A24製作、第75回ベルリン国際映画祭銀熊賞、第83回ゴールデン・グローブ賞女優賞(コメディ/ミュージカル部門)を受賞したローズ・バーン主演作「ワンオペレーション」。主演ローズ・バーン演じるリンダの夫チャールズが姿を現す場面写真が公開された。
メアリー・ブロンスタイン監督の実体験を基にした本作は、本来は複数人で担うべき育児や家事、仕事を一人で背負う“ワンオペレーション“という現代社会の構造的問題を、スリラー、心理ドラマ、ダークコメディが融合した予測不能な物語として描き、主人公の日常とアイデンティティーが崩壊していく悪夢を、観る者に追体験させる衝撃作だ。
家事、育児、仕事――あらゆるものを一人で背負い、心身ともに限界へと追い詰められていくリンダ。原因不明の病を抱える幼い娘のケアに加え、セラピストとして患者たちの問題にも向き合う彼女の日常には、次から次へと予期せぬ出来事が降りかかる。そんな彼女に追い打ちをかけるように、スマートフォンへ繰り返しかかってくるのが、長期出張中の夫チャールズからの電話だ。
“電話の向こう”に存在していた、夫チャールズを演じるのは、1980年代からハリウッドで活躍を続け、主演から個性派まで幅広い役柄を演じてきたクリスチャン・スレイターだ。
客船の船長を務めるチャールズは、海の上からリンダを心配し、電話越しにあれこれと口を出してくる。リンダが置かれている状況を気にかけながらも、彼女が今何を求めているのかを理解できず、良かれと思って発する言葉が、かえってリンダを苛立たせてしまう。電話越しでは“心配性でやかましい夫”にも見える彼が、実際にリンダと向き合ったとき、どのような姿を見せるのか――その登場は、観客に思わぬ驚きをもたらす。
ブロンスタイン監督は、チャールズについて「私たちは皆、あの感覚を知っていると思う。愛する人が壊れかけているのに、そばにいてあげることができず、無力感を抱くこと。それと同時に、この男が何を言っても、必ず相手を不快にさせてしまうという感覚もある」と語っている。
さらに監督は、「リンダのように不安にもがいている人は、慰められたいわけではない。『大丈夫だよ』なんて言ってほしくもない」としたうえで、「問題の外側にいる人間には――チャールズがそうであるように――どうすれば適切に助けられるのかなんて、分かるはずがない」と説明する。
そして「映画を観た男性の多くは、チャールズに感情移入するみたい」と監督が語るように、彼は単なる“口うるさい夫”ではない。心配しているのに、何を言っても相手を不快にさせてしまう。そんなチャールズの姿にも注目してほしい。映画は9月18日からヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開。
【作品情報】
・
ワンオペレーション
【関連記事】
・
心身追い詰められて…“母親の内側”の狂気をスリリングに描くA24話題作「ワンオペレーション」監督インタビュー
・
【フォトギャラリー】限界寸前“ワンオペ地獄”「ワンオペレーション」場面写真
・
自宅の天井崩壊、娘の病気、夫不在、ヘビーな顧客対応…ハイスぺママに襲い掛かる地獄のタスク「ワンオペレーション」場面写真
© 2025 Legs Film Rights LLC. All Rights Reserved.