◆知らない街の、ローカル食巡礼
編集部員6名がそれぞれの「偏愛」をキーワードに“攻撃的有給消化”をすべく、旅に出ることになりました。驚異の食い意地編集部員は、観光地の外側にあるローカルな街のいつもの味を食べに、京都府は九条に行ってきました。
上/あらたお好み1,848円。海鮮の出汁感、ホルモンのこってり味がやみつき下/店主が愛してやまないハワイの雑貨も並ぶ店内
街の輪郭が変わり始めた
京都の“外側”、九条を歩く
有休を取って向かった先は、京都の南側、九条。京都駅から徒歩10分ほどと近いのに、京都らしい京都とは違う顔を持つ街です。ここは、長い歴史の中で、さまざまな人や文化が交差してきました。そんな九条にここ数年、新たなカルチャーが加わり街の表情が変わり始めています。
まず、この地で50年続くお好み焼き店「あらた」へ。店主の山本純司さんは2代目。「ここで生まれ育ったので、ホルモンには親しみがありました。九条では街中のホルモン屋で上質なものが買えるので、地域の家庭の味でもあります」。そんな背景から生まれた名物が「あらたお好み」。京都風のお好み焼き“べた焼き”にホルモンを合わせた1品。九条の食文化を鉄板の上でひとつにした、街を象徴するようなローカルフードです。
上/バスクチーズケーキ800円、コーラに黒胡麻ココナッツアイスを浮かべたユニークなフロート900円下/隣にある「鴨葱書店」へもぜひ寄り道を
旅のもうひとつの目的地が、今年5月に誕生した「鴨葱喫茶」。ここで出会ったのが店主の岩下千尋さん。「京都の中心地はいい店が飽和状態なくらいある。でも、こっち側はまだ不完全。近い将来さらに進化すると思います」。コーヒーやカレー、音楽、そして併設する「鴨葱書店」の本。カルチャーが凝縮された鴨葱喫茶は街の名所になりつつあります。
アート作品『Infinite Crystal World』。無数の光の点が、色を変え連続的に流れていく幻想的な異空間
昨年、「チームラボ バイオヴォルテックス 京都 - 大成建設」が開業し、観光客がぐっと増え、この冬さらにアート施設がオープン予定。昔から続く街の日常に、新しい人や文化が入り混じる。そんな風景が、今の九条にはあります。
観光地ではなく、その外側にあるローカルな街を歩き、そこで暮らす人の話を聞き、いつもの味を食べる。九条を歩いて、整いすぎていない不完全さが、思いの外心地よいことに気付きました。情報も予定も少し手放して、街の時間に身を委ねる。そんな余白のある旅が、現代を生きる私たちには必要なのかもしれません。
SPOTS VISITED
あらた
TEL.075-661-5444
住所/京都府京都市南区西九条院町24-4
鴨葱喫茶
かもねぎきっさ
TEL.080-3486-5458
住所/京都府京都市南区東九条東岩本町11-7
チームラボ バイオヴォルテックス 京都
TEL.075-634-3923
住所/京都府京都市南区東九条東岩本町21-5
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