<薬屋のひとりごと>壬氏のお姫様抱っこで胸キュン…からの「牛黄をください」!猫猫の美しき舞とギャップ溢れる第1期ラスト【第24話】

アニメ「薬屋のひとりごと」第24話より/(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会

<薬屋のひとりごと>壬氏のお姫様抱っこで胸キュン…からの「牛黄をください」!猫猫の美しき舞とギャップ溢れる第1期ラスト【第24話】

9月24日(木) 12:52

アニメ「薬屋のひとりごと」第24話より
【写真】羅漢と対面する、幼少期の猫猫

TVアニメ「薬屋のひとりごと」(ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Leminoほかで配信)。待望の第3期放送を目前に、これまでのストーリーを当時の反響とともにプレイバック。本記事では第24話「壬氏と猫猫」を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)

■「薬屋のひとりごと」

「薬屋のひとりごと」は、全世界でシリーズ累計5700万部を突破した、日向夏氏による謎解きエンターテインメント。毒に目がない少女・猫猫(CV:悠木碧)が後宮で毒見役となり、さまざまな陰謀を解き明かしていく。

2023年10月に放送を開始したTVアニメは、猫猫のフラットで痛快なキャラクター性はもちろん、本格的なミステリー要素と異国情緒あふれる世界観で紡ぎだされる人間ドラマで多くの支持を集め、日本のみならず世界でも人気を得ている。

2026年10月2日(金)よりTVアニメ第3期(毎週金曜夜11:00-11:30、日本テレビ系/各種配信プラットフォームで順次配信)が分割2クールで放送されるほか、シリーズ初の劇場版「薬屋のひとりごと 亡妃の秘宝」が、12月11日(金)に公開される。

■羅漢が身請けした緑青館の妓女は…

猫猫と羅漢(CV:桐本拓哉)による親子対決の結果は、猫猫の勝利に終わった。愛した鳳仙(CV:桑島法子)の忘れ形見である猫猫をどうしても手に入れたかったが、負けたからには仕方ないと、猫猫に言われた通り、緑青館の妓女を身請けすることにした羅漢。やり手婆(CV:斉藤貴美子)からは「好きなのを選んでいい」と言われるが、鳳仙と猫猫以外の人間はすべて碁石にしか見えない羅漢にはどうでも良かった。

だったら、自分に良くしてくれた梅梅(CV:潘めぐみ)に一矢報いよう。そう思い、彼女の手を取ろうとしたが、梅梅は「選ぶならちゃんと選んでくださいね」とおもむろに大きな窓を開ける。どこからか、風に乗ってわらべ歌が羅漢の耳に届く。焦ってやり手婆が窓を閉めようとした瞬間、何かに気づいたように外へと飛び出していく羅漢。その馴染みのある声は、鳳仙のものだった。

猫猫が枯れても美しい青薔薇を贈ってきた意味を羅漢はようやく理解できた。もう会えないと思っていた。けれど、離れの建物に入ると、そこにはずっと会いたくて仕方がなかった鳳仙がいた。ふらふらと鳳仙に近づき、「この女で頼む」と羅漢はやり手婆に告げる。梅毒にかかった鳳仙は体はやせ細り、花は落ちている。だが、羅漢の目には以前と変わらぬ美しい鳳仙の姿が映っていた。それは彼が相貌失認だからなのか。羅漢にとってはどんな彼女も美しいからなのかは、わからない。羅漢は感極まり、涙を流しながら鳳仙に笑顔を向ける。そのくしゃくしゃな表情に初めて彼の人間味を感じられた。

以前のように碁を打ち合う2人の姿を見て、梅梅は「姐さん… 最初から素直になっていればよかったのに どうして もっと早く…」と泣き崩れる。梅梅は人知れず羅漢を思い続けてきた。けれど、同時に2人に幸せになってほしいと願っていたのだろう。羅漢が鳳仙を身請けすると決めた今、彼女の気持ちを思うと胸が痛む。

■猫猫が明かす実父・羅漢への思い
【写真】羅漢と対面する、幼少期の猫猫


外廷に戻って来るなり、壬氏(CV:大塚剛央)に呼び出される猫猫。壬氏は猫猫が羅漢を恨んでいると思い込んでいたので、彼女の今回の行動に驚いていた。けれど、猫猫は羅漢を恨んでなどいない。彼女は羅漢が鳳仙を孕ませたというより、鳳仙は自らの意思で羅漢との子を設けたと考えている。そうすることで身請けが破談になり、羅漢と一緒になれると思ったのかもしれない。

