神山健治が総監督を務める長編アニメーションシリーズ「スター・ウォーズビジョンズ/九人目のジェダイ」が、ディズニープラスで全8話一挙独占配信中だ。今回、監督に抜てきされた多田俊介が取材に応じ、本作に登場するライトセーバーの“秘密”を明かしている。
来年誕生50周年を迎える「スター・ウォーズ」シリーズを、日本をはじめ、各国のアニメーションスタジオが独自の“ビジョン”で再構築する「スター・ウォーズビジョンズ」。特に高く評価されたエピソードが、日本のアニメ業界の第一線を走り続けるプロダクションI.Gが制作した「The Ninth Jedi」(Volume1に収録)、その続編にあたる「The Ninth Jedi: Child of Hope」(Volume3に収録)だ。
そして、満を持して「スター・ウォーズビジョンズ」から初の長編シリーズ化として、制作されたのが「スター・ウォーズビジョンズ/九人目のジェダイ」である。
神山総監督を中心に、シナリオの構成が進められるなか、多田監督とそのチームに白羽の矢が立った。「“社命”なので断ることもできず(笑)。まあ、それは冗談で、もちろん『スター・ウォーズ』ですから、個人としても断る理由はない。ぜひお願いしますという気持ちで参加しました」と振り返る。
多田監督は、アニメシリーズ「銀河英雄伝説 Die Neue These」の監督も務めており「宇宙空間での演出やお芝居、エフェクト。そういったノウハウが今回、『スター・ウォーズ』を制作する上でも大いに役立ったと思います。表現の面で『銀河英雄伝説』とのつながりは強いですね」と語る。
舞台は、ジェダイもシスも消えてしまった戦乱の銀河。強いフォースを秘めた少女カーラは、何者かにさらわれたセーバースミス(ライトセーバーの職人)の父ジーマを救い出すため、フォースの修行を重ねながら、ジェダイ騎士団の復活を願う仲間と共に危険な銀河の冒険に立ち向かっていく。
「正史と地続きの世界線ではないので、改めてジェダイとは何かを描く必要がありました。ダース・ベイダーもルーク・スカイウォーカーも存在しない。そこで重要なキーとなるのが『The Ninth Jedi』『The Ninth Jedi: Child of Hope』に登場するセーバースミスの存在です。彼らが生み出すライトセーバーを手にした人物がどんな行いをするのか?それこそがジェダイを定義するという点を描き直しました」(多田監督)
「スター・ウォーズビジョンズ/九人目のジェダイ」に登場するライトセーバーは、使い手の資質やフォースによって、色や長さが変わるという特徴を持っている。すでに公開されている予告編(https://youtu.be/dUkrOHvmLT8)では、カーラの前に立ちはだかる最大の敵であるはずのナワームが、赤ではなく青く光るライトセーバーを手にしている。
さらに、フォースの修行を重ね、父のために戦っているはずのカーラが、赤いライトセーバーを手にした姿も描かれており、早くもファンの考察が過熱している。
「今回、ライトセーバーの色が、使い手によって変わるという独自の設定がとても重要になっています。実写映画シリーズなど、いわゆるカノン(正史)の設定資料と見ると、ライトセーバーに仕込まれているカイバークリスタルの特性で、セーバーの色が違うんですが、神山さんは小学生の頃に『スター・ウォーズ』を見て、あの刀は持っている人間のフォースの力で色が変わるんだと思っていたらしくて。ですから、少年時代の神山さんの勘違いが設定に反映されているわけです。正義を貫いていれば青く光るし、迷いがあれば赤くなる。ライトセーバーが、使い手の精神性を象徴するアイテムになっているんです」(多田監督)
シリーズとしては7年ぶりの劇場公開作となった「スター・ウォーズマンダロリアン・アンド・グローグー」が国内興収30億円を突破し、来年には「スター・ウォーズスターファイター(原題)」の公開も控えるなど、いま国内外で再び「スター・ウォーズ」旋風が吹き荒れている。その流れに追い風を吹かせるのが“日本発”の長編シリーズ「スター・ウォーズビジョンズ/九人目のジェダイ」だ。
「全8話で新たに誕生したキャラクターの物語を楽しんでもらう。それが僕のミッションでした。当然ファンの皆さんが期待するアクションも、正統派のライトセーバーを使っています。ただ、登場人物たちはまだジェダイになりきってはいない。ライトセーバーは手にしていますが、ジェダイとしては認められておらず、成長の真っ只中にいるんです。そんな彼らのドラマに加えて、『スター・ウォーズ』らしい武器やドロイドなども惜しみなく入れ込んでいて、ファンの皆さんが待ち望んだ世界観を作れるように頑張ったので、そういったところも注目してほしいですね」(多田監督)
「スター・ウォーズビジョンズ/九人目のジェダイ」は8月5日から、ディズニープラスで全8話一挙独占配信される。
【作品情報】
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スター・ウォーズスターファイター(原題)
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