき選手は誰なのか──。2位以下を大きく引き離し、リーグ3連覇を果たしたソフトバンク。投打ともに圧倒的な戦力を誇る常勝軍団に、はたして補強すべきポイントはあるのか。

【王者が求める人材とは】今季のソフトバンクは91勝49敗3分、勝率.650。貯金42を積み上げ、2位西武に11.5ゲーム差をつけて独走した。今季からクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージのルールが変更され、ファーストステージを勝ち上がったチームの勝率が5割未満、あるいはリーグ優勝球団とのゲーム差が10ゲーム以上ある場合、優勝球団のアドバンテージが従来の1勝から2勝に増え、最大7試合制(5勝先取)となった。

かつてはポストシーズンで何度も苦杯をなめてきたが、それも今は昔。日本一連覇も十分に射程圏内だろう。

近年のソフトバンクのドラフト指名と、一、二軍の選手構成を見ていると、レギュラーを狙えるだけの実力を備えた選手を支配下ドラフトで獲得し、二軍の控えや三軍以下の戦力は育成枠で補う。そんな「セオリー」のようなものが見えてくる。

ゆえに、ドラフトではそれ相応の選手が見当たらなくなれば、4人でも5人でも「今年はここまで!」と潔く切り上げる。人数合わせのような指名はしない。

今年もその方針は変わらないのではないか。長年チームを支えてきた中村晃が現役を退いたとはいえ、大幅な世代交代を迫られているわけでもない。支配下指名が3人ということはないだろうが、4人で「選択終了」となる可能性は十分にあると見ている。

パ・リーグの他の5球団すべてに勝ち越し。ホームゲームでは49勝23敗、ロードでも42勝26敗3分と、まったく隙がない。交流戦も14勝4敗と圧倒的な強さを見せた。

打撃面ではチーム打率.261、162本塁打、707得点と、いずれもリーグトップ。チーム防御率も2.88と高水準で、投打ともに他球団を圧倒した。

投手陣では、3年目の左腕・前田悠伍が12勝1敗、防御率2.10と急成長。若い先発投手まで台頭してきたのだから、投手陣を補強の最優先ポイントに挙げるのは難しい。脂の乗りきった剛腕、快腕もゴロゴロいる。

俊足巧打の内野手、明治大の岡田啓吾photo by Sankei Visual

俊足巧打の内野手、明治大の岡田啓吾photo by Sankei Visual





【周東佑京との快速コンビ誕生なるか】こういう状況なら「スポット補強」だ。プロ16年目の今季も打率.300をマークし、二塁守備でも抜群の安定感を見せた牧原大成は絶対的レギュラーとはいえ、今年10月で34歳となり、ベテランの域に差しかかっている。「ポスト牧原」の準備は必要だろう。

なかなか現れない「打って、守れて、走れる二塁手」が、今年はいるのだ。獲れるものなら、獲っておきたい。

「今年の野手で一番速い」と言いきるスカウトもいるように、50メートル走で5秒69をマークしたこともある岡田啓吾(前橋育英→明治大/二塁手/176センチ・79キロ/右投左打)だ。

昨年まではもっぱら守備と走塁で身体能力の高さを発揮していたが、部内随一の練習量を誇り、ウエイトトレーニングにも精力的に取り組んだ結果、右中間最深部までライナーを運ぶほどのパンチ力を身につけた。スピード感あふれるベースランニングも武器に、プロで長打を期待できるほどにレベルアップした。周東佑京とのダブルスピードスターの夢も膨らむ。加えて、端正なマスクも相まって、スター性を秘めた逸材だろう。

内野手では、左ふくらはぎを痛めた今宮健太の穴を懸命に埋めた2年目・庄子雄大の大健闘が、ソフトバンクの層の厚さを象徴している。ゴロに対する初動の鋭い反応と、捕球地点に先回りする軽快なフットワーク。守備での貢献度は高く、今後の成長も楽しみな存在だ。

そこにもう一枚、池田聖摩(横浜/遊撃手/176センチ・78キロ/右投左打)を加えてみたい。投手としても150キロを計測する強肩のショートストップ。中学までは熊本県山鹿市で育った、正真正銘の九州男児だ。センスあふれるバッティングと脚力を生かせば、外野手としての可能性も十分にある。内野で鳴らした選手が外野に転向し、名手となったケースを、これまで何人も見てきた。

あとは右打ちの外野手だろうが、これが「ホークスレベル」となると、なかなかいない。本当にいない。

わずかに、社会人の藤澤涼介(佐野日大→横浜国立大→東京ガス/外野手/187センチ・87キロ/右投右打)の守備力と走力が、それに近いレベルにあるかと思う。ただ、緩急への対応を含め、打撃面でさらなる進境が見られれば、喜んで指名したいところだろう。

【九州に眠る未来のスター候補】杉山一樹が担う守護神の座にも、もうひとり有力候補がほしいところだが、あの強力なリリーフ陣にすぐさま割って入れるアマチュア投手など、そう簡単には見当たらない。ならば、「未来の守護神候補」を今から手当てしておこう。

地元・九州の平田玲翔(大分商/投手/188センチ・80キロ/右投右打)の潜在能力はピカイチと見る。

岡田に勝るとも劣らないすぐれたバネと、今夏の甲子園で150キロ台をマークしたスケールの大きさ。ソフトバンクの2位にふさわしい素材だが、はたして指名するまでに残っていてくれるのか......。

平田がいなければ、一転して大学生に方向転換しよう。

松本直(鎌倉学園→明治大/投手/181センチ・93キロ/右投右打)でどうだ?見るからに馬力のありそうな体格から、平均150キロ前後の剛球を投げ込み、鋭く縦に変化するボールも操る。覇気あふれる投げっぷりは、見る者の心を奮わせる。

あとは、九州の逸材たちにも目を配っておきたい。

福岡の好投手である藤井悠貴(新宮/投手/197センチ・105キロ/右投右打)、小坪碧人(柳川/投手/183センチ・85キロ/左投左打)、上間暉大(祐誠/投手/182センチ・80キロ/右投右打)。さらには、投打で大きな可能性を秘める沖縄の二刀流・長山武蔵(日本ウェルネス沖縄/投手兼内野手/180センチ・92キロ/右投左打)......。

こうした九州の大器たちも、当然リストアップしていることだろう。

今のソフトバンクに必要なのは、目先の戦力不足を埋めるための補強ではない。数年先を見据え、現在のレギュラーを脅かす存在や、将来の主力になり得る素材を的確に獲得することだ。

強いチームだからこそ、ドラフトで妥協する必要はない。支配下で獲るべき選手は、あくまで厳選する。その一方で、育成枠を活用して将来性豊かな素材をじっくり育てる。圧倒的な戦力を誇る王者にとって、今年のドラフトは「今の強さ」を維持するだけでなく、「未来の強さ」を仕込む場になるはずだ。



安倍昌彦●文text by Masahiko Abe

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