西島秀俊主演「時には懺悔を」松たか子、木村佳乃、妻夫木聡らが絶賛「試写室を出た後、真っ直ぐ家に帰れなかった」

「時には懺悔を」

西島秀俊主演「時には懺悔を」松たか子、木村佳乃、妻夫木聡らが絶賛「試写室を出た後、真っ直ぐ家に帰れなかった」

8月16日(日) 9:00

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西島秀俊が主演を務める映画「時には懺悔を」に、松たか子、木村佳乃、妻夫木聡ら各界著名人から感想コメントが寄せられた。

映像化不可能と言われた打海文三の同名小説を、「渇き。」の中島哲也監督が構想18年を経て実写化に挑んだ本作。凍りついた大人たちの心がかつてないほど激しく揺れ動く感動の物語が描かれていく。出演は西島のほか、満島ひかり、黒木華、宮藤官九郎、毎熊克哉、鈴木仁、野呂佳代、長井短、柴咲コウ、塚本晋也、片岡鶴太郎、佐藤二朗、役所広司ら。

探偵がひとり、殺された。被害者は、「死んだほうがマシな人間」と呼ばれていた男・米本(佐藤)。その死の真相を調べることになったのは、米本の元同僚で一匹狼の探偵・佐竹(西島)と、探偵助手として修業中の聡子(満島)。対照的な二人が反発し合いながらも調査を進めていくうちに辿り着いたのは、9年前に起こった新生児誘拐事件だった。殺された米本が死の間際まで調べていたのは、9年前に失踪し、現在は父親の明野(宮藤)と二人で暮らす重い障がいのある少年・新。「生きているのが奇跡」と言われたそのひとつの小さな命が、逃げ場のない現実にもがき苦しむ大人たちの心を動かしていく──。

探偵殺害事件と、9年前に起きた新生児誘拐事件。二つの事件を通して描かれるのは、過去への後悔や罪の意識を抱えながらそれでも誰かと共に生きようともがく人々の姿や、単純な善悪では割り切ることのできない人間の弱さや醜さ、そして愛情だ。本作について、「告白」などで中島組に参加経験を持つ松は「試写室を出た後、真っ直ぐ家に帰れなかった」と、鑑賞直後の率直な心境を告白。「私は何を見て生きているんだろう。何を善しとして生きているんだろう」と、自らの生き方を問い直しながらスクリーンに映し出された命について、「あんなに輝いている命を前に、言葉をなくす」とコメントしている。

松とともに「告白」に出演した木村は、これまでの中島監督作品とは異なる本作に「驚きました。まさか自分が涙するとは。監督にどんな心境の変化があったのでしょうか。今までの作品とあまりにも違っていました」と率直な驚きを明かし、「告白」に出演した当時は未婚だった自身が母親となった今、同じ役を演じたらどのように解釈するのかと考えずにはいられなかったという。

「映画を観て、こんなに涙が止まらなくなったのはいつ以来だろう」と、作品から受けた深い衝撃を明かしたのは、「渇き。」「来る」など中島組常連の妻夫木。「幸せは喜びによって生まれるものだと思っていた」と語る妻夫木だが、本作を通して苦しみもまた幸せを支える一部なのだと感じた様子で、「過去は消えない。それでも共に生きていく。その覚悟こそが『赦し』なのかもしれない」と、本作に思いを寄せた。

「時には懺悔を」は、8月28日から全国公開。著名人のコメント全文は以下の通り。

■松たか子

試写室を出た後、真っ直ぐ家に帰れなかった。
私は何を見て生きているんだろう。何を善しとして生きているんだろう。
あんなに輝いている命を前に、言葉をなくす。たくましく、ふてぶてしく生きれば生きるほど、自分の弱さや脆さを認めることになる。
それは懺悔になるだろうか。

■木村佳乃

驚きました。
まさか自分が涙するとは。
監督にどんな心境の変化があったのでしょうか。
今までの作品とあまりにも違っていました。
不器用でも人間を救うのは人間でなければならないと言われた気がしました。
思い返してみたら、「告白」の時、私はまだ未婚でした。
母になった今、あの役をもう一度演じたら解釈が変わっていたのでしょうか…
観終わった後、そんなことを考えずにいられませんでした。

■妻夫木聡

映画を観て、こんなに涙が止まらなくなったのはいつ以来だろう。
誰にでも、後悔や罪の意識がある。
幸せは喜びによって生まれるものだと思っていた。苦しみも幸せを支える一部なのだと悟った時、涙がとまらなくなった。
過去は消えない。それでも共に生きていく。その覚悟こそが「赦し」なのかもしれない。

■劇団ひとり

普段、見て見ぬふりをしていることを何度も遠慮なく突き刺された。
頑張って綺麗事を盾にしますが、それも全部見透かされてるようでした。
けど、それでもやはり信じたい、最後にはそう思える作品でした。

■土屋アンナ

人は多くの過ちを犯し、弱さと強さを抱えながら生きている。
完璧な人などいない。でも、この作品を観て、私は「神はいる」と思った。
それは誰かを無条件に愛し、受け入れる大きな心を持つ人の姿だった。
人生は苦しみに満ちているからこそ、人は強くなれる。
中島監督が描く人間の生々しさと愛の形は、今を生きる私たちに本当に大切なものを問いかけてくれる作品でした。

