西畑大吾&福本莉子、関西人同士ならではの掛け合いで絶妙バディに互いに似合いそうなバイトも告白

(左から)福本莉子、西畑大吾 クランクイン!写真:上野留加

西畑大吾&福本莉子、関西人同士ならではの掛け合いで絶妙バディに互いに似合いそうなバイトも告白

10月1日(木) 7:00

映画『時給三〇〇円の死神』でダブル主演を務める西畑大吾(なにわ男子)と福本莉子。「美しい彼」シリーズを手がけた酒井麻衣監督、映画『366日』の製作陣と共に作品を紡いだ2人に話を聞くと、感動あふれる本作への思いはもちろん、関西人同士らしい掛け合いも印象的なインタビューが繰り広げられた。

【写真】透明感と輝きがあふれてる!西畑大吾&福本莉子、撮りおろしショット

◆西畑&福本が語る役との共通点

作家・藤まるの同名小説を実写映画化した本作で描かれるのは、未練を残したまま死んだ者に与えられる人生の“ロスタイム”。それは、死の事実がなかったことにされた世界で、もう一度だけ日常を生きられる最後の時間。そんな“死者”たちの心残りに寄り添い、あの世に導くことが“死神”の仕事。父が起こした事件をきっかけに希望を失って暮らす大学生の佐倉真司(西畑)と、彼を死神のアルバイトに勧誘する天真らんまんな同級生・花森雪希(福本)が、“死神バディ”として死者たちの思いを見届ける。

――ストーリーはもちろん映像美も素晴らしい本作。完成された作品をご覧になられての感想はいかがですか?

西畑:監督のこだわりがとても詰まった作品になっていて、僕たちもそのリーダーシップに引っ張られて撮影をしていたので、その時間が形になってすごく安心したのもありましたし、すごく感動しました。中盤あたりから泣きっぱなしで、自分が出させていただいた作品ではありますが、ひとつの作品としてすごくいい作品だなと思いました。

福本:私も感動しました。現実とファンタジーのバランスがすごく絶妙で、酒井さんが撮られる映像も没入感がありつつすごく繊細で綺麗で、映像美にもすごく引き込まれました。私は佐倉くんがお父さんと一緒のシーンは現場で見ていなかったので、「こういう風に過ごしていたんだ」「佐倉くん、頑張ってたんだな」と花森さん目線で観てしまい、グッときましたね。

――演じられた役をどのように作られていきましたか?

西畑:僕はいつも自分が思ったものもそうですけど、監督との会話の中で作っていくのですが、今回は自分が思っている佐倉くんと、監督が思ってる佐倉くんが違う部分があったので、そこをいい具合に組み合わせながら作り上げていきました。佐倉くんと僕に似ている点があって親近感の湧くところがあったのもよかったと思います。

――どういうところが似ていますか?

西畑:なんかツッコミ気質なところです(笑)。テンポ感を大事にしようと言われていたので、会話のテンポ感でも花森さんがちょっとおとぼけなことを言ってきた時にすぐ返すみたいな、そういったバディ感みたいなものは意識しました。

――福本さんはいかがでしょう?

福本:失くしものを探すシーンがあるのですが、そこは私がいろんなアドリブを考えながら、佐倉くんに話しかけるというシーンで。台本に描かれてない部分を考えることによって、花森さんは普段どういうことを考えてるのかな、どういう風に世界を見てるのかなっていう部分に繋がった気がします。最初の方はアドリブも難しかったのですが、やっているうちに、花森さんが言う突拍子もないこともだんだん思いついてくるようになって。ランダムで型にはまっていない動きの面白さも含めて、現場で作っていった感じでした。

花森さんとの共通点は、私も1人でフラッと行動するのが好きなので、そういう部分は似てるのかなと思います。あとは、私も思ったことをすぐに口に出しちゃうタイプです(笑)。

◆初共演も関西人同士ですぐに打ち解け



――お二人は初共演ですが、お互いの印象を教えてください。

西畑:うちのメンバーと共演されていることが多かったので、(大西)流星やみっちー(道枝駿佑)から「めっちゃいい子だよ」と聞いていましたし、安心して臨めました。やっぱ関西人やから、現場で関西弁を聞けるのがめっちゃうれしかったですね。

