福岡・博多を拠点に活動するアイドルグループ・HKT48が約4年ぶりとなる全国コンサートツアー「HKT48 15th Anniversary Live Tour」を7月から開催している。初日となった7月18日(土)の大阪公演では、HKT48の代表曲だけでなく、大阪・難波を拠点に活動するNMB48や櫻坂46、モーニング娘。らの楽曲をカバーしたり、大阪ならではの被り物で鋭いツッコみを披露したりと、盛りだくさんの内容だった。
今回は、ツアー中のメンバーからキャプテンの豊永阿紀、最年長メンバーの栗原紗英、加入2年目の龍頭綺音にインタビュー。無事に初日を迎えての感想や、ツアーと劇場公演にかける思い、HKT48の現在とこれからを語りあった。
「恋レボ」を初めて聴いた若いメンバーに驚き
──4年ぶりの全国ツアーのセットリストに、NMB48の『ナギイチ』や『妄想ガールフレンド』、AKB48の『フライングゲット』や『回遊魚のキャパシティ』のカバーが入っていました。他にも、メドレーで櫻坂46『承認欲求』やモーニング娘。『恋愛レボリューション21』など、HKT48ならではの楽曲披露でしたね。
栗原紗英(以下、栗原):2014年にあったHKT48初の九州ツアーでは、1曲目にモーニング娘。さんの『ザ☆ピ~ス!』のカバーを披露しました。当時、私たちメンバーとしても「あ、自分たちの曲じゃないんだ!」という驚きから入ったのを覚えています。
豊永阿紀(以下、豊永):今回のツアーは、そういう10年以上前からHKTが続けてきたことのアップデート版というテーマもあるんです。若いメンバーもいるので、今の子たちがカバーするなら、坂道系だったら何かな? ハロプロだったら何かな? って選んでくださって。私もセットリストを見てびっくりしました。
栗原:自分がモーニング娘。さんのどのメンバーのポジションなのか、発表されたときはすごく面白かった。
豊永:中高生メンバーたちが「『恋レボ』を初めて聴いた」って言っていて、それも驚いたし、「えー!?」って頭を抱えた事態でもあります(笑)。
龍頭綺音(以下、龍頭):私は2010年生まれで、AKB48さんでいうと『ポニーテールとシュシュ』と同い年なんです。
──じゃあ、『恋レボ』や『ポニシュシュ』は聴いたことがなかった?
龍頭:両親が車のなかで流してくれていたので、知ってました!私自身も、宇多田ヒカルさんや加藤ミリヤさんの曲も好きなんです。
栗原:私は今年30歳になったんですけど、龍頭とは意外と音楽のジェネレーションギャップはないんですよね。
豊永:今回のツアーは15周年記念でもありますけど、今のメンバーにはHKT48が結成した後に生まれている子もいるんです。石松結菜ちゃんとか、呉優菜ちゃんとか。今のHKT48は一周回って新陳代謝が整ったというか、ターンオーバーしきって、土台ができたうえで新しいものをお見せできる状態になったと感じています。
アップデートを重ねて作り上げるツアー
──15年続いているグループだからこそ挑戦できることも多々あると思いますが、今回の大阪公演では、大阪にちなんだ被り物(たこ焼き、グリコの看板風、通天閣タワー、くいだおれ太郎風)や新喜劇風のパートもありましたね。
栗原:2021年までは村重杏奈さんがいて、そのコーナーで後輩と集まってやっていたコメディ的なぶっ飛んだパートが継承されています。
豊永:あれが「THE・HKT48」。今は若手が率先してやってくれていて、そこに安定したクオリティの2期生・秋吉優花さんがいることがHKT48の強みです。龍頭は、コメディパートに参加したいんだよね?
龍頭:そうなんです! 袖から見ていて楽しそうで、私も自分の殻を破って参加したいなってずっと思ってて……。
栗原:我々先輩としては、龍頭は『可愛い王道アイドル』として育てたいんですけど、本人の気持ちは違うみたい……。6期生の渋井美奈も、最初は王道で育てるつもりだったのに気づいたらあっち方面に……。龍頭も気を付けて見ておかないと、愛知公演でシャチホコになってる可能性がある(笑)。
龍頭:えっ、いいんですか!?被りたいシャチホコ!
──今回のツアーは全国5都市で公演がありますが、ツアーを通して伝えたいメッセージやテーマはありますか?
