「怖い話が大好き」なのに、なぜか最後まで見られない…40歳になって気づいた意外な理由

「怖い話が大好き」なのに、なぜか最後まで見られない…40歳になって気づいた意外な理由

8月21日(金) 8:46

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2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(40歳・以前は小林悠として活動)。

20年間生活した東京をあとにして、故郷北海道で自然や犬との気ままなシンプルライフを楽しむアンヌさん。本連載では、40代の今だから感じる日々のあれこれを綴ります。

第97回となる今回は、アンヌさんが昔から大好きな「心霊番組」にまつわるお話をお届けします(以下、アンヌさんの寄稿です)。

子どもの頃から大好きな「心霊番組」



相変わらずの猛暑。私の住む札幌でもビアガーデンのビールが心から恋しくなるような気温が続いています。さて、この時期になると、テレビでは心霊特集やオカルト特集が増えますよね。私は昔から、こういう番組がとにかく大好き。

このオカルト番組好きは子どもの頃から。90年代前半、怪奇もののテレビ番組がものすごく流行っていた記憶があります。昼のワイドショーでも心霊特集が普通に放送され、宜保愛子さんや織田無道さんのお名前、わかる方はわかりますよね!?

私は未就学児のころからなぜかワクワクしながらそういった番組を好んで観ていました。

三つ子の魂百までということでもちろん40になった今でも心霊特集を愛してやまない私。今年もまた「恐怖映像2026!」というような心霊関連特番がいくつか放送されていますね。最近はTVerのおかげでいつでも見返せるのがうれしい!

さあ今年もいくつ番組を見られるかとうきうきしながらも、最近になって気づいてしまったことがあります。

なぜか心霊特集だけ、100%寝落ちしてしまう



私、心霊特集を見ると、ほぼ100%寝落ちする、ということ。ほかの番組ではあまりないんです。心霊特集限定。これが本当に不思議なんです。

もちろん、テレビを見ながら寝落ちすること自体は珍しくありません。昔TBSアナウンサーとして朝の番組を担当していた頃は、夜7時に寝て深夜1時に起き仕事へ行く生活。一週間の帯番組を無事勤め上げた金曜日の夜なんて、どんなに楽しみにしている映画の放送があっても、百発百中で寝落ちしてしまうのがあたりまえでした。

でも、今の私はワークライフバランスも整っているはず。それなのに、心霊特集を観ようものならものすごく気持ちよく眠ってしまうのです。えっ歳のせい……? いやいや、心霊特集のときこそなぜか顕著なのですよ。

たとえば「都内某所のマンション……何人もの人が亡くなっている曰く付きの現場……部屋の畳には人の形をしたシミが残っている……夜になるとラップ音がする……」というような特集がはじまるとして、マニアとしてはドキドキしながらテレビにくぎ付けになるわけですが、なぜかだんだんまぶたが重くな…る…。

ハッと目を開けると、番組が2分くらいすでに進んでいる。

「まずい!」

慌てて画面に再び目を落とし、また集中する。でも、しばらくすると眠くなる。そしていつのまにか……寝ている。

最近はTVerで心霊番組を見るたびに、この繰り返しなのです! なんで!? 巻き戻しては見て、寝ては起きて……結局、一度も最初から最後まできれいに見られたことがないのです! どうかしている!

「怖いのに眠れる」のはなぜ?



そして、ある日SNSでそのことをつぶやいたところ、「私もです」という人がちらほら。

どうやらこの珍現象に見舞われているひと、私だけではないらしいのです。

そこで私は考えました。もしかすると、心霊特集って、ものすごいリラクゼーション効果があるんじゃないでしょうか。あ、真剣です私。

もちろん、怖いものが苦手な人には当てはまりません。

私のように「怖い話が好き」「怖いものを見るとワクワクする」という人にとっては、心霊番組は意外と眠りに適しているのではないでしょうか。

まず、好きなものを見ているので、気持ちはポジティブです。

そして番組の構成も絶妙。スタジオで出演者が「キャー!」と驚く場面があったかと思えば、今度は暗い部屋の定点カメラの映像が延々と流れる。何かが起こるかもしれないという緊張感と、何も起こらない静かな時間が交互にやってくる。

いわば「緊張と弛緩」を繰り返しているわけです。この「緊張と弛緩」はヨガの世界やメンタルコントロールの世界でも大事な概念とされているものですが、ということは脳科学的にもアリということではないでしょうか。

さらに画面も暗くナレーションも低く、ゆっくり。しかも、ドラマのように「この伏線は何だろう」と先の事を一生懸命考える必要もなく、ただ、眺めて次の場面展開を待つのみ。

つまり、完全な受け身スタイル。この「緊張と弛緩を繰り返しながら基本的には何も考えなくていい」という状態が、ものすごく心地いいのかもしれません。

実際に試したら、まさかの朝まで熟睡



実際、試してみました。

部屋を暗くして、布団に入る。TVerで心霊特集を流す。そして「眠くなったら、もうそのまま寝よう」と決めた状態で鑑賞。

すると……自分でもびっくりするくらいスコーンと寝てしまった! 普段私は中途覚醒がひどいのですが、その日はそのまま朝まで! すごい。

心霊特集、まさかの睡眠導入コンテンツだったのです。

もちろん、すべての人におすすめできる方法ではありません。繰り返しますが、怖いものが苦手な人には、むしろ逆効果でしょう。

心霊特集が大好きなのに、なぜか見終われないという皆さん。

もしかすると、それは年のせいでも、疲れているからでもないかも。あなたの脳が「これは最高のリラックスタイムだ」と判断しているのかもしれません。

心霊特集を見ながら眠る。

なんだかちょっと矛盾していますが、私にとっては、これが今のところ最高の夏の夜の過ごし方かも。

<文/アンヌ遙香>

【アンヌ遙香】
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne

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