【サッカー日本代表】チームの機能性はU-21代表のほうが上伊東純也、中村敬斗ら、変わらぬ個人能力への依存度の高さ

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【サッカー日本代表】チームの機能性はU-21代表のほうが上伊東純也、中村敬斗ら、変わらぬ個人能力への依存度の高さ

10月7日(水) 16:00

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ワールドカップ後に半年間限定の続投が決定してから4試合目。森保一監督も、やっと自身の続投理由を思い出してくれたようだ。

4カ国参加のトーナメント方式で行なわれた、今年のキリンカップ。日本は決勝でニュージーランドを2-1と下し、優勝を果たした。

この結果、日本代表は9月、10月に行なわれた4連戦、ウルグアイ戦からニュージーランド戦までを3勝1分け(PK勝ちのエクアドル戦は引き分け扱い)で終えることとなった。

だが、そこで最も重要なのは、勝敗よりも臨戦態勢。つまりは、森保監督の続投理由に沿った戦いが行なわれたのかどうか、だ。

今や日本代表の主力として奮闘する佐野海舟だが...photo by Miki Sano

今や日本代表の主力として奮闘する佐野海舟だが...photo by Miki Sano



続投理由とは、すなわち、来年1月のアジアカップで優勝するため、である。

それを考えると、ウルグアイ、ベネズエラとの1、2戦目は、新戦力を試すのか、従来の主力メンバーを中心にチームを固めるのか、曖昧な印象の試合となった。

とはいえ、今回の日本代表の活動は、12日間で4試合を行なう過密日程。選手ごとにチームに合流するタイミングが異なったこともあり、特に前半の2試合は、起用のやりくりが難しい面があったのも確かだろう。

そこに、はっきりとした変化が見えたのは"ほぼワールドカップメンバー"で臨んだ、3戦目のエクアドル戦。そして、続くニュージーランド戦では、森保監督いわく、「コーチとも打ち合わせをして、4試合目にシステム上の選択肢を増やせるようにチャレンジしよう」と、事前に予定していた4バックの布陣(4-2-3-1)を採用した。

対戦相手の多くが引いて守りを固めてくるであろうアジアカップを想定すれば、必要な変化をチームに取り入れたと言える。

ただ、ワールドカップに向けて長らく3バック(3-4-2-1)を採用してきたチームに、4バックの布陣がうまくハマったとは言い難い。

森保監督は「選手たちは戦術的にここ3試合とは違う戦いをしたなかで、いいチャレンジをしてくれた」と言いつつも、「1日、2日で戦術変更をピッチ上で具現化するのは簡単ではない」と語っている。

ニュージーランドのダレン・ベイズリー監督も、「コンパクトにして連動した守備がうまくいった。日本は我々の裏を取るのは難しかったと思う」と話していたが、日本はボールを保持して敵陣で試合を進めるものの、その先の打開策をなかなか見出すことができなかった。

引いた相手を崩すために重要となるサイド攻撃もほとんど機能せず、ただアバウトなクロスを入れるだけ。その様は、U-21代表が銀メダルを獲得したアジア大会を見た直後だっただけに、余計に退屈なものに映った。

率直に言って、サイドからの崩しの多彩さだけを比較すれば、明らかにA代表よりもU-21代表に軍配が上がる。準備に費やした時間が違うと言えば、そうかもしれないが、選手個々の能力や経験では、A代表が弟分を圧倒的に上回っているはずである。それを考えれば、「いいチャレンジをしてくれた」という程度の評価では、寂しいものに感じられてしまう。

結果的にニュージーランド戦でも2ゴールを奪い、辛くも勝利したが、上田綺世、伊東純也、中村敬斗という個人能力への依存度は高く、彼らを欠いたときに得点力の低下が目立つ。それはニュージーランド戦のみならず、この4試合を通じて浮き彫りになった傾向だ。

また、ゲームをコントロールする、あるいは落ちつかせる存在が限られる点にも、懸念が残る。

今や完全に主力のひとりとなった佐野海舟も、攻守において前方へ向かう強さは抜群だが、裏を返せば、プレーが一本調子でゲームをコントロールするまでには至っていない。

結局のところ、その役目は、鎌田大地に頼らざるを得ないのが現状だ。

日本サッカー協会の宮本恒靖会長は、森保監督を続投させるに際し、「アジアでの強さ」を理由に挙げた。確かに日本は、ワールドカップのアジア予選で水も漏らさぬ盤石の強さを見せている。過去の苦い経験からあらゆるスキを排除させた、森保監督の手腕によるところは大きかっただろう。

だが、当時の日本代表には、遠藤航、守田英正という2ボランチがいた。試合の流れに応じて、周囲に声をかけ、自ら立ち位置を移し、彼らがゲームをコントロールしてくれていたのは大きかった。

おそらくアジアの上位レベルと同格の実力を持つニュージーランドは、アジアカップを想定するならば、うってつけの対戦相手だったが、4バック採用がさほど功を奏さなかったのは、そんなこととも無関係ではないはずだ。

4年後のワールドカップを見据えるなら、早く監督を代え、一度大胆にチームを壊す(ほとんどのメンバーを入れ替える)くらいの荒療治があっていい。

にもかかわらず、森保監督が半年間限定での続投を託され、いまだワールドカップメンバーを中心に戦っているのは、アジアカップ優勝のため、である。

ならば、現状の評価は、その目的を基準になされなければならない。

残念ながら、グループとしての機能性だけで言えば、A代表の4バックはU-21代表のそれに見劣った。

浅田真樹●取材・文text by Masaki Asada

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