「国宝」などで知られる吉田修一の短編集を実写映画化した「逃げろお嬢さん」の完成披露試写会が9月17日、ユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、主演の井口理をはじめ深川麻衣、伊藤ちひろ監督が登壇した。
吉田修一の短編集「逃亡小説集」内に収められている同名の小説を映画化した本作は、親の仕事を継ぎ、つつましやかに温泉宿を営む康太(井口)の前に、高校時代から康太が推している元アイドル”鮎川舞子”(深川)が突如現れ、自身の人生を照らし続けてくれた舞子にできることを全うしようと心に決めるさまを描き出す。
この日のチケットは早々に完売。都内でも有数の大きさを誇るユナイテッド・シネマ 豊洲の大スクリーンを目の当たりにした井口は「実は今日、映画館のサイズを把握していなくて。100人くらいの小さめの劇場なのかなと思っていたので、劇場に入った瞬間に度肝を抜かれました」と語ると、伊藤監督も「今日は感無量です。この映画はやはり映画館で観てもらいたくてつくった映画なので」と晴れやかな顔を見せた。
本作の撮影は約2年前だったとのことで、「昨日の夜から、緊張しておりまして。皆さんがこの映画にどんな感想を持つのか。緊張半分、楽しみ半分ということで、この場に立たせていただいております」と付け加えた。
井口の初主演映画「ひとりぼっちじゃない」、坂口健太郎主演の「サイド バイ サイド 隣にいる人」に続き、伊藤監督とは3度目のタッグとなるということで、「1作目に比べたら慣れたところもありますし、お互い『3作目は大事だよね』ということで、熱量という面では大事だったと思います」と強い信頼関係をうかがわせる井口。
伊藤監督も「今回はあまり具体的な話はしていなくて。最初の作品はお互いに初主演、初監督だったし、内に入っていく話し合いが多かったけど、今回は自然の中で、自然そのもの、情景の一部という感じだったので、割とリラックスしていました」と長野での穏やかな撮影を振り返った。
劇中で深川が演じるのは、井口演じる主人公が高校時代から推している元アイドルの舞子。 自身も元乃木坂46のメンバーだっただけに「自分が実際に元アイドルなので、元アイドルを演じるのには勇気がいりましたが、でも素敵なお話なのでぜひやりたいと思いました」とオファー時の心境を告白。劇中にはアイドル時代の回想シーンも挿入されるといい、「監督が作詞を、アイナ・ジ・エンドさんが振り付けをしてくださったので『頑張らないと、ギアを入れないと!』と思いました」と述懐する。
撮影現場の雰囲気は「穏やか」だったそうで、「撮影中はポツポツ話すことはありましたけど、ふたりともあまりしゃべることもなく。現場ではしゃいじゃうとやりづらくなるだろうなということもあり、いい距離感でやらせてもらいました」と深川が振り返ると、井口も「スーパーの何々がおいしかったとか、ポツポツ話すという感じでしたね」と同調した。
さらに「むしろ(撮影終了後の)取材時の方が井口さんとしゃべりました」と続けた深川は、「お会いする前はKing Gnuで活躍する井口さんだと思っていたんですけど、撮影でお会いしたらとてもピュアな方で。取材の時にイケイケだったら(撮影の時は)役作りだったんだろうなと思うんですが、(取材の時も)変わらなかったので。あれが素なんだなと思いました」とコメント。井口も「深川さんは変わらないですね。近所に住んでいるお姉さんという感じで、素敵だなと思います」と返した。
「逃げろお嬢さん」は10月2日から全国公開される。
【作品情報】
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逃げろお嬢さん
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