中国で公開されたアニメ映画「牛来(原題)」が作画の稚拙さで話題を呼び、興行収入を伸ばしていると英BBCが報じている。公開から10日間の興収は、日本円にして20万円に満たなかった。
中国の興行データサイト・猫眼によると、その10日間で集めたのは7705元(約18万円)だった。それが今では1140万元(約2億7000万円)を超え、「オデュッセイア」や「スパイダーマン ブランド・ニュー・デイ」といったハリウッドの大作と並んで上映が続いている。
「牛来(原題)」は、臆病な子牛が長い夢に迷い込み、ヒバリや蛇の精と出会いながら生と死に向き合う物語だ。監督の信雨萌と脚本の孫麗芳の親子2人が、5年をかけてほぼ無投資で作り上げた。声もこの2人が当てている。
製作会社はもともと内装業を手がけており、映画に参入したのは2021年だという。公開前の宣伝はいっさいなく、筋の分かりにくさと作画の粗さが中国のSNSで拡散していった。
やがて、その粗さの受け取られ方が変わっていく。SNSには、AIが作った整った映像があふれている。それに比べれば、下手でも人の手で描いたもののほうがいい。そう考える利用者が出てきたのだ。手描きの拙さは、AIを使っていない証拠として引き合いに出されるようになった。
劇場は需要に応じて上映回数を増やした。ただし、正式なポスターすら用意されていないため、スタッフが自分で描いたポスターを掲げて観客を呼び込んでいるという。
【作品情報】
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オデュッセイア
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