■アヤカ・ウィルソン

多面的な人間の真実に中島監督が素直に向き合ったのが伝わってくる、徹底したリアリズムの中に存在する強烈なヒューマニズム。
作品のテンポ、ストーリー、必要最低限の情報提供が常に作品に集中力を必要とし、ハイコントラストな編集まで、中島監督が一画一画考え抜いた愛が詰まった作品だと思う。“人間として生きるということ”…その残酷さ、汚さ、醜さ、痛み、後悔、社会が押し付ける期待、責任感、選択の自由、感じるということ、愛するということ、心動かし動かされるということを考え感じさせる。すべてを含めて、複雑な人間の美しさを私は感じた。
個人的にポール・トーマス・アンダーソン監督や黒澤明監督の作品を感じさせる中島監督の一作。

■小島秀夫(ゲームクリエイター)

コアな打海文三さんのファンだったこともあり、今の邦画界で、原作の”懺悔“から目を背けずに、本当に映画化出来るのか?と疑問だった。ところが、本作は、そんな杞憂を“慚愧”する程に、真っ向から挑んでいた。“親”とは?“子”とは?“血の繋がり”とは?介護とは?人が犯した“罪”と“罰”を、“懺悔”という一縷の”光“に変える。この“懺悔”は、今後の邦画を左右するはずだ。

■菊間千乃(弁護士)

親子とは、一番近い存在でありながら、必ずしも分かり合えるわけではない。登場人物それぞれが抱える親子の葛藤を見つめる中で、血もつながらず、言葉で思いを交わすこともできない二人が、なぜか私には一番幸せそうな親子に見えました。親子とは何なのか。そして、人と人を本当に結ぶものは何なのか。観終わったあとも、その問いが深く心に残り続ける作品です。

■磯山晶(プロデューサー)

いつも一緒にドラマを作っている宮藤さんが、こんなにも素晴らしい俳優と知らず…申し訳ない気持ちになりました。明野と新の生活が生き生きしていて、切なくて、逞しいのに儚くて、思い出しただけで涙が出てしまいます。普段、打ち合わせしている時とはまったく違う宮藤さんが「圧倒的な存在感」でそこにいました。

■多田琢(TUGBOAT)

決して善人ではない自分の感情が、フィルターを通って浄化され、綺麗な水となって流れ出してくる。誘拐した子供が障がいのある子だとわかっても育て続けた明野の行動は全く理解できない、はずだった。そうならなかったのは、演じた宮藤さん本人が全ての人への公平な目線を忘れない「愛」を持っているからだろう。手に取ることを躊躇した果物。その皮を何枚も剥がしていくと、ハッとするほど美しい果実が現れる。そんな映画だった。

■SYO(物書き)

親は子にどこまで尽くしたいと想い、どこで愛の限界を思い知るのだろう。
きっと生涯わからない。でもわかる。
鑑賞中に流れた涙の味も、知ってる。
自分自身も父になってしまったから。

■木俣冬(ライター)

登場人物は皆、社会のはみだし者ばかり。苦い顔した彼らが、子どもに向き合ったときの表情がとてもいい。役を演じることに長けた名優たちの、格別な顔を引き出したのは、新。聡子が障がいのある新に急速に感情移入していく様子に共感すると同時に、新の父・明野の雑草のような風情にも強烈に惹かれる。障がいのある子の父であった原作者の眼差しを見るような気がした。
新の生命力はとても強く、鋭敏で、嘘がない。その鼓動に触れた大人たちの心を変えていく。逆に大人が子どもに育てられているようにも見えた。

■岡崎伸(大阪市立総合医療センター小児脳神経・言語療法内科部長)

私達小児神経医は、二分脊椎などの重い障害がある子どもの定期健診や急病時の診療を担当します。
診療は何年も続き、子どもや家族との縁は太いものになります。必死に生きる姿や、時に垣間見る笑顔から「彼らに生かされている」と感じることは幾度となくあります。
本作が彼らの姿を描き、そして関わる多くの人たちが懸命に生きようと不器用にもがく中で彼らに出会い感じる姿から、「命の在り方」「生きる希望」の本当の意味を真摯に問いかけているように感じました。

■細谷亮太(小児科医)

見応えのあるサスペンス映画だった。観客は通奏低音のように始めから終わりまで続くある重い問いの答えを探さざるを得なくなる。
「重い障害を持って生まれてくる人がいる」という事実を私たちはどのように理解し、どう受容し、彼らとどう生活するのだろうか。
逆に彼らは私たち、いわゆる健常者をどのように理解し、どう受容し、私たちとどう生活するのだろうか。
簡単に答えはでない。しかし、ぼんやりと、少しずつ答えのようなものが見えるような気がしてくる。
一番の功労者は出演している障害を持つ子どもたちとそのお母さんである。勇気を持って、素直に自分の役を好演してくれている。
ベテランの俳優さんの自然な演技も子どもたちによって引き出されているように思える。

【作品情報】
・ 時には懺悔を

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