ドナルド・トランプ米大統領が、映画やドラマの製作に連邦政府として税優遇を設けるよう、自身のSNSへの投稿で議会に求めた。
トランプ大統領がハリウッドに口を出すのは、これが初めてではない。これまでは海外で撮影された映画に100%の関税をかけると繰り返してきたが、製作費の一部を払い戻して国内に引き留める優遇策に賛意を示したのは、今回が初めてになる。
投稿では「ハリウッドは完全な大惨事だ」と現状を突き放したうえで、こう書いている。
「共和党と民主党がただちに手を組み、アメリカの映画・テレビ・エンターテインメント産業を救う法律を作るべきだ。スクリーンで見るものは、かつて世界の映画の都だった場所で作られるべきだ」
一連の発言には、決まって同じ人物が絡んでいる。トランプ大統領は就任前の2025年1月、ジョン・ボイト、メル・ギブソン、シルベスター・スタローンの3人を「ハリウッド特別大使」に任命した。同年5月には、アンジェリーナ・ジョリーの父でもあるボイトとフロリダの私邸で会った翌日、100%関税を打ち出している。今回の投稿も、ボイトと会った直後に出されたものだ。
そのボイトが25年に示した業界の再建案には、当初から連邦の税優遇が盛り込まれていた。同じ25年5月には、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事も75億ドル規模の連邦税優遇を提案し、政権と組みたいと申し出ている。大統領は関税を繰り返す一方で、この申し出には乗らなかった。
政敵である知事が1年以上前に求めていた策に、いまになって大統領が乗った形になる。
11月には中間選挙が控えている。撮影の受け皿は税優遇を用意するカナダや英国へ移っており、配信バブルがはじけた22年以降、全米で約7万3000人の雇用が失われ、その3分の2はロサンゼルスに集中したとされる。仕事が減っているのがカリフォルニアなど民主党の強い州であることもあり、大統領は超党派での立法を強調していると、米デッドラインは伝えている。
関税のほうは25年5月から26年1月までに3度表明されたが、実行に移されたことは一度もない。
【作品情報】
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アプレンティスドナルド・トランプの創り方
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Photo by Win McNamee/Getty Images