けれど、羅漢が遊学に出てしまったことで当てが外れた。精神のバランスを崩し、自らを傷つけることも厭わず、赤子の指まで切り落として羅漢に送りつけた鳳仙。「女とは狡猾な生き物です」と猫猫は壬氏に言い放つ。ただの美談で終わらせないところが、本作らしいといえば本作らしい。

腕の立つ薬師である羅門(CV:家中宏)の娘になれた点においては、むしろ羅漢に感謝しているという猫猫。ではなぜ、彼に冷たい態度を取っていたのか。それはある種の嫉妬でもあった。天才的に勘が鋭く、面倒なことを他人に押し付けて、さり気なく色んなことを解決していく羅漢。祭事にまつわる一連の事件だって、羅漢本人が早く動いていれば、犯人である翠苓を捕らえて“蘇りの薬”についても聞き出すことができたかもしれない。

一言で表現すれば、鼻につく羅漢を父親とは認めがたいだけなのだ。同じ父親として思うところがあるのか、「世の中には 好きで嫌われる父親なんて いないと思ってください」と天を仰ぐ高順(CV:小西克幸)の哀愁漂う表情にくすりと笑いがこみ上げた。
アニメ「薬屋のひとりごと」第24話より


■第1期最終話に相応しい猫猫の見事な舞

数日後、梅梅から猫猫に贈り物が届く。中には、誰が誰に身請けされたか書かれた手紙と、美しい布帛(ひれ)が入っていた。「いい? 猫猫 私が身請けされる時は ちゃんと踊るのよ」と微笑む梅梅の顔が猫猫の脳裏に浮かぶ。

その夜、後宮の外壁の上に立つ猫猫がいた。上着を脱いだ彼女は華やかな衣装を着ており、唇には珍しく紅が引かれている。束ねていた髪を下ろすと、そこに青い薔薇をつける猫猫。すると、彼女はかつての芙蓉妃のように、梅梅から贈られてきた布帛を操りながら舞う。

星空の下、アオイエマ。が歌う挿入歌「想い咲く時」をバックに披露する猫猫の見事な舞は美しく、それでいてどこか切ない。花街では、身請けされた妓女を見送るとき、他の妓女たちが舞を踊る。本当は誰よりも優しい梅梅を、見送りたかった。けれど、優しい梅梅だからこそ、羅漢に鳳仙の存在を知らせるであろうことを猫猫はわかっていたのではないか。誰もが幸せになる道はない。このちょっとした後味の悪さと切なさが本作の魅力でもある。

外壁から足を滑らせて落ちそうになった猫猫の手を掴んだのは壬氏だ。羅漢が鳳仙をいくらで身請けしたのかはわからないが、外壁に立つ2人からも見えるほどに花街には無数の光が灯っている。妓楼にいた頃、猫猫は母親の存在について知らされていなかった。

けれど、やがて緑青館がつぶれかけた原因が、自分にあることを知り、度々見る悪夢が現実だったことに気づいた猫猫。曲がった左手の小指を見つめながら、「指の先って 切っても伸びてくるのですよ」と壬氏に語りかける。その言葉に身体がぞわっとする壬氏。さらに踊ったことで足の傷が開き、猫猫がその場で縫おうとすると彼の顔は見る見る青ざめる。すると突然、壬氏は猫猫を脇に抱えた。外壁から飛び降り、猫猫をお姫様抱っこに持ちかえる。

そんな壬氏の腕の中で、「ずっと言いそびれていたことがありました」と珍しくしおらしい様子を見せる猫猫。その憂いを帯びた瞳に壬氏がドキドキしていると、猫猫から出た言葉は「牛黄(ごおう)をください」。相変わらずの2人に微笑ましさと一抹の寂しさを残し、物語は第1期の幕を下ろした。

当時放送終了直後から、第1期最終話を見届けた視聴者の絶賛やロスのコメントが怒涛のように溢れかえり、「完璧すぎる最終話」「最初から最後までずっと楽しかった」「制作陣の皆様、素晴らしいアニメをありがとうございました!」「久々にロスになりそうなくらい寂しい」「2期も楽しみにしています!」といった熱い声が多数寄せられていた。

◆文=苫とり子
アニメ「薬屋のひとりごと」第24話より




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