「X-ファイル」幻の完全版、18年前の攻防を監督が語る

「X-ファイル真実を求めて」

「X-ファイル」幻の完全版、18年前の攻防を監督が語る

8月13日(木) 10:00

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2008年に公開された「X-ファイル」の劇場版第2作が、監督自身の手で編集し直され、8月14日から米国で配信される。18年が過ぎたいまになって作り直した経緯を、シリーズの生みの親でもあるクリス・カーター監督が米ハリウッド・リポーターに明かした。

「X-ファイル」は1993年に始まり、FBIのモルダーとスカリーという2人の捜査官が超常現象の事件を追うTVシリーズとして世界的な人気を集めた。劇場版第2作の「X-ファイル真実を求めて」は、テレビ版の完結から6年後の08年に公開され、日本でも同年11月に封切られている。デビッド・ドゥカブニーとジリアン・アンダーソンが2人を演じ、女性たちの失踪事件を追う物語だったが、98年の第1作に比べて評価も興行も振るわなかった。

思うようにいかなかったのは、公開前の編集段階だったという。20世紀フォックスの社内試写にかけたところ、13歳未満の鑑賞に保護者の助言を求めるPG-13指定に収まっていないとして、強い反発が出た。指示どおりに場面を削って提出し直すと、今度は作品の年齢区分を審査するアメリカ映画協会から、これでもPG-13にはならないと告げられ、2度目のカットに応じている。当時は映画の年齢区分のほうが、テレビ番組に課される基準よりも厳しかったとも振り返る。

「怖い『X-ファイル』を作ろうとしていたのに、目指したものとは違うものになった。恐怖は二の次で、人間関係が前に出た映画になってしまった。だから戻って、恐怖を入れ直したかった」

再編集が実現したきっかけは、カーター監督自身の一言だった。20世紀スタジオの幹部と別の用件で話していた際に、ディレクターズカットを考えたことはあるかと持ちかけたところ、その場で話が進んだという。自分の資金は投じていない。

ただ、出来上がったのは長尺版ではない。カーター監督はこう説明する。

「たいていのディレクターズカットと違って、あれもこれもと詰め込んだわけじゃない。実際にはオリジナルより短い」

「X-ファイル」をめぐっては、「罪人たち」のライアン・クーグラー監督によるリブートも進んでおり、米Hulu向けのパイロット版はすでに撮影を終えている。カーター監督は製作総指揮に名を連ねているが、「まったく何もしていない」といい、脚本もあえて読んでいないという。ほかの視聴者と同じ立場で観たいからだ。自身の物語もまだ終わっていないとしながら、クーグラー版の邪魔になることはしたくないと話している。

カーター監督が手を入れたバージョンは、ディズニープラスと米Huluで配信される。同じ日にはオリジナルの劇場公開版も配信されるため、2つを見比べることができるという。日本での配信は発表されていない。

【作品情報】
・罪人たち

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