2026年8月7日より公開された『ミニオンズ&モンスターズ』は、ハリウッドを舞台に、ミニオンズが超危険なモンスターたちと大事件を巻き起こす姿を描いたアニメーション作品。公開前に試写で観た本作の感想を紹介(以下、ネタバレを含みます)。
【写真】子どもから大人まで幅広い層に人気のキャラクター・ミニオンズ
【ストーリー】
原始時代から最強最悪のボスを求めて旅するミニオンズ(声/ピエール・コフィン)は、“映画の都”ハリウッドにたどり着く。
ミニオンズの中でも少し浮いている存在のジェームズは、ヘンリー、エドと共にモンスター映画作りに挑戦することになり、小さなモンスター・グーミーの案内で、映画にぴったりなモンスター探しの旅に出ることに。
ところが、ジェームズ、ヘンリー、エドは、ボスを探したいほかのミニオンズと仲間割れしてしまう。そんな中、超危険なモンスターたちが次々と解き放たれ、街は大パニックになるのだった…。
■ハリウッドで活躍する豪華俳優陣がキャラクターの声を担当!
本作のメガホンをとったのは、『怪盗グルー』シリーズの最初の3作(2010〜2017年)、『ミニオンズ』シリーズの1作目(2015年)でも監督を務め、1作目の『怪盗グルーの月泥棒』からミニオンズの声を担当し続けているピエール・コフィン。
そして今回、ミニオンズ以外の声を担当するのは、ハリウッドで活躍する豪華俳優たち。小さなモンスター・グーミーを『サウスパーク』シリーズを手がけるトレイ・パーカー、地球の侵略と支配をもくろむロボット型エイリアンのドートを『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)や『グランド・イリュージョン』シリーズ(2013〜2026年)などに出演し、『リアル・ペイン~心の旅~』(2025)では監督のほかに、出演・脚本・製作も務めたジェシー・アイゼンバーグ、ドートと恋に落ちる女性デビーを『ヴァンパイア・アカデミー』(2014年)などに出演するゾーイ・ドゥイッチが演じている。
また、博物館のツアーガイド・オリビアを『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2018年)などに出演するアリソン・ジャネイ、映画監督のマックスを『ジャンゴ 繋がれざる者』(2013年)や『007 スペクター』(2015年)などに出演するクリストフ・ヴァルツ、制作スタジオの責任者を務める兄弟フランクとエルウッドを『クレイジー・ハート』(2010年)などで知られるベテラン俳優ジェフ・ブリッジスが演じている。
■好奇心旺盛なミニオンたちの無謀な挑戦とひたむきな姿に癒やされる
はるか昔からサイクロプス(ギリシャ神話に登場する一つ目の巨人)、ミイラ、海賊、古代の支配者、魔術師など、あらゆる邪悪なボスたちに忠誠を誓ってきたミニオンズ。
彼らはうっかりミスをして毎回ボスを失い、最強のボスを探して旅を続けてきた。そんな彼らが辿り着いたのは1920年代のハリウッドで、ひょんなことから映画に出演することになる。(映画に出演するきっかけになったエピソードが最高すぎるのでお楽しみに!!)
サイレント映画で人気を得たミニオンたちは、トーキー映画が流行り始めると、人間の言葉を話すことができないことから、すぐにスターの座を下ろされてしまう。そして彼らは再び新たなボス探しをすることに。
ミニオンズといえば、これまでケビン、スチュアート、ボブの三人組が主に活躍していたが、今回は物語を作ることが大好きなジェームズとジェームズの親友ヘンリー、そして穏やかな性格で耳の不自由なエドの三人を中心に物語が展開していく。
絵を描くことと映画が大好きなジェームズは、自分が思い描いたものを具現化できる“映画作り”というものを知り、ヘンリーとエドと共に無謀な挑戦を始めるのだ。
一方、ほかのミニオンたちは、地球侵略を企むロボット型エイリアン・ドートと出会い、彼のサポートをし始める。
“映画作り”の道を進むジェームズたちと、ドートと行動を共にするミニオンたちの両方の物語が進行していくのだが、このような構成はミニオンズシリーズとしてはとても新鮮でおもしろかった。
筆者は『怪盗グルーの月泥棒』からミニオンズが大好きで、これまでハチャメチャな行動を起こす彼らを何度も見ているが、毎回楽しい気持ちになり、不思議と心が癒やされるところがミニオンズの大きな魅力だと感じている。
本作では、ジェームズたちが本気で映画作りに挑む姿にワクワクさせられ、どんなハプニングが起きても挫けず真っ直ぐ突き進む姿からはたくさんの勇気をもらった。
■名作のオマージュが散りばめられた映画愛溢れるシーンの数々に感動!
ピエール・コフィン監督は「アニメーションはこっそりと小ネタを仕込める高い自由度が魅力だ。それは背景だったり、カンペやポスターだったり、あるいは構図そのものだったり。中には気づかれないものもあると思うけど、それがまた楽しみの一つでもあるんだ」と語っている。
監督の言葉のとおり、本作には、映写機の発明につながるエドワード・マイブリッジ(世界で初めて、走る馬の連続写真の撮影を成功させた人物)による連続写真の動きの研究や、映画の父と呼ばれるリュミエール兄弟(フランスの映画発明者)の作品をはじめとする映画黎明期の作品へのオマージュが多く盛り込まれている。
名作からはチャールズ・チャップリンの『モダン・タイムス』(1938年)や『カサブランカ』(1946年)、『マルタの鷹』(1951年)、『市民ケーン』(1966年)などの小ネタが満載で、ほかにもサイレント映画を代表する喜劇王バスター・キートンの作品、『ミイラ再生』(1933年)や『大アマゾンの半魚人』(1954年)といったユニバーサル映画製作のモンスター映画を思い出させるようなシーンもあり、監督や製作陣の映画愛にとても感動した。
ちなみにドートの元ネタは『地球の静止する日』(1952年)に登場するロボットのゴートで、『禁断の惑星』(1956年)、『ブロブ/宇宙からの不明物体』(1989年)といったSF作品からのオマージュも。ここでは紹介しきれないほど数多くの映画ネタが散りばめられているが、元ネタの作品を知らなくてもまったく問題ないので安心してほしい。
ミニオンズファンから映画好きまで幅広く楽しめる本作。ぜひ劇場で鑑賞してもらいたい。
文=奥村百恵
(C) Universal Studios. All Rights Reserved.
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