第31回釜山国際映画祭コンペティション部門に選出された黒木華主演の映画『日曜のあと』より、本予告とメインビジュアルが解禁された。
【動画】言葉にできない夫婦間のズレが膨れ上がっていく様子を繊細に切り取った『日曜のあと』本予告
本作は、劇作家・演出家の加藤拓也が、自ら脚本を書き下ろし、監督を務めた長編映画の最新作。演劇と映画を行き来しながら、ゆるやかに交錯する世界観と表現を展開してきた俊英が、本作で向き合うのは、これまでも描いてきた“夫婦”の関係だ。
誰よりも親密な他人同士だからこそ、深く理解し合おうとすればするほど、見失ってしまう相手との距離。一見シンプルで平易な会話の行間ににじむ棘、相手の話に重なる声、口にされなかった言葉が心の揺らぎを増幅させていく演出は、人と人が共に生きるうえで、どうしようもなくすれ違ってしまう感情を浮き彫りにする。
子どもを授かり、新たな人生の節目を迎えた麻衣(黒木)と洸一(橋本淳)。互いに望んだ幸せであるはずなのに、言葉にできない何かを二人の間に抱えたまま、旅先での5日間が始まる…。
予告映像では、マタニティフォトの撮影で幸せそうな笑顔を浮かべる麻衣のカットから始まる。二人は山と湖に囲まれたリゾートホテルで数日を過ごすことに。「本当に調べてよかったと思う?」と不安な気持ちを口にする麻衣が映し出される一方で、洸一が「なるべく普段通りにしようよ」と諭す場面も。
さらに、鏡越しに対立する麻衣と洸一、麻衣の叔母夫婦を交えた食事の場で麻衣の抑えていた感情があらわになり、由美に一蹴されるシーンや、本音を飲み込み、諦めに近い表情で洸一に「もうわかった、ありがとう」と伝える麻衣を捉え、言葉にできない夫婦間のズレが徐々に膨れ上がっていく様子を繊細に切り取っている。
メインビジュアルは、憤り、不安、諦め、さまざまな感情が入り混じった麻衣(黒木)の表情を大胆に捉えた一枚。デザインを手掛けたのは、数々の映画作品のアートワークを手掛けてきたデザイナー・大島依提亜。スチールは、『愛がなんだ』『窓辺にて』など今泉力哉監督作品も数多く手掛ける写真家・木村和平が担当。木村が捉えた黒木華の“これまでに見たことのない表情”を、大島が余白を活かした独創的なタイトルロゴとともにデザインとして昇華。「近くて遠い隣のあなた」という本作のテーマを象徴する、印象的なメインビジュアルが完成した。
「新しい命を迎える」という正解のない選択に揺れる一組の夫婦を通じて、観る者にも同様の悩みや葛藤を投げかける。ただ「待つ」ことしかできない時間の中で宙吊りになり、限られた空間で逃げ場を失った不安定な心は、やがて本人の意志や思惑をも超えて自分たちを追い込んでいく。その結末が向かう先はどこなのか?
映画『日曜のあと』は11月20日公開。
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