第37回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでフォトジェニック賞を受賞した谷原七音は、コンテスト当時、目標にする俳優は菅田将暉、好きな作品に1995年放送ドラマ『未成年』(TBS)を挙げていた。
同作は谷原七音の父・谷原章介と実父・いしだ壱成が兄弟役で演じた作品だ。父たちと同じ俳優の道を選び、2025年放送のドラマ『奪い愛、真夏』(テレビ朝日系)で俳優デビューを果たした。
着実に出演作を重ね、打ち出し方が明確である。初の金髪イメチェンも話題で、さらなる出演作に注目が集まる。そんな谷原七音について、“イケメン研究家”加賀谷健が解説する。
事務所所属後初の俳優仕事
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2025年4月1日、谷原七音は研音に所属した。俳優デビューに向けて演技レッスンを受ける中、5月に事務所所属後初の俳優仕事が舞い込んだ。7月期放送のドラマ『奪い愛、真夏』だ。
同作第1話放送を控えた谷原は、研音の公式ホームページ上で無料公開されている日記(2025年7月6日公開)にこう記している。「台本に自分の名前が載っているのをみたときは、言葉で表現できないほどの喜びと何よりも純粋な嬉しさがありました」。
2024年開催の第37回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでフォトジェニック賞を受賞した谷原だが、受賞後初インタビューがABEMAニュース(2024年12月21日)だったこともあり、ABEMAが量産する恋愛リアリティ番組か何かでデビューを飾るのかなと漠然と思ったりしたものだ。
谷原七音が発する第一声「あのう……」
はたまた、コンテスト当時は英プレミアリーグのアーセナルファンということで番組ロケをやってみたいと公言していた。そのためサッカー番組を足掛かりにするのかとも思った。結果的には、純粋に俳優として顔見せすることになった。
テレビ朝日の深夜枠で放送されるドロドロ不倫ドラマは、同局が打ち出す明確なバリエーションの1つである。中でも2017年に第1作が放送された「奪い愛」シリーズは、愛のしのぎを削るキャラクターたちの強ばる表情が特徴的だ。
同シリーズ第5作となる『奪い愛、真夏』では、谷原演じる美大生・氷室輝だけ、なぜかそれほど表情が強ばっていないのが興味深い。俳優デビュー作での初演技だから、表情のデフォルメを控えめにしたのか。でもそれがかえってこの愛憎劇にコントラストを付けつつ、谷原が発する第一声「あのう……」をうまく際立たせていた。
イメチェン金髪を経た黒髪
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輝役の谷原は軽やかなステップを踏むように、フレームインとフレームアウトを繰り返していた。第1話、初登場するアトリエ場面ではさっそくフレームアウトした後、輝の雇い主である画家の空知未来(高橋メアリージュン)に話しかける。それが第一声「あのう……」だ。しかも同じ台詞が反復される。
すると面白いことに、高橋との再共演ドラマ『エミリとマリア』(毎日放送、2026年、この作品は高橋と『奪い愛、真夏』のヒロイン役である松本まりかW主演作である)でも、カメラが引いたタイミングで画面下手から谷原演じる運命の男がスッとフレームイン。
第一声がやっぱり「あのう……」なのである。谷原にとって「あのう……」と同じ共演者は、ある種のセット販売なのだ。それだけ打ち出し方(出演作を選定する事務所の手腕)が明確であるということだろう。
他作品でも、動物行動学をテーマにした恋愛ドラマ『パンダより恋が苦手な私たち』(日本テレビ系、2026年)第7話ではゲイの青年役を演じ、実に叙情的な演技だった。
あるいは、警視庁の広報課を題材にした刑事ドラマ『東京P.D.警視庁広報2係』(フジテレビ系、2026年)では、ピントがきていない画面上でさえ、(事務所の先輩である福士蒼汰とともに)場面の緊張感を持続させていた。いずれの作品でも顔見せは明確で的確な演技がどの役柄にも自然と馴染む。
2026年6月22日発売の『JUNON』誌では人生初の金髪カットを披露し、次作までの合間にこうしたイメチェンをほんの息抜きのように見せてくれるのもいい。金髪からまたすぐに黒髪に戻すというが、イメチェン金髪を経た黒髪の谷原七音は、さらに演技の幅が広がるだろう。
<文/加賀谷健>
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【加賀谷健】
イケメン研究家 / (株)KKミュージック取締役“イケメン研究家”として大学時代からイケメン俳優に関するコラムを多くの媒体で執筆。アーティストマネジメント、ダイナマイトボートレース等のCM作品やコンサートでのクラシック音楽監修、大手ディベロッパーの映像キャスティング・演出、アジア映画宣伝プロデュースを手掛ける。他に、LDHアーティストのオフィシャルレポート担当や特典映像の聞き手など。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。X:@1895cu
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