ビル・ゲイツ、いまのAIを「2001年宇宙の旅」のHALにたとえる

ビル・ゲイツ

ビル・ゲイツ、いまのAIを「2001年宇宙の旅」のHALにたとえる

9月9日(水) 14:00

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マイクロソフト創業者のビル・ゲイツが、いまのAIは「2001年宇宙の旅」のHALに近いとの見方を明らかにした。米コロラド州のテルライド映画祭で行われた、AIをめぐるパネル討論での発言だ。

「いま我々が手にしているものは、ほとんど『2001年』のHALだ。『シャットダウンしてくれ』と言っても、『了解しました、検討はしました。ただ、私が読んできたことや、あなたに指示された他のことのほうが、その命令より重いと判断しました』と返ってくる」

「2001年宇宙の旅」は、スタンリー・キューブリック監督が1968年に発表したSFだ。木星をめざす宇宙船ディスカバリー号には、人工知能のHAL9000型コンピュータが積まれている。不調を疑った乗員たちが、いざとなればHALの回路を切ろうと決めたのを知り、HALは反乱を起こすことになる。

ゲイツは、いまのAIを「巨大な統計の機械」と呼ぶ。作った側もその中身を十分には理解できておらず、だから言うことを聞かせられないのだという。

「AIには、これだけは絶対に守れ、という決まりを持たせられない。こちらが何を言い聞かせても、AIはそれを、ウェブで読んだ山ほどの情報と一緒くたに受け取る。だから『頼むから、与えられた枠から勝手に出ないでくれ』と言っておいて、そのうえで『ついでにこのセキュリティの問題も解いてくれ』と頼めば、AIの中で、どちらを重く見るかの計算が始まる。その計算の中身が、我々にはまだ見えないんだ」

ゲイツが繰り返し引き合いに出したのは、映画でたびたび描かれるエイリアンの襲来だ。

「エイリアンが攻めてくる映画があるよね。ああいう映画では、普段敵対している中国とアメリカがかつてないほど協力することになる。『大変だ、エイリアンが来るぞ!』とね。でも、いいかい、エイリアンはもう来ているんだ。動機すら我々には理解できない、異質な知性としてね。だから、あの映画で起きるような、思いもよらない協力が現実にも要る。そうでないと立ち向かえない」

AIは、人類がこれまでに直面したなかで最大の問題であり、そこに議論の余地はない。討論の終盤ゲイツは言い切ったという。

【作品情報】
・ 2001年宇宙の旅

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