8月5日(水) 0:00
結論からいうと、現在の児童手当には所得制限がありません。2024年10月分から制度が拡充され、保護者の所得にかかわらず児童手当を受け取れるようになりました。
そのため、夫の残業代が月に数千円増え、年収が一定の基準を超えたとしても、それだけを理由に国の児童手当がゼロになることはありません。
2024年9月分までの旧制度では、主に家計を支える人の所得が基準を超えると、支給額が児童1人当たり月5000円に減額され、さらに高い所得基準を上回った場合には、児童手当が支給されない仕組みとなっていました。
なお、インターネット上には、現在も旧制度を前提とした記事が残っています。「数千円の収入増加で児童手当がなくなる」という情報を見た場合は、記事の掲載日や対象期間を確かめましょう。
また、児童手当とは別に、自治体が独自に実施している給付金や助成制度では所得要件が設けられていることがあります。通知書に書かれている制度名が「児童手当」ではない場合は、自治体の窓口で条件を確認する必要があります。
「児童手当に月額数万円が上乗せされる」という話は、第3子以降に対する多子加算を指している可能性があります。
現在の児童手当は、3歳未満の第1子と第2子が1人当たり月1万5000円、3歳から高校生年代までの第1子と第2子が月1万円です。第3子以降は高校生年代までの対象児童について、年齢にかかわらず1人当たり月3万円が支給されます。
ただし、単純に年齢が低い順から3人目を「第3子」とするわけではありません。親が経済的に負担している子どものうち、22歳になった後の最初の3月31日までにある子どもを人数に含め、その全体のなかで3人目以降に当たる子どもが第3子以降として、多子加算の対象になります。
例えば、20歳、16歳、10歳の子どもがいて、親が20歳の子どもの学費や生活費を負担している場合、10歳の子どもは第3子として数えられる可能性があります。一方、20歳の子が就職し、親が生活費などを負担していなければ、16歳と10歳の2人として数えるため、10歳の子どもは第2子となります。
所得制限が撤廃されたにもかかわらず、児童手当を受け取れていない場合は、まず申請手続きが済んでいるか確認しましょう。
特に、旧制度の所得上限を超えていたため児童手当を受給していなかった人や、高校生年代の子どもだけを養育している人は、制度改正に伴い新たに申請が必要になったケースがあります。
また、大学生年代など22歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある上の子を含めて第3子を数える場合には、親が学費や生活費を負担していることを確認する書類の提出を求められることがあります。
児童手当は、原則として申請した月の翌月分から支給されます。申請が遅れると、受け取れない期間が生じる可能性があるため注意が必要です。振り込みがない場合は、勤務先ではなく、住んでいる市区町村の児童手当担当窓口へ問い合わせましょう。
公務員の場合は、勤務先が申請窓口になるのが一般的です。対象となる子どもの人数や支給月額は、自治体から届いた通知書や通帳の入金額で確認できます。不明な場合は、市区町村の児童手当担当窓口へ問い合わせましょう。
現在の児童手当には所得制限がないため、残業代が数千円増えただけで支給がゼロになることはありません。
ただし、実際の支給額は多子加算の数え方や申請状況によって、変わることがあり、自治体独自の給付制度については、別途所得要件が設けられている場合もあります。
手当が支給されていないときは、収入だけを原因と考えず、通知書に記載された制度名や対象人数、申請の有無を確認することが大切です。不明点があれば、早めに自治体の窓口へ相談し、受け取れる支援を確実に活用しましょう。
内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 児童手当が大幅拡充! 対象となるかたは必ず申請を
こども家庭庁 児童手当制度のご案内
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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