各国の政府と業界団体がフランスに集まった国際会議で、大手スタジオや国際映画祭の責任者たちが、業界の男女格差を是正する仕組みづくりを求めたと、米バラエティが報じた。映画の現場で監督や撮影などを担う女性の割合は、27年かけて17%から23%になっただけだという。
数字が出たのは、リュミエール・サミットで開かれた討論会の冒頭だった。サミットではこの日、AIや海賊版、男女平等など5つの分野で共通のルールをつくる宣言が採択されており、男女格差はその柱のひとつに据えられている。
この数字は、米サンディエゴ州立大が1998年から続けているセルロイド・シーリング調査によるものだ。興行収入の上位250本を対象に、監督・脚本・製作・編集・撮影を担った人のうち女性が占める割合を毎年数えている。調査を始めた1998年は17%、昨年も23%にとどまり、いまも4人に1人に届かない。
フランスの映画会社スタジオカナルのアンナ・マーシュCEOは、その内訳を数字で示した。映画学校の卒業生は半分が女性だが、3本目の長編にたどり着くころには、監督の6人に1人しか女性が残らない。女性監督の映画作品につく製作費は、男性監督の平均44%にとどまるという。
マーシュCEOは、格差の是正をどう捉えるべきかについて、こう述べる。
「これは押しつけでも妥協でもありません。映画産業が自分たちの未来に投資するということなのです」
トロント国際映画祭のキャメロン・ベイリーCEOは、選ぶ側の意識がまだ変わっていないと話した。サラ・ポーリー監督の「ウーマン・トーキング私たちの選択」がアカデミー賞を狙っていたころ、なぜあれを観たいと思うのか、とアカデミー会員が口にするのを聞いたという。
「ああいうことは、いまだにある。しかも、かなり広く残っているんだ」
なお、フランスでは2027年から、国の助成金の額が現場の男女比に連動する仕組みが始まる。女性スタッフが40%に満たない作品は減額され、達成した作品には上乗せされることになるという。
討論会は、次のサミットではこういう場を設けずに済むように、という司会者の言葉で幕を閉じている。
【作品情報】
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ウーマン・トーキング私たちの選択
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