【漫画】本編を読む
住宅街にひっそりと佇む一軒の骨董品店があった。そこには人に捨てられた“物”たちが集まってくる。ある日、遠路はるばる祖母にもらった“土鈴(どれい)”を売りに若い母親がやってきた。聞けば、深夜になると勝手に“カランカラン”と音が鳴るのだという。気味が悪く、息子も怖がって寝てくれず困り果て、人づてに「“こういうの”を買い取ってくれる店がある」と聞き、訪ねてきたらしい。
本作を描いた作者の赤風よしお(@gurast)さんは、社会人として働きながら、趣味として一次創作の長編ファンタジー漫画をSNSにて連載中。初のホラー作品と思えない完成度に驚きつつ、さらに詳しく話を聞いてみた。
■普段はファンタジー作品を描く作者の初ホラーへの手応え
いわく付きの土鈴を買い取った骨董屋の主人・氷室。その夜、「からん」と鳴った土鈴は、深夜になるにつれて激しく音を立て始める。厄除けや魔除けのお守りとされる土鈴が、なぜ勝手に鳴るのか――。その理由を描いたホラー漫画の「一方通行」は、作者・赤風よしおさんにとって初めて手がけたホラー作品だ。
もともとホラー作品が好きだったという赤風さんは、本作で「自分が思い描く恐怖を表現できるか」を試みたという。赤風さんには「恐怖とは理解できないこと」という自論があり、「『勝手に定義付けをして納得する人間』と『ただあるようにあるだけの物』との齟齬や理不尽から生まれるものも恐怖のひとつではないかと考え、氷室の視点からストーリーを作った」と明かす。そしてもうひとりの登場人物・高原は、知人から借りたキャラクターで、「物は儚く尊いもの」と考える氷室とは別に、物の本質を語る存在が重要だと考え、登場させたそうだ。
初のホラー漫画ながら、赤風さんは「“わかりやすい怖いもの”はなるべく出さず、よい話でも悪い話でもなく、描きたいものが描けた作品」と手応えを明かす。
舞台や登場人物の設定上、シリーズ化も可能とのこと。今後も描きたいネタが浮かべば、新たな物語が生まれるかもしれない。土鈴が鳴る理由を知ったとき、どんな恐怖を感じるのか。ぜひ本編を読んで確かめてみてほしい。
取材協力:赤風よしお(@gurast)
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