【サッカー日本代表】次期代表監督の志向はいかに?アジア大会の戦いぶりはワールドカップを制したスペインのよう

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【サッカー日本代表】次期代表監督の志向はいかに?アジア大会の戦いぶりはワールドカップを制したスペインのよう

9月24日(木) 16:20

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アジア大会の男子サッカーで、日本が圧倒的な強さを見せている。

対戦順にホンコン・チャイナ、キルギス、タイとのグループリーグを3戦全勝。しかも、総得点12、総失点0と、数字の上ではほぼ完璧なグループ首位通過での準々決勝進出である。

アジア大会で圧倒的な強さを見せているサッカー日本代表(U-21日本代表)photo by Hiroyuki Sato

アジア大会で圧倒的な強さを見せているサッカー日本代表(U-21日本代表)photo by Hiroyuki Sato



今大会、日本は登録メンバー23人全員が21歳以下のU-21代表で臨んでいるが、大会が定める男子サッカーの出場資格は23歳以下。オーバーエイジ枠(年齢制限のない選手)も、3人までの登録が認められている。

つまり、日本はいわば格上の大会に出場しているわけだが、そのハンデをまったく感じさせないどころか、むしろ別格の存在感を示していると言っていい。

アジアの大会にあって、日本を筆頭とするごく限られたチームだけが、世界のトレンドに沿ったサッカーを繰り広げているのだから、無理もないのだろう。

具体的には、ボールを保持して攻撃を組み立て、ボールを失えば、すぐさま守備に切り替えて即時奪回を狙う。そんなサッカーである。

いまだピッチ後方に重心を置いて守備を固めるチームが少なくないなか、日本は世界基準で "普通に"サッカーをしているのである。

たとえて言うなら、今大会の日本は、レベルの違いはさておき、今年のワールドカップにおけるスペインのような存在なのだ。

そんなサッカーを志向するU-21代表を率いているのが、すでに次期日本代表(A代表)指揮官への就任が決まっている、大岩剛監督である。

もちろん、アジア大会とワールドカップを同列に比較することなどできないが、大岩監督が率いるU-21代表は、間違いなく"主体的なサッカー"を展開している。先制しながら守りに入り、逆転負けを喫したブラジル戦を思えば、期待が膨らむサッカーを志向していると言えるのではないだろうか。

U-21代表の主戦システムは4-3-3(4-1-2-3)。昨年のU-20ワールドカップに出場したU-20代表当時は、2ボランチの一枚を務めた大関友翔(川崎フロンターレ)も、U-21代表では右インサイドハーフを務める。

自身の役割について、「ポケットへのランニングとか、(中盤の選手が)前に関わる回数を増やす意図もあると思う。(前目の)ボランチというよりは、(より攻撃的な)インサイドハーフのイメージが強い」とは、本人の弁だ。

それは、アジアレベルの対戦相手だからできること、ではない。2年前のパリ五輪でも指揮を執った大岩監督は、対アジアから対世界へと舞台が変わっても、目指すスタイルを変えることはなかった。大関が続ける。

「(相手関係というより)チームコンセプトとして、剛さんからそういう(役割)のが求められているのかなと思う」

もちろん、若いチームにはまだまだミスも多く、ワールドカップでのスペインのように、盤石の強さで相手を封じ込める、というわけにはいかない。

タイとのグループリーグ第3戦でも、結果的に無失点に抑えたとはいえ、危うく相手のカウンターアタックを受けそうになるシーンは何度もあった。

それでも、素早く攻撃から守備に切り替えることで、シュートを打たせる前にボールを奪い返す。相手のレベルに助けられている面があるのも事実だが、成長過程にある選手たちには、やるべきことが徹底されている。

今大会を見ていても、いわゆるプレスバックでボールを奪い返すシーンが、日本ほど多く見られるチームは他にない。

大岩監督はタイとの試合を終え、「ボールをどこでロストするのか。そういうところは非常に重要視している」と言い、こう続けている。

「自分たちがどう攻めて、どう(ボールを)ロストして、どう守備をするのかっていうところの設計、設定まで、しっかり選手に伝えなきゃいけないなと再度思った。すばらしいプレーぶりのなかでも、絶対にああいうピンチのシーンを作らせないようにしなきゃいけない。私自身、次に向けてやらなければいけないことができたなと思う」

グループリーグ第1戦、第3戦でアンカーとして先発出場した保田堅心(V・ファーレン長崎)も、「自分のパスが(相手守備に)引っかかるシーンが今日(タイ戦)は少しあった」と振り返り、「ああやってカウンターを受けるのは一番やってはいけない。反省するポイントだと思う」と、今後を見据える。

この世代の選手は、実力はもちろん、知名度という点でもまだまだ高いとは言えず、ワールドカップに出場したメンバーなどとは比べ物にならないだろう。

だが、そんな発展途上のチームが堂々たるサッカーを見せていることは、日本サッカー全体のレベルアップを証明するものであり、アジアにおける優位性をあらためて示すものでもある。

守備一辺倒になり、ブラジルに敗れたワールドカップを踏まえ、次期日本代表監督はどんなサッカーを志向するのか。

そんな興味を抱えている人は、U-21代表の試合を見てみるといい。未熟なチームのなかにも、新指揮官の志向はうかがえるはずである。





浅田真樹●取材・文text by Masaki Asada

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