セドリック・クラピッシュ監督最新作「モネと時間旅行」の本編映像が公開された。
・
【動画】「モネと時間旅行」本編映像
19世紀パリと現代を交差させた家族と人生をめぐる物語。没後100年を迎えた印象派の巨匠クロード・モネをはじめ、ルノワール、セザンヌ、写真家フェリックス・ナダール、作家ビクトル・ユゴーなど実在の芸術家たちや、オルセー美術館、オランジュリー美術館など名作絵画や印象派の聖地も登場する。
ノルマンディーの草原に、長い間閉ざされていた古い屋敷が佇んでいた。相続の権利を持つのは、面識のない30人以上の一族。土地開発のために屋敷を売るように迫られ、パリで暮らすセブ、アブデル、セリーヌ、ギイの親戚4人は、一族を代表して屋敷の調査をすることに。やがて、屋敷の中から印象派の作品らしき絵画や、先祖アデルの手紙や写真を見つける。19世紀にノルマンディーからパリへと旅をし、ベル・エポックの時代を生きた謎の女性アデル。彼女と絵画にまつわる秘密が解き明かされたとき、過去と現在、理想と現実が出会い、それぞれの人生に新たな扉を開く。
現代の主人公セブを演じるのは、アブラム・バプレ。バンサン・マケーニュ、ジュリア・ピアトン、ジヌディーヌ・スアレム、スザンヌ・ランドン、バシリ・シュナイダー、バランタン・カンパーニュ、セシル・ドゥ・フランス、オリビエ・グルメらが共演。
このほど公開された本編映像は、ノルマンディーで祖母を亡くしたアデルが、自らの人生を前へ進めるため、20年以上会っていないパリに住む母を訪ねる決意をし、人生初の旅へと踏み出す。そして、船旅の途中で画家を志すアナトールと、写真家を目指すルシアンという二人の青年と出会う。エッフェル塔や壮麗な建築物など、それまで見たことのない景色に胸を躍らせながら、アデルたちはセーヌ川を渡り、パリの港へと到着。すると画面は、19世紀のパリから、カラフルなウェアをまとったランナーが駆け抜ける街並みや、オルセー美術館をはじめとする現代のパリへと、驚くほど自然に移り変わっていく――というふたつの時代がシームレスにつながり、まるで時を超えて呼応するかのように描かれる場面だ。
本作について、クラピッシュ監督は「共同脚本家のサンチャゴ・アミゴレーナと脚本を書き始めた当初は、1900年前後を舞台に、過去と現在を交互に描く構成を考えていました。ところが、執筆初日に『むしろ二つの時代を交互に見せるのではなく、一つの物語の中で溶け合わせた方が面白いのではないか』という結論に至ったのです」しかし、その発想をどのように物語として成立させるかが大きな課題だったと語る。
「そこで考えたのが、一軒の大きな屋敷を相続する家族の物語でした。その家には19世紀の写真や絵画が数多く残されている。私たちが描きたかったのは、写真と絵画が異なる表現方法でありながら、同じ問いに向き合っているということです」そして、その問いとは、人が限られた時間しか生きられない存在でありながら、どのようにして自らの痕跡を未来へ残していくのかという普遍的なテーマだという。
「家族の歴史と、美術史における“表象”の変化を重ね合わせることで、写真、絵画、そして一つの家族の歴史が互いに響き合う物語になっていきました」
さらにクラピッシュ監督は、「私の近年の作品には、世代を超えて受け継がれていくものを描いた作品が少なくありません。本作もまた、その延長線上にあります。ただ今回は、それを絵画や写真が私たちに残してくれるものと結びつけながら描こうとしました」と本作に込めた思いを語っている。
「モネと時間旅行」は、9月18日からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下ほか全国公開。
【作品情報】
・
モネと時間旅行
【関連記事】
・
ルノワール、ピカソ、ゴッホ…東アジア最大級の収蔵を誇る国立西洋美術館美術を守り伝える人々と舞台裏を映すドキュメントが公開
・
【「プラド美術館驚異のコレクション」評論】「絵が語りかけてきたら、耳を傾けるだけでいい」修復のプロの言葉にハッとする
© STUDIOCANAL - COLOURS OF TIME - CE QUI ME MEUT - Emmanuelle Jacobson-Roques