僕はとある会社の企画部で働いています。仕事にはやりがいを感じていましたが、ひとつだけ悩みの種がありました。それは、何かにつけて仕事を僕に押し付けてくる、営業部のA山課長のことで……。
仕事を押し付けてくる営業課長
僕は普段、企画に必要なデータをまとめたり、営業部から依頼を受けて資料作りをサポートしたりしています。
そんな僕に、A山課長はたびたび仕事を頼んできました。簡単な資料でも「これくらいすぐにできるでしょ」と渡してきたり、大きな案件では「資料はこっちでやっておく」と周囲に話しておきながら、実際の作業は僕に任せたりするのです。
もちろん、企画部として営業をサポートすること自体は仕事のひとつです。ただ、A山課長の場合は、自分で確認すべき内容までこちらに任せてくることも少なくありませんでした。
あるとき、営業部が、海外に本社を置く企業の日本法人であるB社と、大きな案件を進めることになりました。担当するのは営業部の社員と、その上司であるA山課長です。
今回もA山課長から資料作成を頼まれ、僕は直属の上司にも共有したうえで対応することになりました。
ところが後日、営業担当者から思いがけない話を聞きました。A山課長はB社との打ち合わせで、僕が作った資料をまるで自分が中心になってまとめたかのように説明していたというのです。
正直、いい気分はしませんでした。
「できればA山課長抜きで」
その後の打ち合わせで、B社の責任者が資料について詳しい質問をしたところ、A山課長はうまく答えられなかったそうです。
不審に思ったのか、打ち合わせ後、責任者は営業担当者に「できればA山課長抜きで少し話せませんか」と声をかけたとのこと。
営業担当者も以前からA山課長のやり方には疑問を感じていたようで、社内でも相談していたそうです。
そこで営業担当者は、資料を実際に作っているのが企画部の僕であると説明。事情を知ったB社側から、次の打ち合わせには資料を作った僕にも参加してほしいと希望がありました。
ちょうどそのころ、この案件についてB社の海外本社で重要な打ち合わせがおこなわれることになっていました。そこで僕も、営業担当者たちと一緒に海外へ行くことになったのです。
海外出張中に上司から電話が
出発当日。空港で搭乗を待っていると、僕のスマホにA山課長から電話がかかってきました。
「今日商談があるんだよ! 急いで資料を作ってくれ!」
電話の向こうのA山課長は、かなり焦っている様子でした。
「今日から海外出張なんです」
僕がB社との打ち合わせに参加すると伝えると、電話の向こうでA山課長は一瞬言葉に詰まりました。
その後、現地での打ち合わせでは、僕も資料の内容について説明することに。B社側からの質問にも答えることができ、商談は無事に終わりました。
B社の責任者からは、「資料の意図まで詳しく聞けてよかったです」と言ってもらえました。
帰国後、A山課長は…
帰国後、B社側から会社へ、A山課長の対応について気になる点があったと連絡が入ったそうです。
以前から社内でも彼の仕事の進め方について話が出ていたこともあり、A山課長は上司から厳しく注意を受けたとのことでした。
それ以降、僕に仕事を丸投げしてくることはなくなりました。営業部から資料作成を頼まれる場合も、誰がどこまで担当するのかを確認してから進めるようになり、僕自身も以前より仕事がしやすくなりました。
誰かに仕事を押し付け、その成果だけを自分のものにしようとしても、いつかは周囲に気づかれてしまうのだと思います。今回の出来事をきっかけに、僕自身も自分の仕事に責任を持って取り組んでいこうと改めて感じました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
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