早朝の電車で出会ったワケあり転校生…不器用な女子高生2人が紡ぐ友情譚に「普通に泣いた」と感動の声続出【漫画】

『終点まで、ふたりで』が話題/(C)はな羽芽/小学館

早朝の電車で出会ったワケあり転校生…不器用な女子高生2人が紡ぐ友情譚に「普通に泣いた」と感動の声続出【漫画】

9月21日(月) 8:00

『終点まで、ふたりで』が話題
【漫画】本エピソードを読む

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は2026年7月10日にX(旧Twitter)に投稿された『終点まで、ふたりで』をピックアップ。

本作は月刊スピリッツ2026年7月号に掲載された、はな羽芽さんの読み切り漫画。ビッコミの読み切り漫画を紹介する公式X(旧Twitter)アカウントから本作が投稿されたところ、8,000件を超える「いいね」と共に反響コメントが寄せられた。本記事では作者のはな羽芽さんにインタビューを行い、本作について語ってもらった。

■いつもと変わらぬ朝に訪れた突然の出会い
『終点まで、ふたりで』(1/53)

「殺したる」

誰も同級生が乗ってこない早朝の電車、聞こえてきたのは物騒な話し声。高校に馴染めない雛はわざわざ早朝の電車を選んで登校するのだが、その日は同じ高校生らしい女の子が乗ってきた。雛が耳にしたのは、その日、同じクラスに転校してきた蛍のものだった。思いがけず出会ってしまったワケあり風なクラスメイト…。だが、そんな発言を微塵も感じさせないほど、蛍は社交的で転校早々あっという間にクラスに馴染んでしまう。孤立しがちな雛は、多くの友達に囲まれる蛍と関わることなんてないだろうと思っていたのだが…!?

明るい笑顔の裏で実は傷ついた過去を持つ蛍と、うまく人と関れない雛。戸惑い、不安、寂しさ…不器用な高校生二人の友情譚に「尊い」「心がじっとしていられないくらい面白かった」「価値観を打ち砕く出会い」「めっちゃ良かった。普通に泣いた」「めちゃくちゃ面白かった」「二人の友情に泣きそうになりました」など多くの反響が寄せられている。

■「はな⽻芽が描く漫画だから読みたい。」と⾔ってもらえるように
『終点まで、ふたりで』(2/53)


――『終点まで、ふたりで』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

漫画では⼈の⼼情を描くことが好きです。

⾃分の抱える感情や経験を、創作を通して昇華させたい気持ちも原動⼒の⼀つです。

また、⼦どもたちの背景にある教育問題や社会問題に関⼼があり、⾃分も⼀緒に学びながら漫画で描いています。今作では、⼈の弱さや優しさにつけ込み優位に⽴とうとする相⼿に屈したくない、という「不屈」を掲げて描き始めました。

⾃分の描きたい感情や、シチュエーション、要素などを組み合わせながら、⾼校1年⽣の⼦どもたちの⻘春の⼀幕を描きました。このような物語にまとまるまで約半年間、⻑い道のりを担当編集者の⽅には最後まで併⾛いただき、⼼から感謝しています。

――難しいテーマだと思うのですが、描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。

物語としてこだわったことは、雛と蛍のそれぞれ抱えている孤独を、友情を深めるための道具として安易に扱わず、当事者意識と責任感を持って描くことです。

特に、蛍の家庭環境はセンシティブな問題です。家が安全ではなく、付きまといから逃げて暮らさなくてはいけないという境遇は、実際にある社会問題だからこそ、このような⽴場にいる⽅が読んだらどんな気持ちになるのか悩みながら描きましたし、今も読み返す度に考えさせられています。

絵作りとしてこだわったことは、舞台になった広島の芸備線が持つ情景の⼒を借りて、ノスタルジーを感じさせる雰囲気づくりをしたことです。

舞台である広島へ実際に取材に⾏き、駅や電⾞など背景になる場⾯の写真を撮ったり、登場⼈物と同じ⾏動をしたりすることで、絵の中にその空気感を⼊れようと試みました。取材時はずっと天気がよく、⽇差しが温かく印象的だったので、作中も雛と蛍に光が差すような表現を意識的に⼊れました。

また、よりリアルに近づけるために、広島弁と神⼾弁の⽅⾔についても添削をしていただきました。AIで変換することもできたそうですが、「神⼾弁で可愛く⾔いたいならこっちかな」、「広島ではあまり使わない⾔葉遣いかも…」など、その⼟地で⽣きてきた⽅だからこそ分かる視点でアドバイスをいただけました。

⾔い⽅が変わることで、キャラクターの雰囲気や愛らしさがぐっと変わったので、お願いしてよかったです。

――本作のなかで特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

最後に雛と蛍が線路を挟んで対⾯するシーンです。

臆病で⾃分の殻に閉じこもっていた雛の⼿を、蛍はずっと優しく引っ張ってきました。その蛍が挫けそうな時に、今度は雛が蛍を⽀えるために勇気を出すという、成⻑の⾒せ所でした。

そこで交わす「会えてよかった」というセリフも気に⼊っています。ストレートな⾔葉ですが、彼⼥たちにとってはこれまで頑張って⽣きてきたことを肯定し合うような、温かいやりとりになったと思っています。

もう⼀つ気に⼊っているシーンがあります。担任の先⽣が「今⽇も、仮病をお願いできる?」と⾔って、⼆⼈が会えるように⼿助けをするところです。

「周りにいる⼤⼈たちの中には、ちゃんと⾒守っているし⼒になってくれる⼈もいるんだよ」という意味と私⾃⾝もそんな⼤⼈の⼀⼈でいたいと願いを込めて描きました。

――今後、挑戦したいことや、目標をお教えください。

今作が商業漫画として初めての作品となり、まずはその⼀歩が踏み出せたことがとても嬉しいです。

次に描きたいと情熱を燃やしている物語もありますので、発表できるようしっかり実⼒をつけて、皆さんに楽しんでもらえるようにすることが⽬標です。

今は無我夢中で描いていますが、そういった積み重ねの先に、いつか「はな⽻芽が描く漫画だから読みたい。」と⾔ってもらえるようになっていたらいいなと思っています。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

『終点まで、ふたりで』を読んでくださり、ありがとうございました。

公開したときはとても緊張していたと同時に、誰も読んでくれないだろうと⾃分に期待しないようにしていました。思いがけずたくさんの⽅に読んでいただけたことに、嬉しさと感謝の気持ちでいっぱいです。

いただいた⾔葉や反応は⼤切に受け取っております。

漫画の先にいる⼈を思い浮かべながら、今後も⾃分らしく作品づくりに精進してまいります。また次の物語でお会いできたら嬉しいです。



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