映画館「Stranger」と映画上映企画グループ「4AM」による共同上映企画「CULT CLASSICS(カルト・クラシックス)」が始動し、第1弾として、ジェームズ・ブリッジス監督「ジェームズ・ディーンにさよならを」(原題:September 30, 1955)が、10月16日よりStrangerにて1週間限定上映することが決定。あわせて、メインビジュアル、著名人コメントが披露された。
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【フォトギャラリー】「ジェームズ・ディーンにさよならを」場面写真
これまで劇場公開の機会に恵まれなかった作品や、日本で十分に紹介されてこなかった映画を発掘し、スクリーンで新たな出会いを生み出す上映シリーズ「CULT CLASSICS(カルト・クラシックス)」。第1弾は、1977年に製作されたジェームズ・ブリッジス監督の青春映画「ジェームズ・ディーンにさよならを」。日本ではテレビ放送のみで、長らく劇場未公開だった本作が、ついに日本劇場初公開を迎える。
「ペーパーチェイス」「チャイナ・シンドローム」などで知られるブリッジス監督が自らの青春時代を投影した本作は、ジェームズ・ディーンの突然の死に直面した若者たちの喪失と衝動を、1日の出来事として鮮烈に描き出した作品。撮影は「ゴッドファーザー」シリーズで知られる名手ゴードン・ウィリス、音楽は「エデンの東」のレナード・ローゼンマンが担当。作品全体を通して、ディーンへの深い敬意と愛情が息づいている。
メインビジュアルは、本作の象徴的存在であるディーンの肖像を大胆に配置。鮮やかなブルーを基調とし意図的にノイズを重ねたグラフィックによって、ディーンという存在が放つ危うい輝きとスターへの神格化、そして喪失が交錯する本作の世界観を現代的な感覚で表現している。さらに、1955年9月30日にディーンの死を伝える劇中のニュースキャスターの台詞を引用し、さりげなく場面写真を配することで、運命の日を想起させながらディーンへの憧れと自己投影が入り混じる本作の世界観を視覚化している。
コメントは以下の通り。
【宇多丸(RHYMESTER)】
『ヤング・ゼネレーション』(1979年)を偏愛する身としては、デニス・クリストファーとデニス・クエイドが揃って初々しい姿を見せるだけでもう、胸アツ!事程左様にと言うべきか、55年を舞台としながらも、実はむしろやはり、製作された70年代後半の気分こそが、より色濃く刻印された一本であるように思う。若者が、もはや『理由なき反抗』すらしなくなる時代の予感。その苦さが、本作を一際忘れ難いものにしている。
【真魚八重子(映画評論家)】
様々な若者が同じ場所に居ても、その点と線は交わることはない。永遠に誰も理解し合わない、マルチバースの『ブレックファスト・クラブ』のようだ。ジェームズ・ディーンは彼の後を追う青年のことなどお構いなしに、ただ漆黒の闇の中に去っていく。
【大川景子(映画編集)】
不思議なことに人は会ったこともない人物に心酔することがある。
この映画の冒頭で主人公ジミーがスクリーンごしにジェームズ・ディーンを見つめる顔を見て欲しい。
人生を変える何かと出会ってしまった……そんな顔だ。
スクリーンが自己を投影する鏡となる同一化の恐ろしさ。
そんな映画の魔力とティーンエージャーの危うい輝きが結びついた、当惑の青春映画。
【済東鉄腸(作家、映画ライター)】
リチャード・トーマス演じる主人公ジミーが何かを見つめている、その顔が真正面から映し出されるっていう場面が前半と後半で1回ずつある。どっちも彼がいかにジェームズ・ディーンという存在を心から愛しているかが分かる場面だ。
だけどそこに宿る感触はあまりにも違う風に見える。ジミーがまだ俺たち観客と同じこちら側にいるか、ディーンの亡霊に魅入られてもはや向こう側に行ってしまったか、それがありありと分かってしまうからだ。
「ジェームズ・ディーンにさよならを」の原題である“September 30, 1955”は、ジミーをそんな風に劇的に変えてしまう運命の日を指し示しているわけだ。
そうして無軌道ながらも瑞々しい青春に、驚くほど濃密な闇と死への不穏な予感が入り混じるようなこの1作、不用意に観ると癒えない傷が心に残るかもしれない。だがそれでも、この切実な1作をぜひ観てほしいってそうも思う。
【冨塚亮平(アメリカ文学・映画研究者)】
ジミーがあらゆる些細な事柄にジェームス・ディーンとつながる「サイン」を見出し、スターを自分と完全に重ね合わせ続けられるのは、彼が映画館の暗闇のなかで孤独に何度も映画と向き合ってきたからだ。だからこそ、学生時代の思い出や余暇を充実させる推し活にはとどまらない、映画に本気で狂い狂わされた切実で滑稽な男の姿を目撃するのもまた、映画館でなければならない。劇場に集い、泥で作ったオスカー像に共に祈りを捧げよ。
【金子由里奈(映画監督)】
巨星の死への反抗。スクリーンから伸びた手が眼球を掴んで離さない恍惚。マジで最高の取り乱し映画。映画館に座ることは、降霊の儀式への参加なのだ。
【作品情報】
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ジェームズ・ディーンにさよならを
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