ある高校の部室には、変な噂が出回っていた…「その部室は出るらしい」と。しかし、それは単なる“噂”ではなかった。昔、ひとりで遅くまで居残り練習をしていたテニス部の女生徒が部室に戻った際に刃物を持った人に押し入られ、メッタ刺しにされて亡くなる事件が実際に起きていたのだ。
【漫画】『幽霊大好き女子の話』を第1話から読む/本エピソードの第3話も収録
本エピソードは『幽霊大好き女子の話』の第3話である。『幽霊大好き女子の話』の主人公・笠谷瑠璃は同級生たちから「幻覚が見えてる変な奴」「虚言癖の痛い奴」と言われていた。誰もいない場所でひとりでおしゃべりしていたり、何もないところに向かって手を振ったりしている彼女は、“普通”の同級生たちから見ると、奇妙に映っていたのだろう。実は、彼女の目には怨霊の姿が見えていた。しかも彼女はそれを怖がるでもなく、むしろ怨霊のことが好きだった。自ら怨霊に絡みにいき、怨霊が抱えている恨み辛みの話を親身に聞いてあげていたのだった。
この日も笠谷は、怨霊を探し求めて運動部の部室まで来ていた。そこで、ひとりで部室掃除をしていたバレー部の3年生・美森と鉢合わせる。笠谷は壁のシミをみつけて「殺されちゃったとき、倒れた場所がここだったんだねー」と明るくしゃべるが、美森は「…は?」。どうも会話がかみ合わない。「さっきから誰と話してんの?」と不審がる美森。どうやらこの部室には、“もう1人”いるようで…!!
本作『幽霊大好き女子の話』を描いたのは、漫画家の空白(@ashirocks_989)さん。空白(あしろ)さんはこれまで、『夜顔 私が知らない、夫の秘密。』や『浮気の代償はご自身でどうぞ。私は執行人です。』のコミカライズを担当してきた漫画家である。空白さんに本作について話を聞いてみた。
――本作に登場する霊たちはそれぞれ強い想いを抱えているようで、とても印象に残りました。「幽霊がただ怖がられる存在じゃない感じがすごく好きです」という読者からの声もありましたね。霊の感情や背景を描く際に大切にしていることを教えてください。
「幽霊はもとは生きている人間」という前提で描いています。幽霊というと生きている人に悪さをするイメージがありますが、見た目が怖いだけで中身は普通の霊もたくさんいるんだろうなと思い、それぞれの性格や背景を考えながら描きました。楽しんでもらえていたらうれしいです。
――もしご自身が“見える側”だったら、主人公・笠谷瑠璃のように霊と仲良くなれそうですか?
笠谷のように自分からガンガン話しかけたり追いかけたりはできませんが、出会ったら軽いあいさつや会釈をするご近所さんのような距離感で付き合っていきたいです。
『幽霊大好き女子の話』では、各話エピソードに登場するメインの幽霊譚は解決しながら進行するが、物語をまたいで未解決の謎を残しながら進むので、そちらの怪異の謎も楽しみながら読んでみよう。
取材協力:空白(@ashirocks_989)
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