磯村勇斗と末澤誠也(Aぇ! Group)が主演を務め、綾野剛が共演する「mentor」が、物語のキーパーソンとなる“メンター”の埜本に扮した綾野の新ビジュアルを披露した。併せて綾野がコメントを寄せた。
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【フォトギャラリー】磯村勇斗×末澤誠也×綾野剛出演映画「mentor」新場面写真とティザービジュアル
本作は、無邪気な花火遊びをきっかけに人生が変わり、過去に囚われたまま大人になった二人の青年と、彼らの運命を静かに狂わせていく“メンター”の存在を描く新感覚エンターテインメント。不穏さと可笑しさ、違和感と共感。そのすべてが入り混じり、観る者の感情をかき乱すカオスな映画体験が幕を開ける。監督・脚本は「ヒメアノ~ル」「ミッシング」「四月の余白」などの衝撃作を世に放ち続ける鬼才・𠮷田恵輔。
この度披露されたのは、本作のタイトルでもある重要人物“メンター”を、3時間にも及ぶ特殊メイクをして綾野が命を吹き込んだ埜本の新ビジュアル。15年前、花火遊びによるアパートの火事で妻子を失い、自身も大火傷を負い、怪我の後遺症を抱えながら生きてきた埜本。ある日、火事を引き起こし、以来引きこもりがちな日々を送ってきたかつての少年・拓海(末澤)と偶然の再会を果たす。恨んで当然の相手なのに、土下座して詫びる拓海を埜本は優しく包み込む。その後も、全力で自己肯定をしてくれる埜本に対して、次第に彼を心の拠り所、“メンター”として崇めていく拓海。一方、共に火事を起こした龍之介(磯村)は、埜本と再会するも、不気味なほど寛容な態度に違和感を覚え、強い警戒心を抱かせていく。
本作のタイトルになっている“メンター”とは、一般的に仕事や⼈⽣において、⼿本となり助⾔や指導をしてくれる良き指導者や信頼できる相談相⼿を指すが、今年で50歳を迎える𠮷田監督にも、「自分も誰かのメンターになるべき年齢になってきている」という思いがあったという。
だが“人間描写の鬼”と称される𠮷田監督だけあって、やはり一筋縄ではいかない。本作の脚本を自ら書き下ろした監督は、「メンターについて調べていくうちに、結局は他人を導くことで自分が気持ちよくなっていないか、自分に酔いたいという承認欲求がそこには発生するんじゃないかと。胡散臭さを感じると同時に、そこを面白がる自分も出てきて。逆にメンター的な発言をしている人の恥部を見たい気持ちも湧いてきたんだよね」と語り、希望や救いをもたらす存在に潜む人間のエゴに着目したという。
新ビジュアルは、雨粒が滴るガラス越しに佇み、どこか一点を見つめる埜本の姿を捉えている。その表情には愛情とも恨みともつかぬ感情がよぎっており、龍之介や拓海に見せる優しすぎる顔ではない。その眼差しは赦すことへの葛藤や、奪われた家族ともう戻らない日常への静かな復讐心を秘めているかのようだ。さらに、埜本のトレードマークである中日ドラゴンズキャップの色とも重なる青い光が不穏さと悲しみをより一層際立たせ、息をのむ一枚となっている
この得体の知れない埜本というキャラクターを作り上げるため、顔の火傷痕は、キャップを被った状態でも左耳の上から首元まで及び、綾野の顔を粘土で型取りしシリコンに落とし込んで作ったものを、5つのパーツに分けて貼り合わせ、特殊メイクによって生々しく再現された。
加えて長袖の先から見える両手にも特殊メイクを施し、その姿で生きてきた埜本の15年を物語る。また、キャップの裾から白髪混じりのもじゃもじゃが覗く特徴的な髪型は、綾野本人の発案で生まれたという。綾野は「特殊メイク、ヘアメイク、演出部の各部署とともに徹底的に追求した結果、素晴らしい造形が完成した」と振り返り、「彼の知られざる15年の軌跡を想像してもらえると思います」と自信をのぞかせる。
さらに、外見の作り込みにとどまらず、綾野は「撮影中は、彼をどう救い、どう生きられるかだけを考えていました」と明かし、埜本役への愛着について問われると「彼に出会えてよかったです。彼の気持ちをたくさん想像できましたし、彼に対する私自身の答えも見えました」と役と向き合った日々を振り返った。そして「私にとって彼との時間は幸せでした。埜本さんに感謝しています」と、役に捧げた並々ならぬ情熱と愛情を明かした。
「mentor」は、10月16日から全国公開。
【作品情報】
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