公開30周年を迎えた「スワロウテイル 4Kリマスター」の初日舞台挨拶が9月4日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われ、岩井俊二監督をはじめ、出演者の三上博史、Chara、伊藤歩が登壇した。
この日、劇場にはリアルタイムで作品を鑑賞していたという往年のファンはもちろん、当時はまだ生まれおらず、初めて本作を劇場で鑑賞した若い世代も駆け付け、4人が勢ぞろいする奇跡の舞台挨拶に大きな拍手を送っていた。
岩井監督は「いま思うと、みんなで無謀な冒険の旅に出ていたような日々だった」としみじみ。「映画のアイデアとして、最初からあった企画。照れくさくもあるんですけど、いまのキャリアの出発点で、その後の作品にも、何かしらのエッセンスがちりばめられている」と深い思い入れを示し、「ここに来てくれた3人には感謝しているし、この場所で30年ぶりに集まって、みんな元気に立てることを誇りに思います」と胸を張った。
当時33歳の若手映像作家だった岩井監督が「Love Letter」に続いて世に放った長編映画第2作「スワロウテイル」(1996)を、4Kリマスター&Dolby Atmos化。“円都(イェンタウン)”と呼ばれる架空都市を舞台に、母を亡くした少女アゲハが、歌手を夢見る娼婦グリコや上海出身の移民フェイホンが集うなんでも屋「青空」で働き始める姿を描く。
フェイホン役の三上は「もう30年経っているけれど、初々しく生々しい、活きのいい映画」だと誇らしげ。リマスターされた本作を鑑賞し「冒頭から、泣いてしまった」そうで、「真正面から命がけで向き合った思いがよみがえり、『これで良かった』『だから、いまがある』とやっと自己肯定できたんだと思う」と感動を新たにしていた。
続けて「この映画はいろんな可能性があって、まだ完成されていない。ぜひ、皆さんでこれからも育ててもらいたい」とファンに呼びかけていた。
グリコを演じたCharaは「こんなスピード感ある映画だったんだと。目まぐるしく変わる世界の中で生きていたのね、私たち……」と思いを馳せる。小林武史が音楽を手がけ、劇中でChara演じるグリコがボーカルを務めるバンド「YEN TOWN BAND」の楽曲は実際にリリースされ、大ヒットを記録。「本業にもパワーをいただき、大切な経験ができた岩井組だった」と感謝していた。
そして、公開時16歳だったアゲハ役の伊藤は「30年の時を経ての舞台挨拶は、人生で初めて。渋谷のパンテオンで舞台挨拶をしたんですけど、正直何をしゃべったのか……」と振り返る。本作は「懐かしくもあり、新しくもあり。人生に大きな影響を与えてくれた」といい、「皆さんとここに立っているのが奇跡だし、舞台挨拶できて本当に幸せ」と感無量の面持ちだった。
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スワロウテイル
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