【写真】指に絡めた蜂蜜を舐めさせようと猫猫に迫る壬氏
TVアニメ「薬屋のひとりごと」(ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Leminoほかで配信)。待望の第3期放送を目前に、これまでのストーリーを当時の反響とともにプレイバック。本記事では第10話「蜂蜜」を振り返る。(以下、ネタバレを含みます)
■「薬屋のひとりごと」
「薬屋のひとりごと」は、全世界でシリーズ累計5700万部を突破した、日向夏氏による謎解きエンターテインメント。毒に目がない少女・猫猫(CV:悠木碧)が後宮で毒見役となり、さまざまな陰謀を解き明かしていく。
2023年10月に放送を開始したTVアニメは、猫猫のフラットで痛快なキャラクター性はもちろん、本格的なミステリー要素と異国情緒あふれる世界観で紡ぎだされる人間ドラマで多くの支持を集め、日本のみならず世界でも人気を得ている。
2026年10月2日(金)よりTVアニメ第3期(毎週金曜夜11:00-11:30、日本テレビ系/各種配信プラットフォームで順次配信)が分割2クールで放送されるほか、シリーズ初の劇場版「薬屋のひとりごと 亡妃の秘宝」が、12月11日(金)に公開される。
■玉葉妃と里樹妃のお茶会
堀の中で水死体となって発見されたのは、柘榴宮の女官だった。最終的には入水自殺として処理された彼女は、園遊会で里樹妃(CV:木野日菜)に毒を盛った犯人だったという噂が流れる。というのも、以前から帝が四夫人の中で最高齢の阿多妃(CV:甲斐田裕子)を外し、若い妃を輿入れする噂が立っていたのだ。女官が阿多妃を思って里樹妃に毒を盛ったとしてもおかしくはない。
阿多妃はかつて帝との間にできた男児を亡くしている。同じく、男児を失った梨花妃(CV:石川由依)もこのまま皇帝との子を孕まねば、上級妃から外されてしまうのか。かつて帝の通いが減った梨花妃に「世には百千の花がありますが、牡丹と桔梗のどちらが美しいかは決めつけるものではないと思います」と言った猫猫。しかし、後宮の花は実を結ばなければ意味がないという現実を今一度、突きつけられるのだった。
そんな中、玉葉妃(CV:種崎敦美)と里樹妃のお茶会が開かれることになり、猫猫たちは準備に追われる。お茶会といえども要は妃同士の腹の探り合いで、侍女たちも気が抜けないのだ。
お茶会が始まると、甘いものが好きな里樹妃に柑橘の皮の蜂蜜煮を振る舞う玉葉妃。その瞬間、里樹妃の顔色が変わり、お付きの侍女たちは「また好き嫌いしてるわ」とヒソヒソ陰口を叩く。魚と同じように、好き嫌いではなく何か食べられない切実な理由があるかもしれないのに。猫猫の機転でどうにか里樹妃は蜂蜜を口にせず済んだが、相変わらずいじめは続いているようだ。
■柘榴宮の侍女頭・風明が怪しい?
玉葉妃と里樹妃のお茶会は何を考えているのか、壬氏(CV:大塚剛央)の差し金によるものだった。さらに壬氏は、猫猫を柘榴宮の大掃除に駆り出す。猫猫は「柘榴宮に手伝いに行ってもらえないか?」としか言われていないが、壬氏のことだ。本来の目的は別のところにあるのだろう。
屋敷というものは主の色に染まるものだが、阿多妃の住む柘榴宮は無駄がなく実用的で品があった。阿多妃自身も華やかさや豊満さこそないが、中性的な凛々しさがあって美しいと猫猫は感じる。官服を着れば若い文官にも間違えられそうなその風貌に、同性である女官たちからも羨望の眼差しが向けられているようだ。
以前、帝の命令で梨花妃の看病にあたった猫猫は侍女たちからことごとく邪魔された。それとは対照的に、柘榴宮の侍女たちは皆働き者。侍女頭である風明(CV:日高のり子)の影響もあるのだろう。風明は人を扱う術をよく心得ているが、自らも率先して働く。嫁いでいれば、きっと良い妻になったであろうと猫猫は思う。
しかし、風明は結婚もせず人生のすべてを阿多妃に捧げてきた人物。主への並々ならぬ忠誠心ゆえに、阿多妃の立場を脅かす存在を排除しようと毒殺に及ぶ動機は十分にあるが……。そんな中、猫猫は風明の実家が養蜂場を営んでいるという情報を得る。さらには柘榴宮の周りをうろついている里樹妃を見かける猫猫。気になることは多々あるが、ありのままを壬氏に報告した。
すると、「もし特別な方法で外部と連絡を取れるとすれば誰だと思う?」と質問する壬氏。その答えとして猫猫は風明の名前を挙げる。なぜなら、風明は左手首に包帯を巻いていたからだ。以前見つかった炎の色が変わる木簡は、袖口が焦げた女物の衣に包まれていた。もしそれが風明のものだったとすれば、あの木簡を外部と連絡を取るための暗号として使っていた可能性も考えられる。もしや彼女が、一連の事件の鍵を握っているのだろうか。
■視聴者の間でも考察が広がる
その後、褒美として指につけた蜂蜜を猫猫に舐めさせようとする壬氏。ある種の嫌がらせに怯む中、猫猫は何かを思いつく。そして、高順(CV:小西克幸)に頼み、里樹妃の元を訪れる猫猫。そこで、赤子の時に蜂蜜で命を落としかけ、以来口にするのを禁止されていたことを知る。さらには風明の名前を出すと、途端に里樹妃の顔が強張るのだった。
そのことで何かに気づいた猫猫は、現帝がまだ東宮だった頃のこと調べるべく資料に当たる。その中に、早世した現帝と阿多妃の子を取り上げた人物の名前が残されていた。それは、なんと猫猫の“おやじ”こと羅門(CV:家中宏)だった。羅門は片膝の皿を抜かれて後宮を追放された、元医官の宦官。猫猫が里帰りした際、羅門が口にしていた“因果”の意味がついに明らかに。
里樹妃の毒殺未遂事件と、柘榴宮の女官の溺死、そして羅門が取り上げた阿多妃の乳幼児死亡はどう関係しているのか。当時SNSでは、「まさか猫猫のおやじさんが関わっていたなんて」「阿多妃、壬氏様と似てないか?」「猫猫も陰謀に巻き込まれる危険があるんだろうか」といった考察が広がっていた。
※種崎敦美の崎は、正しくは「たつさき」
※日高のり子の高は、正しくは「はしごだか」
◆文=苫とり子
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