豊永:まずは、HKT48の歴史というものを受け継いで、自分たちに落とし込んで見せたいと考えて動いています。単なる継承というわけではなく、現メンバーで「自分たちナイズ」して、それを見せていくツアーなのかなって。時間が経って少しずつ変わってしまった振り付けを「本来はこの角度でこの動きだよね」と戻したりしながらも、「ここは進化させたほうがいいんじゃない?」という点は今の価値観に合わせていく。そんな振り返りとアップデートを細かく繰り返しています。
──歴史を振り返りながらも、今の姿を見せていく。
豊永:今までのアニバーサリーだったら、どちらかというと「受け継いだものを見せなきゃ」という気負いがあったと思うんです。でも今回はそれよりも「今のHKT48の全力を見せたい!」という気持ちが強い。それは、この4年間でみんなでいろんなことを乗り越えてきた結果、自信を持てているからなのかなと思います。
3度目の移転で遂に“博多”へ。専用劇場がある強みと幸せ
──HKT48のホームであるHKT48劇場は、今移転の工事中ですよね。2026年秋ごろに、博多区住吉の複合施設「010 BUILDING」内に移転・開館する予定だとか。
豊永:博多駅にめっちゃ近くなりますよ!正確に言えば、地下鉄の中洲川端駅と櫛田神社前駅が最寄り。キャナルシティ博多の真ん前なので、博多駅からも歩けるし、地下鉄では博多から一駅、二駅。ファンの方には急な移転のお知らせでびっくりさせてしまったかもしれないんですが、メリットもあるので楽しみにしていてもらえたら嬉しいです。
栗原:新劇場内はまだどうなるか私たちも知らないんですが、建物の外観がウルトラマンに出てきそうな、近未来的なかっこいいデザインなんです。3回目の移転で博多駅にグッと近くなったので、「HKT48を今まで見たことがなかったけどちょっと気になる」という人にも気軽に立ち寄ってもらえたら。新しい場所で新しい出会いもあるなかで、私たちも輝けたらと思っています。
豊永:既存の公演も、ステージの形が変わればまた演出も全然違ってくると思うので、新しい劇場でのパフォーマンスも愛していただけるように準備していきたいですね。
──加入2年目の龍頭さんは、現在の劇場公演でどんなところにこだわっていますか。
龍頭:今のチームHでおこなっている「一年後の僕たちはどんな恋をしているのだろう」公演では、メンバー一人ひとりにセンター曲やソロ曲があるっていうのが素敵な公演だと思っていて、その気持ちがとてもありがたいです。こだわっていると思うのは衣装で、HKT48のキラキラした部分を表現してもらえています。ふわっふわな激カワアイドル衣装で、どこから見ても本当に可愛いんですよ!
私はAKB48 チームBさんの楽曲『呼び捨てファンタジー』のセンターをさせていただいているんですけど、ファンの方が「あやちゃんのこの曲、見てみたかった」とか「コールがすごく楽しいよ」って言ってくださるのが嬉しくて。この公演がいつか終わってしまうのが、今からもったいないなと思っています。
栗原:普段、私たちがやっていたのは「目撃者」公演というメッセージ性の強いステージで。その分、表現力を鍛えられるんですけど、アイドルらしい可愛い公演もしたいということで、恋をテーマにした「一年後の僕たち~」公演がスタートしました。シリアスなステージも可愛いステージも経験して、「チームHってこんな表現もできるんだ」と知ってもらいたい。ぜひ新劇場で目に焼き付けてほしいですね。
──今チーム制で劇場公演を続けているのはHKT48とSKE48だけなんですよね。他のグループだと、シャッフル制にしたりチームが解体されていたりして。そう考えると、グループの伝統だけでなく、チーム制での日々の劇場公演という「48イズム」を継承しているのもHKT48の凄みですよね。
豊永:「劇場から全国へ」という思いは、どの48グループも共通で持っていると思います。HKT48としては、15周年で移転もあるからこそ、改めて専用劇場の大切さを感じているところです。
龍頭:私は7期生で一番後輩なんですが、先輩方は優しくて、いつも後輩たちに「前に出て、キラキラ輝いてほしい」と言ってくださるんです。それが私たち後輩のがんばるきっかけになっていて、「劇場公演で、先輩の隣に立ちたい」というモチベーションにつながっています。先輩との距離が近づく劇場公演は、やっぱり大切なんだなと感じています。
豊永:最近は、劇場公演でもチーム内15人中9人が出演する少人数公演にチャレンジしていて、人数が少ないからこそ意見交換を盛んにできるようになっています。今はメンバーの入れ替わりが多くない分、チーム内の少人数から密につながり合って、それが全体の結束力に広がっていく。そう考えると、改めて劇場公演は重要。専用劇場があることの強みと幸せを感じます。
このツアーでファンの人生をさらに豊かに
──劇場で培ったHKT48イズムを、全国ツアーで多くのファンに披露している最中だと思います。最後に、これから会場に足を運ぼうと思っているファンの方へメッセージをお願いします。
龍頭:私にとっては初めて参加するツアーです。大阪公演で初日を迎えたときに、HKT48のメンバーで曲をつないでいくことに大きな達成感を覚えました。それがすごく楽しくて! これがツアー後半に向かってどう進化していくのかも楽しみですし、最終的に、千秋楽となる福岡公演でものすごいものができあがるんじゃないかとワクワクしています。
メンバー一人ひとりが、HKT48をもっと良くしたいとか、私たちの良さを知ってほしいと思っているからこそ、一つひとつの公演が素晴らしいものになっています。私も先輩方に負けないように、追い越す勢いで頑張ります。来てくださった方をHKT48のファンにする自信があります。なので、みなさん覚悟してツアーに来てくださいね!
