口から吐き出されていた謎の白い煙……。泥酔サラリーマンと優しき配達員の奇妙な出会い【作者に聞く】

植え込みから白い煙があがっているのを見つけた夜勤の郵便配達員は…?

口から吐き出されていた謎の白い煙……。泥酔サラリーマンと優しき配達員の奇妙な出会い【作者に聞く】

8月27日(木) 16:16

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植え込みから白い煙があがっているのを見つけた夜勤の郵便配達員は…?
【漫画】『エクトプラズムサラリーマン』N支店の村井さんの話を読む

日々の配達業務を通して、地域の安全や見守り活動にも一役買っている郵便配達員たち。まさに「町のプロ」とも呼べる彼らだが、時に想像を絶する不思議な出来事に遭遇することがあるという。

現役郵便局員である作者の送達ねこ(@jinjanosandou)さんが、同僚たちの実話をもとに描く人気シリーズ『郵便屋が集めた奇談』。今回は、夜勤中の配達員・村井さんが体験した『エクトプラズムサラリーマン』のエピソードを紹介するとともに、作品の背景や著者自身の不思議な体験について送達ねこさんに話を伺った。

■ボヤかと思ったら……口から謎の煙!? 絶望する男性を介抱した配達員の優しさ
エクトプラズムサラリーマン_P01

タバコの火なら早く消さなければいけないと駆け寄ってみると…

酔っ払ったサラリーマンを家まで送り届けることに!

夜勤で最後のマンションへの配達を終えた村井さんは、敷地内の植え込みから白い煙が立ち上っているのを発見する。「タバコのポイ捨てによるボヤでは?」と慌てて駆け寄った村井さんだったが、そこで目にしたのは酔いつぶれて倒れている1人のサラリーマンだった。

さらに衝撃的だったのは、ボヤと見間違えた煙の正体。それはタバコの火などではなく、酔い潰れたサラリーマンの口から吐き出されていた謎の霊体現象「エクトプラズム」だったのだ。

村井さんは男性を担いで自室まで送り届け、「布団で寝てくださいね」と声をかける。しかし、男性の口から漏れた「殺してくれ…」という悲痛なつぶやきが気にかかり、そのまま放置することができなかった。村井さんはコンビニで飲み物を買いに走り、布団を敷いて明日のアラームまでセットして部屋をあとにしたのだった。

後日、正気に戻った男性が村井さんの元へお礼に訪れる。泥酔状態で名札を一瞬見つめただけで名前を覚えていた男性に対し、村井さんが驚くと「とっさに名札に反応するのは営業の性ですね」と笑う微笑ましい後日談も描かれている。

■10代の夜に体験した恩師の気配。著者が語る「肉体を離れた存在」と怪談を描く理由

自身も「肉体を離れた人の存在」を感じる体験をしたことがあるという送達ねこさん。10代のころ、布団に入った直後に体を上からグッと押されるような感覚を覚え、その翌朝に部活で世話になっていた先生の訃報を知ったという。

「遠く離れた病院からお見舞いのハガキのお礼に来てくれたのではないか……。そう思える出来事があり、それが不思議な漫画を描く原点になっています」と振り返る。

作品の投稿を始めてからは、全国から「誰にも話せなかった不思議な体験談」が寄せられるようになったという送達ねこさん。ただ怖いだけでなく、人間の優しさや生々しい感情が交錯する『郵便屋が集めた奇談』。日本のどこかの町でひっそりと起きている奇妙な出来事を、ぜひ覗いてみてはいかがだろうか。


取材協力:送達ねこ(@jinjanosandou)
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