【漫画】本編を読む
バイトから正社員となり、15年間実直に勤め続けてきた。しかし、待っていたのは連日の深夜残業と、パワハラ上司の圧力、そして手取り10数万円という過酷な現実。2026年5月現在、SNSで働く人々の共感と涙を誘っているのが、あおいしさん(@ao144444)のリアルエッセイ『残業ねこ』だ。
主人公のねこくんは、ストロング缶と値引きシールのお惣菜を自分への「ご褒美」に、日々自分を鼓舞し続けてきた。しかし、ある日突然、理由のない涙があふれ、布団から出られなくなる。それは、長年無視し続けてきた体からのSOSだった。
■「自分の市場価値がない」突きつけられたシビアな現実
退職を決意したあおいしさんを待ち受けていたのは、転職というもう1つの試練だった。15年のキャリアがあればどこか決まるだろうという期待とは裏腹に、転職サイトからは一通のスカウトも届かない。そこで突きつけられた「市場価値」というシビアな現実に、ねこくんは再び苦悩する。
そんな苦難の道を歩んだねこくんの物語が、待望の書籍化を果たした。あおいしさんは今回の書籍化にあたり、「全ページを1から書き下ろした」と語る。特に見どころとなるのは、SNS版では描かれなかったねこくんの「転職後」の後日談だ。苦労の末につかみ取った新しい生活で、ねこくんは何を思うのか。単行本ならではのボリュームで、その後の姿が描かれている。
■「漫画は心のデトックス」フルタイム勤務と執筆を両立させた思い
平日は朝から晩まで働き、早朝や深夜、そして休日を返上して漫画を描き続ける生活は、想像を絶する過酷さだったという。「スケジュール表をExcelで作って管理していた」と語るあおいしさんにとって、漫画を描くことは「デトックス」に近い行為だった。つらい体験を形にすることで自分を救い、SNSでの共感に支えられてきた。
「読者の方がいたからこそ、書籍化の夢がかなった」と感謝を口にするあおいしさん。本作には転職面接のリアルな体験や資格試験への挑戦など、具体的に役立つアドバイスも盛り込まれている。もし、今の働き方に疑問を感じ、枕を濡らす夜があるのなら、ねこくんの歩んだ軌跡をたどってみてほしい。そこには、一歩踏み出すための勇気が詰まっている。
取材協力:あおいし(@ao144444)
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