僕は、一般企業の会社員として働いています。当時、僕は仕事が忙しく帰宅が深夜になることも。そのため、元妻とは生活のすれ違いが続いていました。そんなある日、予定よりも早く仕事を終えて帰宅すると、妻と僕の友人が親しげに身を寄せ合っていて……?
すれ違う日々の中で起きた悲劇
元妻はよく寂しさを口にしており、夫婦間の溝は少しずつ深まっていたように思います。
ある日、予定より早く仕事を終えて帰宅すると、リビングで妻と僕の友人が親しげに身を寄せ合っていました。友人はバンド活動をしており、定職には就かず自由気ままな生活を送っている人物。僕が動揺しながらどういうことか聞くと、妻は悪びれもせずに「離婚してほしいの。私、おじいちゃんの遺産が5000万円も入るから、そのお金で彼の音楽活動を支えていくことにしたの」と言ってきたのです。
どうやら妻は、先日亡くなった祖父の遺産をあてにしていたよう。祖父は生前、初孫である妻をとてもかわいがっており、世話になったお礼に何か残してやりたいと周囲にこぼしていたそうです。法的な相続の知識がなかった妻は、自分が多額の遺産を譲り受けられると信じ込んでいるようでした。
日々のすれ違いから生じた寂しさを埋めるように、自由に夢を追う友人に惹かれ、さらには金銭的な余裕ができるという錯覚が彼女の背中を押したのでしょう。しかし、不確かなお金の話をうのみにし、僕との生活をいとも簡単に捨てる2人の姿を目の当たりにして、僕の愛情は一瞬で冷めました。
話し合いの末、妻は後悔しないと言い残し、自ら荷物をまとめて友人と共に家を出て行きました。
偶然の事実と冷静な決断
翌日、職場でひどく落ち込んでいると、同じ部署の後輩からマッチングアプリで付き合っていたバンドマンの彼氏に振られたと相談を受けました。
彼女が経緯を語る中で、相手のバンド名や特徴に聞き覚えがあり、SNSの画面を見せてもらうと、間違いなく僕の友人が写っていて……。詳しく話を聞くと、彼は複数の女性と同時に関係を持ち、それぞれに夢を応援してほしいと語っては、生活費や活動費を援助させていたようでした。
「あんな人たちとは縁が切れて正解です」という後輩の力強い言葉に、僕はようやく冷静さを取り戻すことができました。
法的な遺言書でもない限り、親が健在である妻が祖父の遺産を単独で多額に相続するなど、現実的にはほぼあり得ません。それにもかかわらず、その不確かな話を信じて人生を投げ出した妻にも、彼女のお金を利用しようとした友人にも、もはや未練は一切ありませんでした。僕は感情的になるのをやめ、淡々と離婚手続きを進めることを決意しました。
崩れ去ったもくろみと新たな一歩
数週間後、離婚届に署名してもらうため、妻とファミリーレストランで待ち合わせをしました。
店へ向かうと、入り口の前で妻と友人が激しく言い争っていました。聞こえてきた話によると、遺産の5000万円というのは不動産などを含めた親族全体で分割する総額であり、法定相続人である妻の親が受け取ったとのことでした。
「5000万円入るって言ったじゃないか!」
「親族全体で分ける総額だったのよ!私が親からもらえたのはほんのお小遣い程度で…」
遺産の話が勘違いだと知った友人は、態度を一変させました。
「話が違うだろ!金がないなら、お前なんかに用はない!」
友人は妻を激しくなじり、そのまま立ち去ってしまいました。
泣き崩れた妻に僕は
泣き崩れた妻は僕に気付くと、
「ごめんなさい!もう一度やり直して!」
とすがってきました。しかし、僕の気持ちが戻ることはありませんでした。「お金や条件だけで人を選ぶ相手とはもう人生を歩めない」と冷たく突き放すと、妻は観念したように離婚届に署名して……。僕はその書類だけを受け取り、静かにその場を後にしました。
大きなお金が手に入ると思い込んだことで、人の本性が浮き彫りになるケースは少なくありません。今回の出来事を通して、目先の利益に振り回されず、誠実に相手と向き合える関係こそが本当に大切なのだと身をもって学びました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
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