8月4日(火) 23:30
満期になった定期預金を、自分名義の別の銀行口座へ移すだけであれば、原則として税金はかかりません。税金の対象になるのは、給与や事業で得た利益、贈与によって受け取った財産などです。
一方、自分がすでに保有している資金を、本人名義の口座間で移動しても、新たな所得を得たことにはなりません。したがって、300万円や500万円といったまとまった金額を一度に動かした場合でも、資金移動そのものを理由に所得税や贈与税が発生することはないと考えられます。
例えば、A銀行で満期になった500万円を普通預金へ戻し、その後、本人名義のB銀行へ振り込んで定期預金を作る場合、500万円の移動部分は課税対象外です。
ただし、相続や贈与によって得た資金について、本来必要な申告をしていなかった場合は、資金移動とは別に税務上の問題が生じる可能性があります。一方、給与から積み立てた預貯金など、資金の出どころを説明できる状態であれば、通常は過度に心配する必要はありません。
預け替える元本には税金がかかりませんが、定期預金で受け取った利息には税金がかかります。個人が国内の銀行から受け取る預金利息には、所得税と復興特別所得税15.315%、地方税5%を合わせた20.315%が課されます。銀行が利息を支払う際に税金を差し引くため、原則として利用者が確定申告をする必要はありません。
例えば、500万円を預けて税引き前の利息が2万円だった場合、税金は約4063円となり、実際に受け取れる利息は約1万5937円です。
金利を比較するときは、表示された金利だけでなく、税引き後に受け取れる金額も確認しましょう。また、高金利が適用される期間や預入金額、キャンペーン終了後の金利も銀行によって異なります。そのため、目先の金利だけで判断せず、満期までの条件を含めて比較することが大切です。
預け替え先は、原則として本人名義の口座にしましょう。配偶者や子どもなど、別の人名義の口座へ資金を移し、その人が自由に使える状態にすると、税務上、贈与と判断される可能性があります。
暦年課税では、1年間に受けた贈与の合計額が基礎控除の110万円を超えると、原則として贈与税の申告が必要です。数百万円を家族名義の口座へ移す場合は、単なる預け替えではなく贈与とみなされる可能性があるため、事前に税務署や税理士へ確認すると安心です。
また、インターネットバンキングやATMには、1日当たりの振込限度額が設けられていることがあります。銀行によっては限度額の変更に時間がかかるため、満期日より前に手続きを済ませておきましょう。あわせて、振込手数料も銀行によって異なるため、移動にかかる費用も確認しておくことが大切です。
預入額が大きい場合は、預金保険制度にも注意が必要です。利息の付く普通預金や定期預金は、1金融機関につき預金者1人当たり、元本1000万円までと破綻日までの利息が保護されます。すでに預金がある銀行へ追加する場合は、合計額がこの範囲に収まっているか確認しましょう。
本人名義の口座間で定期預金を預け替えるだけなら、移動する元本そのものに税金はかかりません。ただし、受け取る利息には税金がかかるため、税引き後の金額を確認することが大切です。
また、振込限度額や手数料、預金保険の範囲も確認しておきましょう。家族名義の口座へ移す場合は、贈与税が関係する可能性もあります。こうした条件を整理したうえで、金利や安全性、使いやすさを比べ、自分に合った預け先を選びましょう。
国税庁 No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)
金融広報中央委員会 知るぽると 金融取引にも税金がかかります。
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
金融庁 預金保険制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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