「いつか使うかもしれない」「もったいない」と、なかなか物を捨てられない人は多い。だが、使っていない物を持ち続けることにも、意外なコストがかかっているという。ひろゆき氏が実践している、物を持たない暮らしとは?
「売るか捨てる」ものの基準は?
使っていないのに「いつか使うかもしれない」「もったいない」と捨てられないものがある人は多いです。ただ、使っていないものを持ち続けることにもコストがかかっていることは見落とされがちです。
10年くらい前にフランスに移住した後、5年くらいは年に1回引っ越しをする生活をしていました。当時は家具付きアパートに住んでいたので、引っ越し業者に頼む必要もありません。結果として、自分で持ち運べるもの以外は持たなくなりました。ものが少ないと部屋が狭くても大丈夫なので、賃料の高いパリでも中心部に住めたわけです。
日本にいた頃、もらえるものはもらう派の僕は比較的ものがあふれる生活をしていました。しかし、引っ越し時にあまりに面倒なので、ルールを作って持ち物の整理をしたんです。それは「5年以上触っていなくて、買い替えが可能なものは売るか捨てる」というもの。
ものを捨てられない人は、「いつか必要になるかも」と考えますが、実際に使うことはほぼありません。仮に必要になったとしても、古くて利便性が悪くなっていたり、時代遅れになっていることも多い。
つまり、5年前のものなんて、なくても困りません。しかも、使わないものを置いておくにもお金がかかります。例えば、使わない家財道具や服が1畳分あると、それは使わないものに毎月1畳分の家賃を払っていることになります。それならひとまず捨てて、必要だったら買い直すほうが結果的に安く済むし、楽です。
整理するのに、ものを一つずつ必要か確認するのも無駄です。そもそも、それができる人は使わないものを溜め込んでいません。それに「必要かどうか」「価値があるか」で判断すると、「まだ使える」「高かった」「いつか使うかも」と悩んで結局捨てられません。
だから、必要かどうかではなく「5年以上触っていないなら処分する」というルールで処理する。服でも家電でも趣味の道具でも、5年間触っていないなら、今後もほぼ使う可能性はないです。
捨てにくいものは「10年後に捨てる箱」に入れる
とはいえ捨てにくいものもあって、代表的なところだと卒業アルバムとかですが、それも全部データにすればクラウドに保存できて場所は要りません。紙のまま押し入れに入れておくより、スマホで見られたほうが、むしろ見返す機会も増えたりする。
それでも、どうしても捨てられないなら、「10年後に捨てる箱」を作って、捨てられないものを入れ、10年後に箱の中を見ないで捨てましょう。10年間一度も取り出さなかったのなら、それはもうほぼ確実に必要ではないものです。
ものを持ち続けると、単に部屋が狭くなる以外に、掃除の手間やら探しものやら管理する手間も増える。当然、判断の回数も増えます。使わないものは、あなたから時間や注意力も奪っているわけです。ものを減らすことはキレイ好きになることではなく、生活から管理コストを減らすことに繋がる。氷河期世代は、収入や体力、判断力が減退していくので、そういう“究極のコストダウン”を実践するのも手だと思いますよ。
構成・撮影/杉原光徳(ミドルマン)
【ひろゆき】
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
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