イランの巨匠モフセン・マフマルバフ監督の「カンダハール」が、25年の時を経て11月7日よりシアター・イメージフォーラムほかで全国順次公開される。このほど、予告編が完成。初公開時にも話題となった義足が空から降ってくるシーンからスタートし、全女性がブルカを被った砂漠の結婚式が印象に残る内容となっている。
本作は、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件からその後のアフガニスタン紛争につながる激動の時代において、“世界で最も重要な映画” (英ガーディアン紙) として世界中で大ヒットした。妹を救うため、20年にわたる戦乱で荒廃した祖国・アフガニスタンに帰還した女性ジャーナリストが故郷・カンダハールへ向かう旅を、詩的イマジネーション豊かな映像で描きだし「国際社会から見捨てられた」アフガニスタンの民衆に対する無知を世界に告発した、映画史に残る傑作。
2026年現在、アメリカ、イスラエルとイランの戦争は未だくすぶっており、中東情勢は混迷を極めている。現在の情勢と連なる21世紀初頭に世界に衝撃を与えた「カンダハール」が、公開から四半世紀を越えて、今だからこそ観るべき傑作として、蘇る。
主人公のナファスを演じるのは、 実際にアフガニスタンからカナダに亡命した女性ジャーナリスト、ニルファー・パズィラ。アフガニスタンのカブールに住む友人から自殺をほのめかす絶望的な手紙をうけとった彼女は、マフマルバフ監督を訪ね「アフガニスタンへ向かう私の旅を撮影してほしい」と依頼。マフマルバフ監督はすぐさまアフガニスタンについての調査をしたが、当事者のニルファーへの危険度を考慮し、俳優ではなく現実の人物たちが出演する、ドキュメンタリー的アプローチを交えたフィクションとして映画化した。
主人公ナファスはアフガニスタンの地で、様々な人々と出会いながら、生きる希望を失っている妹が住む“カンダハール”へと旅を続けてゆく。時にはたくましく生きる人々のユーモアを交えながらも、飢餓と貧困、女性に対する抑圧、そして地雷で傷ついた人々といったアフガニスタンの現実を、詩的イマジネーション溢れる映像で描き出した本作は圧巻だ。
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カンダハール
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