私はマホ、30代です。同い年の夫タカユキ、長女ツキ8歳、次女ユウ5歳の4人家族。地方都市の郊外に住んでいます。ことの始まりは数ヶ月前。義父が、最近どうも様子がおかしいようなのです。大好きな義母に先立たれ、近年すっかり元気がなくなっていた60代の義父。一時は「何を食べても砂の味がする」とまで落ち込んでいた義父ですが、最近突然元気になったとのこと。一聴するといいことのように思いますが……夫からすると違和感があるそうです。
ある日、実の息子である夫が義実家に様子を見に行くと、義父は仏壇の前でスマホを熱心にタップしていました。夫が何気なく覗き込んだ画面。そこには、およそ還暦を過ぎた父の生活には似つかわしくない、キラキラした画面が開いていました。そう、義父は寂しさを埋めるためにマッチングアプリに手を出していたのです。しかも、相手のアイコン写真は、素朴な見た目の女性。でも……どこからどう見ても
20代
でした。
夫が「騙されてるから!」「目を覚まして!」といくら詰め寄っても、「でも……」「だって……」と完全に聞く耳を持ちません。
そしてついにその日がきました。
義父が銀行で彼女に振り込みを行ったのです。その額、実に50万円。 義父は画面の向こうの妖精(実在するかも怪しい)に、うっとりとしていました。
周囲の必死の制止も、恋の魔法にかかった義父には1ミリも届きませんでした。
「騙されている」とたとえ100人から100回言われても、きっと無駄だったと思います。
「人は見たいものだけ見る」義父は信じたい現実だけを必死に守ろうとしたのでしょう。
その姿は、可哀想でもあり、同時にものすごく歯がゆくもあります。
ですが、義父が画面の向こうに見た夢は、50万円という高い勉強代で終わりを告げることになったのです……。
原案・ママスタ脚本・うえすとせんたー作画・〆川ズン子編集・みやび
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