【ドラフト2026】楽天再建へ、狙いたい5人 上位は即戦力投手を徹底補強、野手なら「地元出身の強打者」も面白い

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【ドラフト2026】楽天再建へ、狙いたい5人 上位は即戦力投手を徹底補強、野手なら「地元出身の強打者」も面白い

10月5日(月) 9:45

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現有戦力から読み解く「2026ドラフトで獲るべき選手」〜楽天編

今年もドラフト会議の季節がやってきた。各球団ともシーズンを振り返りながら、来季に向けた補強ポイントを洗い出し、候補選手の最終的な絞り込みに入っていることだろう。10月22日に迫る「運命の日」を前に、本当に獲得すべき選手は誰なのか──。今季、シーズン序盤から低迷した楽天は、先発陣の強化を軸に、即戦力投手の指名を考えたい。

【荘司康誠が示したエースの片鱗】6月に三木肇監督が休養し、塩川達也ヘッドコーチが監督代行を務めたあと、昨季までロッテで指揮を執った吉井理人監督を新たな指揮官として招聘。それでもチームは浮上できず、10月4日終了時点(以下同)で142試合を消化して57勝84敗1分、勝率.404。5位ロッテに7.5ゲーム差をつけられ、2018年以来8年ぶりとなる最下位が決定している。

数字を見れば明るい材料の乏しいシーズンだが、終盤に来て一条の光が差し込んだ。ローテーションの一角として期待されながら、これまで今ひとつ殻を破りきれなかった4年目右腕・荘司康誠に「変化」が見えてきたからだ。

9月2日のオリックス戦では8回を投げ、11奪三振、無四球無失点。同16日のロッテ戦では9回を6安打無失点に抑え、プロ初完投を初完封で飾ると同時に、自身初の規定投球回にも到達した。

その後も奪三振を積み重ね、25試合に登板し、9勝9敗、防御率3.45。159イニングを投げてリーグトップの171奪三振を記録している。初のタイトル獲得も目前で、来季は先発陣の軸として期待できそうだ。

ルーキーの伊藤樹も6試合に登板して2勝1敗と、来季につながる経験を積んだ。一方、昨年9月に左肩を手術した早川隆久は7勝10敗、防御率2.94。防御率はリーグ6位と安定しているものの、勝ち星は伸びなかった。古謝樹も3勝11敗、防御率3.17。ドラフト1位で入団した投手たちも、それぞれ異なるシーズンを送った。

得点力にも課題を抱えているが、まず「最下位脱出」に手をつけるなら、打者以上に「勝つ力」を持った投手の補強を優先したい。

亜細亜大の最速158キロ右腕・川尻啓人photo by Sankei Visual

亜細亜大の最速158キロ右腕・川尻啓人photo by Sankei Visual





【上位3人まで投手指名でもいい】現状、12球団から最上位級の評価を受けているのが、鈴木泰成(東海大菅生→青山学院大/投手/187センチ・90キロ/右投右打)だろう。実際、9月18日に行なわれた東都リーグでの東洋大戦を、石井一久GMと吉井監督が視察に訪れている。

長身から投げ下ろす150キロ台の快速球に、カーブ、スライダー、フォークなどを織り交ぜて勝負できる即戦力右腕。ただ、楽天の荘司とは長身本格派という点でタイプが重なる。似たタイプを揃えるより、違った個性を持つ投手を加える手もある。

見渡してみると、今の楽天には力で打者を圧倒する「剛球派」が少ない。ならば、同じ東都大学リーグの川尻啓人(高岡商→亜細亜大/投手/189センチ・93キロ/右投左打)が適役ではないか。

初回から150キロ台前半を連発できる馬力を備えながら、制球が大きく破綻しないのが魅力だ。ツーシーム系のボールでも空振りを奪える。八戸学院大の監督時代から「バランスと制球」を投手育成の信条としてきた正村公弘監督が手塩にかけて育ててきた大器である。

ただ、ひとりでは足りない。松本直(鎌倉学園→明治大/投手/181センチ・90キロ/右投右打)でもうひと押ししたい。

明治大では救援を中心に起用されてきたため、先発投手ほど露出度は高くないが、最速153キロの速球とフォークを武器に真っ向勝負を挑む右腕だ。一般入試で明治大に進み、逸材が揃う投手陣の競争を勝ち抜いてきた心身の強さも、低迷するチームには頼もしい。

今年のドラフトではパ・リーグに2巡目の優先権があり、2位指名はレギュラーシーズン下位球団から始まる。最下位の楽天は2巡目の最初に指名できる。この利点を最大限に生かしたい。

3年連続でリリーフとしてフル回転してきた藤平尚真の負担も考えれば、先発だけでなく救援陣に厚みを持たせる意味でも、松本のようなタイプはタイムリーな人選になる。

さらにもうひと押しするなら、馬場拓海(福岡大大濠→日本体育大/投手/184センチ・88キロ/右投右打)はどうか。

トルネード気味のフォームからスリークォーター、時にはサイドハンドに近い角度も使う変則タイプの剛球右腕。150キロ前後の速球にはナチュラルな変化もあり、「打ちにくさ」という点では今年の候補でもトップクラスだろう。

【長打力の金原塁、俊足の直井宏路】今年のドラフトは「上位候補」と呼べる選手の層がそれほど厚くない。楽天の3位指名は全体36番目。そこまで馬場が残っていなければ、野手へ狙いを切り替え、迫力を欠く打線に楔(くさび)を打ち込むのも手だ。

そこで推したいのが、今夏の都市対抗でエイジェックの補強選手として強打を発揮した金原塁(クラーク記念国際→大阪商業大→日立製作所/外野手/179センチ・90キロ/右投右打)だ。

初めて立った都市対抗の大舞台で、しかも補強選手として主軸を任された。いくつものプレッシャーが重なるなかでも臆することなく、2回戦の日本生命戦ではソロ、3ランと2打席連続で本塁打を放ち、準々決勝の東邦ガス戦では延長10回タイブレークでサヨナラ打。持ち前の長打力と勝負強さを存分に発揮した。

右打ちのスラッガー候補が少ない今年のドラフトで、一気に存在感を高めたひとりだ。都市対抗ではレフトを守ったが、学生時代には三塁、二塁も経験しており、本人も内野手へのこだわりを持っている。

そして、クラーク記念国際(北海道)、大阪商業大、日立製作所という球歴だけを見ると東北との縁は薄そうだが、実は宮城県大崎市出身。れっきとした「地元の選手」でもある。

楽天の今季を振り返って、もうひとつ気になったのが機動力だ。昨季は小深田大翔28盗塁、中島大輔22盗塁、辰己涼介20盗塁と3人だけで70盗塁を記録したが、今季は現時点で小深田9、中島11、辰己7。3人合わせても27盗塁にとどまっている。

監督が内野手出身の三木監督から投手出身の吉井監督に代わり、試合運びにも変化があったのかもしれない。ただ、楽天のひとつの武器だった機動力が低下しているのは確かだ。

そこを補うなら、直井宏路(桐光学園→明治大→NTT東日本/外野手/172センチ・76キロ/左投左打)を推したい。

盗塁を生かすには、まず塁に出る打力が必要になる。学生時代から定評のあった快足に加え、社会人で打撃が大きく成長した。いつの間に、これほど強く振れるようになったのか──。社会人2年間で、別人のような「強打者」へと変貌を遂げている。



安倍昌彦●文text by Masahiko Abe

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