9月14日(月) 22:30
民法877条では、親子などの直系血族や兄弟姉妹には、互いに扶養する義務があると定められています。したがって、親が自分の収入や資産だけでは生活を維持できない場合には、成人した子どもにも一定の扶養が求められる可能性があります。ただし、「子どもは親に毎月3万円を仕送りしなければならない」という決まりがあるわけではありません。
扶養の程度や方法について話し合いがまとまらない場合は、民法879条に基づき、扶養を受ける人の生活状況や扶養する側の収入・資産など、さまざまな事情を考慮して家庭裁判所が判断します。
つまり、母親が年金や預貯金で生活費を十分に賄えているのか、それとも仕送りがなければ生活が難しいのかによって、必要な援助の程度は変わります。「これまで払ってきたから」という理由だけで同じ金額を送り続けるのではなく、どの程度の支援が必要なのかを整理してみることが大切です。
自分は毎月3万円を仕送りしている一方で、弟は母親からお小遣いをもらっていると知れば、不公平だと感じるのも無理はないでしょう。
ただし、扶養の負担は姉弟で必ず半分ずつにしなければならないわけではありません。収入や家族構成、住宅費など、それぞれの生活状況や経済状況が異なるためです。例えば、姉に経済的な余裕があり、弟の収入が少ない場合には、同じ金額を負担することが適切とはかぎりません。
一方、弟にも十分な収入があり、母親への援助が必要な状況であれば、姉だけが負担を続けることが妥当とはかぎらないでしょう。扶養の負担を決める際は、それぞれの収入や資産、家族構成、生活状況などを踏まえて考える必要があります。
そのため、「弟はいくら払っているか」だけで判断するのではなく、母親にどの程度の援助が必要なのか、姉弟それぞれにどの程度の負担が可能なのかを確認したうえで、負担のあり方を考えることが大切です。
不公平に感じていても、すぐに仕送りをやめるのではなく、一度家族で話し合うことをおすすめします。
まず確認したいのは、母親の年金額や預貯金、毎月の生活費です。また、母親から弟に渡しているお小遣いについても、金額や頻度を把握しておくとよいでしょう。年に数回数千円程度なのか、それとも定期的にまとまった金額を渡しているのかによって、受け止め方は大きく変わります。
そのうえで、「私はこれまで毎月3万円を負担してきたので、これからの援助について一度3人で考えたい」と伝えると、話し合いを始めやすくなるでしょう。
母親への援助が必要であれば、姉弟の収入などに応じて負担を分けたり、仕送り額を3万円から減らしたりする方法もあります。また、金銭面だけでなく、通院の付き添いや買い物などを弟が担当する形も選択肢の一つです。
どうしても家族だけで話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所の「扶養請求調停」を利用する方法もあります。扶養する人が複数いる場合の負担についても話し合えるため、必要に応じてこうした手続きを検討するとよいでしょう。
親への仕送りは、子どもだからといって必ず毎月同じ金額を負担しなければならないわけではありません。扶養の必要性や、姉弟それぞれの収入・生活状況によって負担のあり方は変わります。
弟だけが母親からお小遣いを受け取っていることに不公平感がある場合は、すぐに仕送りをやめるのではなく、まず母親の年金額や生活費、弟の経済状況を確認することが大切です。そのうえで、仕送り額を減らす、姉弟で分担するなど、家族全員が納得できる支え方を話し合いましょう。
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最高裁判所 扶養請求調停
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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