【写真】秀次(山田涼介)は秀吉(池松壮亮)の天下一統への道を支えるようになる
仲野太賀が主演を務める大河ドラマ「豊臣兄弟!」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第36回が9月20日に放送された。秀吉(池松壮亮)が関白の座を目指す様子や、反旗を翻した長宗我部元親(磯部寛之)を説得する秀長(仲野)の様子が描かれた。(※以下、ストーリーのネタバレを含みます)
■長宗我部元親との対立へ――秀長による大胆な作戦
羽柴秀吉は織田信雄(山脇辰哉)と和睦し、徳川家康(松下洸平)との戦はいったん収束を迎えた。しかし、いずれ迎える家康との決戦を見据え、さらなる力を得ることを決意する秀吉だった。
一方、悲願であった四国一統へ突き進む長宗我部の一族は、秀吉の突きつけてきた「土佐一国のみ残し阿波・讃岐・伊予の三国を没収する」という要求に怒りをあらわにしていた。四国攻めの総大将に指名された秀長は、天然の要害である四国に対し、大規模な作戦を実行に移す。それは、1000隻もの船で一気に攻め込む大胆な計画だった。「足りなければ作ればよい」と木を伐り出し、着々と船造りが進められていった。
■「関白」の座を狙う秀吉と近衛龍山
その頃、秀吉は“ある重要な目的”のため京を訪れていた。そこへ現れたのが、五摂家のひとつ・近衛家の前当主である近衛龍山(前野朋哉)だった。秀吉はさらなる力をつけるため、朝廷で帝の次に位の高い「関白」の座を狙っていた。しかし、関白になるには五摂家である必要があり、秀吉は龍山の猶子(養子のような擬制の親子関係)になることで、その座を確かなものとすることを狙っていたのだ。
これまで修繕や建築によって帝の信頼を勝ち取ってきた秀吉は、「あとわしにないものは家柄じゃ。我らは互いにないものを持ち合わせておる。ならば力を合わせて関白の座を取り戻しましょうぞ」と凄みをきかせる。自身も侍になりたかったという龍山は、半ば呆れながらも「力になりましょうぞ。私の子にしたげます。どこまでいけるか見してみやれ」と秀吉の熱意を受け入れるのだった。
■鬼と化した長宗我部元親と、説得を続ける秀長
天正13年6月、大軍に押し寄せられた元親は阿波・白地城に籠城。家臣の谷忠澄(堀部圭亮)は一宮城に残っていたが、長宗我部軍の防衛線は各地で脆くも崩壊していく。
秀長は忠澄を通じて降伏の説得を試みるが、忠澄は拒絶。さらに状況を知った元親は、「わしのこれまでは何やったがじゃ。もう十分じゃ!」と凄まじい雷鳴が轟く中、鬼のような表情で怒りをあらわにする。
このまま交渉が成立しないようであれば攻め込むしかないと考える秀吉と家臣たち。しかし、秀長だけはかつての元親の温かい人柄を想い、「元親が家臣たちを無駄死にさせることを選ぶはずがない」とさらなる交渉を試みる道を選ぶ。そんな秀長の様子を見て、戦の中で大きな傷を負った蜂須賀正勝(高橋努)は自ら秀吉のもとへ向かう。
「秀長殿は総大将として立派に戦っている。そのまま見届けてやってください」と請う正勝に対し、秀吉は苛立ちを隠さない。「関白となるわしの戦を日の本中が見ておる!」と自己顕示に躍起になる秀吉に対し、正勝は初めて会ったときの話を始めた。
「兄弟げんかをして離れ離れでいたくせに、まるでずっと一緒にいたかのように互いのことをよく分かっていた。わしは兄弟のそこに惚れた。今はどうじゃ?あの頃と同じように小一郎(秀長)のことを分かっておるか?関白になる…すごいのう。大したもんじゃ。じゃがのう、わしにとってはもっと大事なことがある。その関白がわしの惚れた男かどうかじゃ」と涙ながらに説得する。胸を打たれた秀吉は、3日待つと静かに告げるのだった。
■「あれが真の長宗我部元親」秀長が小袖に込めた想い
最後の和睦交渉となり、秀長は忠澄を通じて一着の美しい「小袖」を届けさせる。かつて京都御馬揃えの際、元親が女物の装束をまとっている理由を「好きじゃき。今もこのような姿でおるとなぜか穏やかな心持ちになるのじゃ」と語っていたのだ。
忠澄は「殿を説き伏せることができるがは、あの時の殿しかおらぬと。あれが真の長宗我部元親ながじゃと」という秀長の言葉を伝える。そして忠澄は「土佐一国、それで十分ではございませんか。真はもう殿もそうお決めになられちゅうがじゃないですか。何があろうと最後は家臣、領民のことを一番におもんばかってくださりませ。わしの知っちゅう殿はそういう方でございます」と語りかけ、鬼と化していた元親の心は解けていくのだった。
■一宮城での再会と天下一統への誓い
秀長のいる阿波・一宮城へと向かった元親。身にまとっていたのは、秀長から送られたあの美しい小袖であった。
秀長はかつての無礼を詫びた上で、「これからは我らとともに日の本を一つに、天下一統の夢を見てござらぬか」と問う。元親は「わしにとって四国一統は、苦しい夢であった。戦に明け暮れ、いつの間にか人を殺めることにも、なんちゃあ感じんなった。わしは、そんな己が恐ろしゅうて。じゃき、こうして美しいもんに身を包み、心の中に潜む醜き鬼を、封じてきたがでございます。この姿を、真のわしじゃと言うてくださった貴殿の言葉は、わしにとって救いでございました」と自らの胸の内を静かに明かした。
「もしも違う出会いであったなら、わしらは友になれていたかもしれんな」という秀長に、元親は「なんでそこまでわしのことを」と問う。秀長はいたずらな表情を浮かべ、「好きじゃき」とかつての元親の言葉で返し、二人は顔を見合わせ、晴れやかに笑い合った。
「まだ、遅うあるまい。今この時より、そうなればええがじゃ!この元親、これよりは上様の臣下となり、天下一統の夢を、お手伝いをいたしまする」と宣言した元親。
そして天正13年7月、秀吉はついに関白となることを認められた。一介の百姓の身から、この国の最高権力者へと上り詰めた奇跡の瞬間であった。
■長宗我部元親の本心に「美しくて切なかった」と反響
元親との対立、そして必死の説得による和睦が描かれた今回。視聴者からは「姫若子、鬼若子の表現が素晴らしかった」「涙をポロポロと流す元親さんの姿が美しくて切なかった」「戦いたくなかったのに心を鬼にして戦い続けた元親…本当は姫のように優しい人だったんだね」と温かいコメントが相次いだ。
一方、秀吉が関白の座まで上り詰めた展開には、「百姓から関白に…知識として知ってはいたけれど、これだけすごいことだったのだと改めて知って感動」「顔つきが変わってきたな…」「秀吉は本当の人たらしだなぁ…」と反響が集まっている。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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