柳楽優弥の”アウトロー役”は何故人を惹きつけるのか――新作「RYUJI 竜二」では“優しさ”と“哀愁”を宿す

「RYUJI 竜二」(10月30日公開)

柳楽優弥の”アウトロー役”は何故人を惹きつけるのか――新作「RYUJI 竜二」では“優しさ”と“哀愁”を宿す

9月13日(日) 10:00

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柳楽優弥が主演を務める映画「RYUJI 竜二」が、10月30日に公開を迎える。柳楽といえば“アウトロー役”で唯一無二の存在感を放ってきた俳優だ。なぜ“アウトローな柳楽優弥”は人を惹きつけるのか――本記事では過去作を振り替えつつ、最新作「RYUJI 竜二」での熱演にフォーカスする。

柳楽はこれまで「ディストラクション・ベイビーズ」で衝動のまま暴力を繰り返す青年を、「ガンニバル」で閉ざされた村の狂気に飲み込まれながらも家族を守ろうとする警察官を、「九条の大罪」で半グレやヤクザ、前科者らの依頼を引き受ける弁護士を演じるなど、社会の表と裏を行き来する人物を数多く演じてきた。

そんな柳楽がアウトロー役で放つのは、単純な“凄み”だけではない。時に強烈な眼差しで圧倒的な緊張感を生み出し、時に飄々とした佇まいの奥に揺るがない意志を宿す。異なる人物を演じながらも、そこに共通しているのは、“社会の正しさ”から少し外れた場所にいながら、自分なりの信念を持って生きる男たちの姿。その強さだけでなく、その奥にある葛藤や優しさまで浮かび上がらせるからこそ、柳楽のアウトロー役は観る者を惹きつけるのだ。

「RYUJI 竜二」は、1983年に公開された、金子正次による伝説的映画「竜二」の魂を受け継いだ作品。柳楽が同作で体現するのは、“アウトロー”という言葉だけでは括ることのできない、一人の男の生き様だ。腕っぷしが強く、情に厚い竜二は、裏社会に身を置きながらも、愛するまり子(川栄李奈)と出会い、息子が生まれ、守るべき家族を得たことを機に足を洗うことを決意。カタギとなり、家族との穏やかな暮らしを手に入れたはずだった。しかし、かつての兄弟分・カズ(三宅健)や、竜二を慕う舎弟・直(萩原利久)、ひろし(JUNON)が再び竜二の前に現れる――。

竜二は、裏社会から足を洗うことで「強さ」を捨てた男なのではない。むしろ、守るべきものを得たことで、これまでとは違う強さを求められた男だ。だからこそ、柳楽が演じる竜二には、これまでの役柄とは異なる“優しさ”と“哀愁”が宿る。

本作の企画を務める中沢敏明氏は、主演に柳楽を起用した理由について「狂気と優しさが入り混じった彼の眼差し」に触れ、「柳楽優弥さん以外には考えられなかった」と語っている。

柳楽自身も、「『竜二』と真剣勝負で向き合いました」と、本作に懸けた思いを明かし、「強さを持ちながらも悩み、迷い、最後に決断していく竜二の姿は、時代の変化の狭間にある今、人と人との距離感が移り変わる中で、あらためて共感できる価値を持つものになっていると感じています」と話している。

まり子と息子、そして竜二を慕い続ける直とひろし――二つの大切な“家族”。その狭間で揺れながらも、自分より大切な人を思い、守ろうとする竜二。その姿からは、これまで柳楽が演じてきたアウトローたちとはまた異なる、不器用な優しさと深い哀愁が浮かび上がるはずだ。

【作品情報】
・ RYUJI 竜二

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