福本:今日久しぶりに会ったら、「めっちゃ関西弁やな」って思いました。コテコテで(笑)。

西畑:なにわ男子やで(笑)。

共演してみると、役に入り込む集中力を目の当たりにして、すごいなと思いました。めちゃくちゃカッコよかったです。

福本:私も撮影中も関西弁に引っ張られる安心感もありましたし、すごく気さくで話しやすい方だなと思いました。佐倉くんと花森さんの関係って恋愛関係じゃなくて不思議な関係なんですけど、2人にしか共有できない孤独感もあったりして、すごい絶妙なバディなんです。そこをどういうふうに表現していくかというところで、2人の掛け合いがすごく大事になってきますし、その掛け合いも西畑さんとだからうまく話せたと思います。親しみを持って話しやすい関係だったからこそ、この2人の会話ができましたし、普段の私たちのやりとりが役にも活きたかなと思います。

西畑:撮影中はずっとオススメの映画を聞いていましたね。

福本:『ジョー・ブラックをよろしく』を、ブラッド・ピットさんが死神役で出てる作品なのでちょっと共通点もあるし、私もすごく好きな作品なのでオススメしました。全部で3本くらいオススメしたんですけど、すぐに「観たよ」って。すごいですよね。

西畑:オススメしてくれるものがどういう作品なのかすごく気になるし、撮影している時の、僕の中のいい息抜きになっていたんです。他ジャンルの作品に触れることによって、より明確にこの作品がどういうものなのか見えてきたところもあるので、すごくありがたかったです。

――作品の中にはさまざまな未練を抱えた死者たちのエピソードが出てきますが、特に心に残ったエピソードはありますか?

西畑:泉谷星奈ちゃんが演じる夕ちゃんとのやりとりは、我々の関係、この2人のバディ感が変わっていくきっかけとなるようなお話で印象に残っています。原作を読んだ時もそうやし、台本を読ませていただいた時もそうですけど、一番胸を締め付けられるというか。僕、子どもが好きなのですごく感情移入しちゃったシーンでした。

福本:星奈ちゃんは、妖精さんみたいな可愛らしいルックスもそうですけど、お芝居もすごくて。ゾワっとする怖さがありました。役柄的にも、花森さんは夕ちゃんを自分と重ね合わせて見ている部分もあるので衝撃でした。

――現場の雰囲気はいかがでしたか?

西畑:小澤征悦さんとのシーンは、小澤さんがすごく現場を盛り上げてくださいました。僕ら2人とも小澤さんと共演経験があるので、「大吾と莉子が出るから、この作品のオファーを受けたんだよ」というのを現場でかれこれ30回くらい言ってくれて(笑)。うれしかったし、ありがたかったです。

劇中では狂気じみたお芝居をされていて怖かったです。

福本:もともと雨のシーンじゃなかったんですけど、雨に打たれてのお芝居になって。

西畑:どんだけ明るい人にもやっぱり闇はあるし、ロスタイムという時間を与えられることでそれがより濃くなっていくんだなっていうのがすごく垣間見えたシーンでした。

◆「占い師のバイトが向いてる」福本に西畑が相談したいこととは?



――タイトルに絡めて、時給三〇〇円でバイトをするならこのバイトがしたいというのはありますか?

西畑&福本:(声をそろえて)ないです!(笑)

西畑:最低賃金とかある中で、三〇〇円かぁ……。僕、ココイチの店員さん。僕の血の3割はココイチのカレーっていうくらい、もう本当に食べてる。感謝の意味も込めて三〇〇円もいらないかもしれないです。賄いさえ出してくれれば(笑)。

福本:めっちゃ好きやん!(笑)私は四つ葉のクローバーを探すバイトかな。

西畑:おい~。出たよ(笑)。

福本:四つ葉のクローバーを真剣に探す機会ってないじゃないですか。でも見つけたらうれしいし、三〇〇円ももらえるし、なんかいいことありそうやし。Win-Winじゃない?(笑)

西畑:確かに(笑)。

――では、お互いに似合いそうなバイトはどんなものでしょうか。

福本:なんかどんなバイトのバイトリーダーもいけそうな気がする。飲食でもなんでも、バイトを率いてほしい!バイトリーダーが似合いそう。知らんけど(笑)。

西畑:知らんけどバイトリーダー任せられた~(笑)。人生で初めて言われました。でも悪い気しないですね、うれしいです。

福本さんは考え方もそうですけど、すごく大人なイメージがあるので占い師。なんか人生相談とかめっちゃしたくなるタイプというか、ズバズバ言ってくれるので終わった後、すごくスッキリしそう(笑)。

福本:話聞きますよ?(笑)

西畑:えー!来年1月で30になるんです。30代どうやって生きていけばいいですか?

