由美さんは、夫の聖也さんと1歳半になる娘・こころちゃんとの3人暮らし。現在、第二子を妊娠中です。夫は自称「気配りじょうず」で育児にも積極参加してくれますが、足りない面が多くてぎくしゃくすることも。
ある日、由美さんは家族で、友人主催のホームパーティーへ。失言してノンデリ認定された夫でしたが、気配りじょうずなパパ友の行動をまねて名誉挽回!喜んでもらえるのがうれしくて、その後も見習って行動し、同僚からも評判は上々です。
少し成長した夫は、父のノンデリ発言に困惑する妻をかばうなど好調。妻は夫の変化を感じ、頼もしいと感動しました。
そんなとき、義父の不注意から、こころちゃんが椅子から転落。心配しましたが、様子見との診断を受けてひと安心です。しかし、自分は悪くない、みんな深刻な顔して大げさだと、ひたすら保身に走る父親の態度に、夫は怒りをあらわにします。
打ちどころが悪ければ、取り返しのつかないことになっていたかもしれないのに……。父親いわく、聖也さんも子どものころは何度も頭を打ったようですが、幸運なことに何ともありませんでした。しかしそれは本当にたまたまのこと。そのとき無事だったからといって、こころちゃんが椅子から落ちたとき、無事だとは限りません。そのことを理解しない父親に、怒りが抑えきれない聖也さん。
自身が経験した水難事故のことを覚えているか父親に確認すると、答えに詰まっていました。どうやら自分の息子が命を落としかけたというのに、よく覚えていないようです。聖也さんの1番そばにいたのは父親だったのに……。
事故当時、海水浴場で浮き輪に乗り、くつろいでいた父親。その浮き輪に掴まっていた聖也さんでしたが、手が離れて溺れてしまい……。近くの人がたまたま気づいて助けてくれました。
「あのとき誰も気づかなかったらと思うと……」
「今でも怖くて震えてくる……」
当時を思い出した母親は、目に涙を浮かべていました。そして、今回こころちゃんにつらい思いをさせたと謝罪したのです。それを見た父親は、これまた身勝手な理由で激怒しました。
「お前だけ謝ったら、俺だけ悪者みたいだろ!」
あくまでも非を認めない父親に…
「だいたいな、今回落下したのはこの椅子が悪いんだぞ!」
「どうせ口うるさく言ってくると思ってな、さっき動画に撮っておいたんだ!」
これみよがしに、自身のスマホを押しつけてきた父親。そこには、こころちゃんが座っていた椅子の座面に、あるわずかなゴミが映っています。
「椅子のこの部分にゴミがあったから、孫が滑って落ちたんだ」
「ちなみにこのゴミはうちのじゃ……」
必死に言い訳する父親を見て、聖也さんの表情はますます険しくなり、無言で、言い訳をさえぎってスマホを奪います。
「やめろ。何すんだ。おい!」
そして、もう二度と不快な動画を再生できないよう、台所へ向かった夫は溜めてあった水の中へと、父のスマホを落としたのでした。
◇ ◇ ◇
相手が悪いとはいえ、人のスマホを意図的に壊すのはやりすぎですが、椅子のゴミのせいだと言い張り、動画まで撮って証拠にしようとする父親の姿には、呆れを通り越してしまいますね。どれだけ話し合っても責任転嫁を続ける相手に、言葉で理解してもらうには限界があるかもしれません。
こうした相手に対しては、何度も同じことを繰り返し伝えるよりも、今後どのように関わるかを冷静に考えることが大切なのではないでしょうか。特に子どもの安全に関わることであれば、非を認められない人に子どもを任せないという選択も、大切な判断のひとつですよね。
著者:マンガ家・イラストレーター ミント
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