イーロン・マスクを追ったドキュメンタリー「Musk(原題)」を、米ユニバーサルが予定どおり配給する方向で協議に入ったと、米ハリウッド・リポーターが報じた。公開を見送るとの観測が広がり、批判が集まっていた。
「Musk(原題)」は、アレックス・ギブニー監督が世界一の富豪に4年近く密着した4時間の作品だ。ギブニー監督は、米軍による捕虜への虐待を追った「「闇」へ」でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受けている。今月のベネチア国際映画祭で初上映され、5分間の拍手で迎えられた。一方でマスク側は「中傷だ」として、弁護士を通じて法的措置を警告している。
ユニバーサルは2023年、北米以外での劇場公開権を数百万ドル(数億円)で取得した。ところが公開日はいまだに決まらず、製作側との連絡も途絶えたといわれる。ユニバーサルが配給を見送り、権利を製作側に返す公算が大きいと同誌は伝えていた。
マスクといえば、トランプ大統領の再選を支えて政権の中枢に入った人物だ。トランプ政権への配慮で作品を引っ込めるのか、という批判がスタジオに向けられたため、ユニバーサルは社内で協議を重ねているという。まだ決定には至っていないものの、ある関係者によれば配給を行う方向だという。
北米では、来年1~3月に米国の有料放送HBOで配信される予定だ。日本を含む北米以外での劇場公開は、ユニバーサルの結論を待つことになる。
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Photo by Andrew Harnik/Getty Images