福本:本当に相談あるんだ(笑)。

さくらももこさんのエッセイが好きなのですが、あと書きに誕生日の過ごし方について書いてあって。20歳の誕生日にさくらさんは、まっすぐの道をひたすら歩いたんですって。それに20代の生き方がすごく影響を受けたそうで、なるほどと思って。私も30歳の誕生日に何をしよう?って今めっちゃ考えてるんです。

西畑:もう考えてるの!? 誕生日の過ごし方が重要なのか……。うわ、俺なんか仕事してそうや。30代をどう生きるかが、自分の中の課題なんだよね。

福本:逆に20代はどうだったんですか?

西畑:がむしゃらに仕事してたなっていう感じ。なにわが21とかの時にできて、24でデビューして、今5年経って29やから、がむしゃらに突っ走ってきた20代。デビューして5年という最初の一区切りがあって、まだまだここからやし、もちろん仕事はがむしゃらにやっていくけど、30歳という大人としてどうやって生きていくか…。

福本:挑戦してみたいことに挑戦するとか。

西畑:……投資?(笑)

福本:大人がいた(笑)。

30歳という節目だし、今までやりたかったことに一歩踏み出すとか…。

西畑:今からやったらちょっと遅いかもしれんけど、ずっとやりたくて、ちょっと興味はあるけどなあなあになってるというと英語かも。

福本:遅くないですよ!いいタイミングじゃないですか。30歳の誕生日に入会するといいと思います。

西畑:ほら、ズバッと言ってくれる。気持ちいい(笑)。

◆福本の「未練」との付き合い方に西畑感銘!



――お二人の「未練」との付き合い方はいかがでしょう。

西畑:未練とは付き合うしかないですもんね。生きていてつくづく思うのは、過去には戻れないって考えた時に、未来に恥じないような自分でいなきゃいけないなと思うけど、でもやっぱり過ぎてしまったことに対してもちろん未練なんかいっぱいある。それとどう向き合っていくかというと、次同じようなことを起こさないためにも、戒めとして生きていくというのが僕の中ではありますね。忘れた方が絶対楽やけど、それも込みでの人生というか。

福本:未練ってその時はああしとけばよかった、こうしとけばよかったと思うけど、例えば10年後もそう思っているのかっていうと、そうでもないのかなと思います。自分の捉え方次第なんじゃないかなって。もちろん後悔とかもありますけど、でもそのおかげで今の自分があるとも思えるし。未練ってないかもしれない。

西畑:すごい!

福本:だってもうそれは変えられないから、「そうなっちゃった。じゃ、次どうする?」というのを考えた方がいい。変えられないことを考えて悩むよりも、変えられる今のことを考えた方が絶対いいと思うんですよね。

西畑:ポジティブだよね。素晴らしいね。僕もそういう生き方がしたいです(笑)。

――最後に作品を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。

西畑:時給三〇〇円、しかも死神。どんなバイト?とまずタイトルから興味を惹かれると思うんですけど、ロスタイムという時間を過ごすうちに変わっていく感情があったりすごく希望がある作品です。その中で成長していく佐倉くんと花森さんの姿には共感していただけるポイントがたくさんあると思います。観終わった後に、生きていることの喜びもそうですし、今見えている景色の彩度が少し上げられるような作品になっているのかなと思うので、ぜひ劇場でご覧になっていただけたらうれしいです。

福本:誰もが避けて通れない死をテーマにしつつも、この2人の掛け合いや映像美、主題歌もHYさんが花森さんの視点で書いてくださっていて、そこもすごくオススメです。みんな生きていてそれぞれ悩みがあると思いますけど、でもこの作品を見て心がちょっとでもフッと軽くなってくれたらうれしいです。

(取材・文:近藤ユウヒ写真:上野留加)

映画『時給三〇〇円の死神』は、10月2日公開。

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