グーグルが、自社のAIで作られた短編11本の上映会をニューヨークの映画館で開いたと、米バラエティが伝えている。監督したのは、同社が6週間かけて指導したクリエイターたちだ。
「フロー・セッションズ」と名づけられたこの育成プログラムでは、参加者に動画生成AI「Flow」が制限なく開放され、助言を受けながら短編の構想を形にしていく。今回の上映会に並んだのは4期目の修了作で、監督たちの年齢も経歴もばらばらだった。
プログラムにはクリエイターのヘンリー・ドーブレが常駐し、参加者の着想が映像になるまで付き添っている。ドーブレは、映像の世界で身を立ててこなかった人にも語るべき物語はあるという考えだ。スマートフォンのカメラで撮ればいいという反論も承知したうえで、こう続ける。
「何を語りたいかによる。VFXには金がかかるし、映像をまとめるのはいまも簡単ではない。多くの人にとって、AIは新しい扉になると思う」
グーグルは映画の世界への接近を強めている。傘下のグーグル・ディープマインドは米A24と共同研究に乗り出し、ダーレン・アロノフスキー監督やダグ・リーマン監督とも組んできた。上映会の会場も、映画ファンの支持が厚いロウアー・イースト・サイドの名画座メトログラフに移している。
一方で、AIの生成モデルには、クリエイターの許諾を得ないまま著作物を学習させているとして、スタジオや業界の各組合から批判が続いている。
参加者のひとりであるディオン・リー監督は、AIに慎重な人がいることも理解できるという。
「ふだんは手が届かないけれど必要なもの、それを用意するのには向いていると思います。それで満足ならいいですし、要らない、使いたくないという人もそれでまったくかまいません。使えるところだけ使えばいい。道具ですから、合わなければ合わないというだけです」
リー監督自身は、次の作品でもAIを使うつもりだと話している。
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