結婚して数年。義両親ともほどよい距離感を保って付き合っていましたが、義父の他界をきっかけに、夫が「母さんと同居しよう!」と言い出し、私の生活は一変しました。
突然の夫からの提案にフリーズした私。義母が落ち込んでいるのはわかっています。しかし、同居はライフスタイルに大きく影響するもの。慎重に話し合うべきだと思った私は、夫にストップをかけようとしたのですが……?
夫は義母をなるべくひとりにしないために、同居したいと主張します。
たしかに私は在宅で仕事をしているので、同居すれば義母がひとりで過ごす時間は少なくなるでしょう。それに夫は、家事が分担できるので私にとっても良い話だと考えているようです。
しかし、私には絶対に同居を受け入れられない理由があります。夫は、私の仕事部屋を義母の部屋にすると言うのです。
突然の同居計画
仕事部屋を義母に渡すとなると、私のパソコンや資料を置くスペースがなくなってしまいます。リビングでは落ち着いてオンライン会議もできないでしょう。
そう伝えると、夫は「母さんがいたら邪魔で仕事ができないってこと?」とイライラした様子。ひとまず結論は急がず、落ち着いて話し合おうと提案しました。
その数日後、今度は義母から電話がありました。夫から、私が同居に消極的だと聞いたようです。
「同居したくないなんて、ずいぶん冷たいのね。在宅仕事なんて、どうせ家で好きにやってるだけでしょ?」と義母。あまりに失礼な物言いに言葉を失ってしまいました。
いくら説明しても、「私がいたらできない仕事なんて趣味レベルでしょ? それならやめてもいいんじゃない?」と、話は平行線です。
さらに義母は、私が承諾していないにもかかわらず、「朝6時には起きて朝食を作ってもらわないと」「洗濯は全部あなたの担当ね」と、一方的な「同居の条件」を突き付けてきたのです。私はますます不安と不信感を募らせていきました。
それからというもの、私がいくら「せめて時間をかけて話し合おう」と訴えても、夫は「俺と母さんが決めたことだから」と聞く耳を持ちませんでした。そしてついには、「今週末、母さんが引っ越してくるから!」と当然のように告げられたのです。
「お前の仕事部屋を母さんに使ってもらうから! クローゼットは空にしておいて。でも家具やカーテンは使いたいらしいからそのままで!」
私の話に耳を貸さず、生活を一方的に変えようとする夫に、私は恐怖すら感じていました。同時に、「この人とはもうやっていけない」という諦めもついていたのです。
私が「わかった。きれいにしておくね」と答えると、夫は満足げ。部屋の家具もカーテンも、私が独身時代から使っていたものだということは、すっかり忘れているようでした。
義母の引っ越し
そしてやってきた義母の引っ越し日。「実家の用事があるから」と前日から帰省していた私のもとに、夫から電話がかかってきました。「部屋の中に何もないけど?」怪訝そうな様子が声からもわかります。
「言われたとおり、きれいにしておいたよ」と答えた私。両親に事情を話したうえで、夫が仕事に行っている間に、急いで手配した業者に頼んで私の荷物を実家へ運び出しておいたのです。
仕事部屋のドアはいつも閉めていたので、義母との同居で頭がいっぱいだった夫は、部屋の変化に気付かなかったのでしょう。
「はぁ!? 勝手なことするなよ!」と憤る夫。勝手に同居を決めたのは夫のほうなのに、よく言えたものです。「勝手なのはお互い様でしょ。私も自分で決めさせてもらったから。離婚も含めて、これからのことはあらためて話し合おう」と夫に告げました。
離婚となれば、夫にとってはシビアな話です。私たちが住んでいた家は相場より高めの家賃でしたが、夫婦で折半していたため、これまでは支払うことができていました。
私が出ていって夫の給料だけで払うとなると、かなり厳しいのではないかと思います。「いいから戻ってこい!」と私を責める夫の頭には、家賃のことがよぎったに違いありません。
そもそも私は将来の妊娠や出産に備えて、自分たちに見合った家にしようと言ったのですが、「それまでには自分の稼ぎだけでも払えるように仕事を頑張る」と言って押し切ったのは夫です。その言葉どおり、頑張ってもらうしかないでしょう。
最低なのは私? 夫?
「……わかっていて出て行くなんて最低だぞ」と恨みがましく言ってきた夫に、「最低なのはどっち? 一緒に生活をしていた私の意見をないがしろにしたのは自分でしょ?」と返すと、夫は黙り込んでしまいました。
少しあと、小さな声で「悪かった」とつぶやきましたが、私の中ではすでに決心が固まっています。これまで積み重なった不信感が、諦めに変わっていたのです。
「部屋は言われたとおりきれいにしておいたから、お義母さんにも気持ちよく使ってもらえると思う。これからは2人で暮らしてね」と言って、私は電話を切りました。
その夜、実家で気持ちを落ち着けていた私のもとに、今度は義母から電話がかかってきました。義母はこれまでの無礼をわび、自分はリビングで寝るので戻ってきてほしいと言いました。夫から、この家に住み続けることが難しいと聞いたのでしょう。
「必要なのは私じゃなくて、私の収入ですよね?」と返すと、「今まであなたの仕事のこと、よくわかっていなくてごめんなさい。ちゃんと稼いでいて、本当に立派だと思うわ。あなたみたいなお嫁さん、なかなかいないもの」と、どうにか取り繕おうとしてきた義母。
「私はもう、お嫁さんではなくなるつもりです。申し訳ありませんが、戻るつもりはありません。これからは息子さんと2人で話し合ってください」ときっぱり伝えると、義母は「まだ離婚したわけじゃないでしょ? 戻ってきてもらわないと困るのよ。私は年金暮らしだし……」と弱気になります。
しかし、先ほど宣言したとおり、私はもう義母とは赤の他人になるつもりです。再び「絶対に戻ることはありませんから!」と言って、私は一方的に電話を切りました。
夫と義母のその後
その後も夫は離婚を渋り続けたため、私は弁護士を立て、離婚調停を申し立てました。別居中の生活費なども含めて話し合いを重ね、ようやく離婚が成立。時間もお金もかかりましたが、後悔はありません。
離婚して数カ月経ってから、ふと気になって以前住んでいた物件を調べてみると、賃貸サイトに入居者募集の情報が出ていました。結局家賃が払えず、出ていったのでしょう。彼らが現在どのように暮らしているかはわかりません。
同居の話が持ち上がったとき、きちんと話し合えていれば、こんな結末は避けられたのかもしれません。ただ、私の仕事を軽んじているくせに収入をあてにする夫や、手のひらを返す義母の態度を思い出すと、結局は離婚に行き着いたのだろうと感じます。
結婚は対等なパートナーシップで成り立つもの――当たり前のことですが、その大切さをあらためて痛感した出来事でした。
♢♢♢♢
同居は、毎日の暮らしを同じ家で共にするということです。だからこそ、どちらかの独断で進めてしまっては心が休まらず、毎日の生活で疲れ果ててしまいます。
介護や同居は誰もが直面する可能性のある大きな課題です。だからこそ、一方の考えを押し付けるのではなく、パートナーの思いや生活を尊重しながら二人で向き合っていくことが欠かせませんね。
【取材時期:2026年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
【関連記事】
「え、夫が…?」夫との順調な結婚生活。友人の言葉で暗雲が立ち込め…<サレ妻シタ夫の恋人たち>
「夫には絶対内緒で♡」義母を巻き込んだサプライズ計画→快諾する義母の前で、私がほくそ笑んだワケ…