栗原:私は4年ぶりの念願のツアーです。これまで長年一緒に成長してきたメンバーや、フレッシュな若いメンバーみんな含めて、HKTのパワーをぶつけていきたいと思っています。一人ひとりがライブを心から楽しんでいて、汗かいて一生懸命やっている。そんなHKT48のライブでしか得られない栄養ってあると思うんですよね。
「ダンスが目を引くなあ」「歌が心に響くなあ」「なんかあいつふざけてるなあ」なんて、誰かひとりは必ず気になる子、好きだと思える子がいるはず。ひとりをロックオンしてもいいし、全体の関係性に注目してもらうのも面白いと思うし、絶対に飽きさせないツアーにしていくので、ぜひみなさん見に来てくださいね。
豊永:HKT48のライブの良さって、個性も年齢もキャラクターもバラバラなメンバーが、ひとつのものを作り上げているパッケージの面白さだと思うんです。48グループに留まらない色んなグループの楽曲をパフォーマンスしたりだとか、奇想天外なことをはじめる子がいたりして、驚きがあって飽きさせない公演を、アップデートしながらみんなでお届けしている自信があります。
例えば、HKT48に興味がなくて友達に連れてこられただけだとしても、「見てよかったな」と思ってもらえるはず。いつも見てくれているファンの方はもちろん、HKT48を知らない人にこそ見てほしい思いもあります。
会場に入って、出る頃にはあなたの人生を豊かにさせる自信があります! 日々の大変なこともあると思うんですけど、一生懸命にステージを動き回る私たちを見て、ハッピーな気持ちになって帰ってもらいたい。くだらないことまで必死にやっている私たちを見て、肩の力を抜いてくださいね。HKT48が、いい薬になると思います!
▼プロフィール
・豊永阿紀(とよなが・あき)
1999年、福岡県生まれ。2016年から、HKT48の4期生として活動をはじめる。2022年からは、チームHの3代目キャプテンを務めている。フィルムカメラやサッカー観戦が好きで、アビスパ福岡公式アンバサダーに就任。ダイビングの中級ライセンスを持っている。
・栗原紗英(くりはら・さえ)
1996年、福岡県生まれ。2013年から、HTK48の3期生として活動をはじめる。2026年に30歳の誕生日を迎え、HKT48では結成以来初めて、AKB48グループとしては6人目の現役で活動する30歳代のメンバーとなった。新体操経験を活かしたダンスが得意。
・龍頭綺音(りゅうとう・あやね)
2010年、長崎県生まれ。2024年から、HTK48の7期生として活動をはじめる。特技は、初対面の人でもすぐ仲良くなれること、袋詰め。座右の銘は「夢はでっかく根は深く」。夢は女優になることで、お芝居に挑戦したい。
▼「HKT48 15th Anniversary Live Tour」ツアー日程
・東京会場
2026年9月12日(土) 昭和女子大学 人見記念講堂
昼公演:開場 11:00 / 開演 12:00
夜公演:開場 16:30 / 開演 17:30
東京公演チケットは先着販売中!詳細は下記URLをチェック
https://www.hkt48.jp/news/2026/09/11318
・愛知会場
2026年10月17日(土) COMTEC PORTBASE
昼公演:開場 11:00 / 開演 12:00
夜公演:開場 16:30 / 開演 17:30
・福岡会場
2026年11月26日(木)福岡市民ホール 大ホール
※詳細は後日発表
取材・写真/安藤龍之介文/むらたえりか
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