マーベルドラマ「ワンダーマン」で主演を務めたヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世が、同作の打ち切りへの疑問を、米誌バニティ・フェアの取材で語った。黒人俳優が主役の企画が相次いで頓挫していることに触れ、会社が世間からどう見られるかにまで踏み込んで語っている。
「ワンダーマン」は、スーパーパワーを隠しながらハリウッドで俳優としての成功を目指す主人公サイモン(アブドゥル=マティーン2世)を描いた異色のコメディドラマだ。今年1月にディズニープラスで配信が始まると批評と視聴の両面で好調を収め、一度はシーズン2への更新も発表された。ところがマーベルは7月、一転して打ち切りを決めた。アブドゥル=マティーン2世は、この作品での演技でエミー賞の候補に名を連ねている。
本人は「ウォッチメン」でエミー賞助演男優賞を受賞し、「アクアマン」や「マトリックス レザレクションズ」などの大作にも出演してきた俳優だ。今年はNetflixシリーズ「マン・オン・ファイア」でも主演を務めている。
打ち切りの理由について、アブドゥル=マティーン2世はこう明かす。
「視聴者数に関係があると聞かされた。ただ、その数字がどんなものだったのかは教えてもらえなかった」
理由はどうあれ、最終的には「ビジネスとして意味がない」という判断が下されたのだと受け止め、前に進むしかないと語っている。
マーベルをめぐっては、黒人俳優を看板に据えた企画の頓挫が続いている。マハーシャラ・アリの主演で2019年に発表された映画「ブレイド」の新作は、監督の交代が相次ぎ、一度も撮影に入らないまま宙に浮いた。アリは7月、米GQの取材に「作る気があったなら、とっくに作れていたはずだ」と見切りをつけ、マーベルのケビン・ファイギ社長も「自分は大失敗だと感じている」と認めていた。
黒人俳優が主役の2作がそろって消えたことには、ネット上でも批判の声が上がっている。この受け止めについて問われると、アブドゥル=マティーン2世はこう指摘した。
「はたからどう見えるかは、はっきりしていると思う。私が大企業なら、ディズニーなら、マーベルなら、そんなふうに思われたままではいたくない」
そのうえで、この評判は質の高い作品を作り続けることで変えるべきだと訴えた。「ワンダーマン」には物語も俳優も、視聴者と賞の支持もそろっていたのに打ち切られたとして、納得のいく説明がほしいと語っている。
「ワンダーマン」のシーズン1は、ディズニープラスで配信されている。
【作品情報】
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マトリックス レザレクションズ
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Photo by Alexander Tamargo/Getty Images for Universal Pictures