映画「時には懺悔を」の初日舞台挨拶が8月28日、TOHOシネマズ日比谷にて開催され、主演を務める西島秀俊をはじめ、満島ひかり、宮藤官九郎、柴咲コウ、中島哲也監督が登壇。西島は観客からの感想に感極まって涙を浮かべる場面もあった。
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本作は、打海文三の小説「時には懺悔を」を原作に、「告白」「渇き。」の中島監督が、「来る」以来8年ぶりに手がけた渾身作。家族から目を背けた男、娘に捨てられた女、子を生きる糧にした男、産んだ子を愛せない女など、それぞれ過去に傷を抱えた大人たちが、いまを懸命に生きるひとつの小さな命との出会いを通して再生していく姿を描く。
全国340館で上映された本作。中島監督は「初日を迎えられたことは本当に嬉しいです。18年前に原作に出会って『こういうのは無理だろう』といろんな人に言われ続けました。今日、初日に観に来てくださった方々全員にお礼を申し上げます。ありがとうございます」と感無量な表情で挨拶すると、西島は「よく映画は観客の皆さんに観ていただくことで完成すると言われますが、この映画は本当にそういう映画だと思っています。皆さんがどういうふうにこの作品を観てくださるのか、今すごく緊張しているところです」と率直な胸の内を明かす。
そんななか、この日はこれまで中島監督と作品を共にした松たか子、妻夫木聡がこの映画に寄せた感想が紹介される。松は「試写室を出た後、まっすぐ家に帰れなかった。私は何を見て生きているんだろう。何を良しとして生きているんだろう。あんなに輝いている命を前に言葉をなくす。たくましくふてぶてしく生きれば生きるほど、自分の弱さや脆さを認めることになる。それは懺悔になるだろうか」と綴ると、妻夫木は「映画を見てこんなに涙が止まらなくなったのはいつ以来だろう。誰にでも後悔や罪の意識がある。幸せは喜びによって生まれるものだと思っていた。苦しみも幸せを支える一部なのだと悟った時、涙が止まらなくなった。過去は消えない。それでも共に生きていく。その覚悟こそが許しなのかもしれない」とコメント。
中島監督は「2人とも一緒に仕事をしていると相当辛口なんですよね。だからこういうコメントをしてくれるとは思いもしなかったですけれど、僕に対するお世辞ではなく、これが本音であることを望む」と照れくさそうに語っていた。
この日は、映画を鑑賞したばかりのファンから感想を募る場面も。西島自らマイクランナーとなると、重い発達障害の子を持つ母親が「今回の映画を観て感じたのは“本当の正解”“絶対の正解”や“本当に間違いのない幸せ”というものはないんだなということです」と語り出し、自身の経験をもとに、この映画によって救われる部分が多かったことを涙ながらに訴えた。
その言葉の一つ一つを真摯に聞いていた西島は「素晴らしい感想をいただいて、胸がいっぱいです」と感極まり言葉を詰まらせると「本当にありがとうございます」と深々と頭を下げる。続けて西島は「この映画の登場人物は、ある小さな命のおかげで光をもらって、人生が動き出します。僕も役を通して、自分自身もその光を受け取ったと思っています。この映画を観てくださった観客の皆さんの人生にも、その光が届くことを心から願っています」と言葉を紡いでいた。
【作品情報】
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時には懺悔を